ロングライフパンの製造・販売を手がける株式会社コモ、受注業務のAI活用に向けPoCを実施──「コゾカAI 受注AIエージェント」で約90%を「自動化可能」と評価
多様なフォーマットの注文書をAIが読み解き、必要な情報の構造化から商品マスターとの照合・商品特定までを検証。受注業務の省力化・属人化解消へ

株式会社kozokaAI(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤井星多、以下「当社」)は、パンの製造・販売を手がける株式会社コモ(本社:愛知県小牧市、代表取締役社長:木下克己、以下「コモ」)と、受注業務の効率化に向け、生成AIを活用した「コゾカAI 受注AIエージェント」のPoC(概念実証)を実施しました。
コモでは、取引先や支店によってフォーマットが異なるFAX注文書を受け付けており、商品名の略称や独自表記、規格の違いなどを担当者が確認しながら受注処理を行っています。
今回のPoCでは、実際にFAXで受け付けた注文書を用いて、必要な情報の読み取り、受注処理に必要な項目としてのデータ化・構造化、商品マスターとの照合・商品特定など、現在、人が行っている受注処理のどこまでをAIが担えるかを検証しました。その結果、検証対象の約90%を即時AIエージェントに任せられると評価しました。
■ 株式会社コモについて
株式会社コモは、イタリア伝統のパネトーネ種を使用した「ロングライフパン」の製造・販売を行うパンメーカーです。長期間おいしさが持続する特長を活かし、自社ブランド商品の展開に加え、OEM商品の製造も行っています。



■ PoC実施の背景と目的
デジタル化しても残る手入力。受注業務に残る「人の判断」
食品・製造業の受注現場では、紙やFAX、メール、ECサイト、EDIなど、さまざまな方法で注文を受け付けています。注文書のフォーマットも一様ではなく、取引先ごと、さらには同じ取引先でも支店によって異なることがあります。
コモではこれまで、FAXで受け付けた注文書のPDF化やシステムの活用など、受注業務のデジタル化を進めてきました。しかし、実際の受注処理では、PDF化された注文書を担当者が確認しながら必要な情報をシステムへ手入力し、その後データを出力してRPAを介して基幹システム(IBM i)へ連携するなど、複数のシステムや人の作業を介する必要がありました。FAX注文書は月間で1,500枚程度にのぼり、こうした一連の受注業務を7名程度の体制で担っています。
現在の体制でも業務は運用できているものの、デジタル化を進めてもなお手作業や複数の工程が残り、必ずしも効率的とは言えない状況でした。システム部では、AIによってこれらの手作業や工程を減らし、より少ない工数でも安定して運用できる受注業務へ変えていくとともに、担当者の経験や知識に依存する判断を仕組み化し、属人化を解消したいと考えていました。
そうした中で、コモが受注業務の効率化に向けた選択肢として検討したのが「コゾカAI 受注AIエージェント」です。注文書の読み取り・データ化にとどまらず、その先の受注処理まで支援できる点が、コモの目指す方向性と合致しました。
株式会社コモ システム部 コメント
「受注業務では、商品名の独自表記や略称、手書き文字のほか、終売商品の注文や納品日の確認など、単純に注文書の文字を読み取るだけでは処理できず、担当者が経験やルールをもとに判断している部分があります。これまでAI-OCRも検討してきましたが、「コゾカAI 受注AIエージェント」は単に注文書を読み取るだけではなく、商品マスターとの照合や商品特定など、その先の受注処理までAIが支援できる点に可能性を感じました。手書きの注文書も含め、実際の業務をどこまで任せられるのか確かめたいと考え、今回のPoCを実施しました。システムを導入すること自体が目的ではなく、『実務者が幸せになるようなシステム』にしていきたいという思いがあります。」
■ 受注処理のどこまでをAIが担えるか。PoCで検証したこと
今回のPoCでは、実際にFAXで受け付けた注文書を用いて、読み取り、必要項目のデータ化・構造化、商品マスターとの照合・商品特定、人による最終確認までの一連の受注処理を対象としました。

主な検証ポイントは、以下の4点です。
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多様なフォーマットの注文書を正確にデータ化できるか
フォーマットやレイアウトが異なる注文書、手書き文字を含む注文書から、商品名・数量・納品日・取引先情報など、受注処理に必要な項目を読み取り、構造化。 -
表記揺れに対応し、正しい商品を特定できるか
商品名の略称や独自の表記、品番、規格など複数の情報をもとに、商品マスターと照合し、注文された商品を特定。 -
AIによる処理後に、人が確認・修正・確定できるか
コモが実運用を見据えるうえで特に重視したのが、AIにすべての判断を委ねるのではなく、最終的な確認・修正・確定を人が行い、その修正内容などを記録として残せる仕組み。 -
既存の受注プロセスをどこまで集約・省力化できるか
注文書の読み取り・データ化から、商品マスターとの照合・商品特定、人による最終確認までを一連の流れとし、現在、人手や複数のシステムを介している受注処理の集約・省力化の可能性を評価。
なお、今回のPoCでは後続システムとの連携は検証対象外ですが、「コゾカAI 受注AIエージェント」は、CSVでのデータ出力に加え、APIによる外部システムとの連携にも対応しており、IBM i(AS/400)との直接連携も可能です。コモでの今後の実運用では、CSVを介した基幹システム(IBM i)へのデータ取り込みを想定しています。
■ 検証結果:52パターンの帳票を検証。約90%を「自動化可能」と評価
今回のPoCでは、コモから提供された1週間分のFAX注文書338枚をもとに、85種類の帳票パターンを確認し、そのうち52種類を対象に処理精度を検証しました。対象とした52種類は、実際の受注量に換算すると月間約1,000枚に相当し、コモが受け付ける月間約1,500枚のFAX注文書の6割超を占めます。
検証の結果、24%は初期設定の状態で正しく処理でき、65%は帳票ごとの設定を調整することで実運用可能な水準に到達しました。これらを合わせた約90%について、PoC終了時点で即時実運用が可能であり、「自動化可能」と評価しました。

