“近くに住む人たちへの信頼感”が、高齢期の幸福感と健康感を高める
【調査結果「高齢期の幸福感と、“近くに住む人たちへの感情”の関係」】
1.質問内容
質問内容は次の通りで、1~8の質問には5点満点(「そう思う」:5、「ややそう思う」:4、どちらとも言えない:3、「あまりそう思わない」:2、「そう思わない」:1)で、9と10の質問については、10点満点(「とても幸せ(または健康)」: 10点、「とても不幸(または不健康)」:0点)で回答いただきました。
なお1~8の質問については、デジタル庁と「一般社団法人スマートシティ・インスティテュート」が発表した、「令和5年度版・地域幸福度指標」における「協調的幸福」の設問項目の中にあるもので、「近くにいる他者との調和や協力関係などから発生する感情」を測る設問となっています。