残る11%については、より詳細な確認や調整が必要な領域です。これらについても、帳票や取引先ごとの特徴に合わせた設定・チューニングによって、さらなる精度向上が見込めます。
受注処理時間を約11分から約5分へ。工数削減効果も試算
現在の受注処理では、注文書のファイルを開く、対象を選別する、必要な情報を転記する、内容をチェックする、システムへ反映するといった一連の作業に、1件あたり約11分を要しています。「コゾカAI 受注AIエージェント」の活用後は、この処理を約5分まで短縮できると想定しています。
今回「自動化可能」と評価した89%を月間約1,500枚のFAX注文書に当てはめると、約1,335枚となります。1件あたり約6分の削減効果を見込んだ場合、月間約134時間の工数削減に相当します。
※工数削減効果は、今回のPoC結果および想定処理時間をもとに算出した試算値であり、実際の導入後の削減実績を示すものではありません。
株式会社コモ システム部 コメント
「検証結果を確認すると、書式にかかわらず、入力したデータの多くを読み取ることができていたという印象です。手書きについても、人が読めるレベルの文字であれば、ほとんど読み取ることができていました。一方で、手書きで訂正が加えられているものや、注文内容とは関係のない情報が多く含まれる帳票については、読み取り結果を注意して確認する必要があると感じました。また、今後新たに取引する企業からの注文などについては、内容によって個別に調整が必要になる場合もあると考えています。」
今回のPoCを通じて、多様なフォーマットや手書きを含む注文書に対するAIの対応範囲を確認するとともに、さらなる精度向上に向けて調整が必要な帳票の特徴も明らかになりました。
■ 継続的な精度改善で、さらなる受注業務の効率化へ
今回の検証で調整が必要となった残る11%についても、「コゾカAI 受注AIエージェント」では、実際の処理結果や担当者による修正内容をもとに、継続的に処理精度を高めることが可能です。
具体的には、使い込むことで蓄積される情報を活用した学習補正機能、帳票ごとの個別設定(プロンプト設定)、エージェント側の設定改善、商品マスターの整備などを組み合わせ、認識や商品特定が難しいケースへの対応精度を高める仕組みです。
今後の実運用に向けて、返信が必要なFAXの選別や最終確認・確定後のデータを後続システムへ連携する処理など、受注業務全体のさらなる効率化に向けた取り組みを進めています。
■ 「コゾカAI 受注AIエージェント」で、受注処理を効率化
「コゾカAI 受注AIエージェント」は、FAX・PDF・メールなどで届く多様なフォーマットの注文書をAIが読み解き、必要な情報のデータ化・構造化から商品マスターとの照合・商品特定までを行い、受注処理を支援するAIエージェントです。
AIエージェントが受注処理に伴う定型的な作業を担い、人は処理された内容の最終確認・確定を行うことで、受注業務における手作業の削減と効率化を支援します。

「自社の注文書でもできる?」をPoCで検証
「取引先や支店によって注文書のフォーマットが違う」
「商品名の略称や独自表記が多く、人による確認が欠かせない」
「受注内容の確認・照合・入力に時間がかかっている」
こうした課題を抱える企業様向けに、株式会社kozokaAIでは、実際の帳票や注文データを用いたPoCのご相談を承っています。
本格導入の前に、「自社の注文書をAIでどこまで処理できるのか」「どの程度の精度が期待できるのか」を実データで検証することが可能です。
受注業務の自動化・省力化やAI活用をご検討の企業様は、お気軽にお問い合わせください。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社kozokaAI
お問い合わせフォーム:https://www.kozoka-ai.co.jp/order-ai/contact
会社概要
【株式会社コモ】
社名:株式会社コモ
所在地:〒485-0082 愛知県小牧市大字村中字下之坪505番地の1
代表者:代表取締役社長 木下 克己
事業内容:パネトーネ種を使用したロングライフパンの製造及び販売
URL:https://www.como.co.jp/
【株式会社kozokaAI】
社名:株式会社kozokaAI(英文表記:kozokaAI Inc.)
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目15番4号アロス渋谷ビル 3F
代表者:代表取締役 藤井 星多
事業内容:ERP前工程の業務に特化したAIエージェントの開発・提供
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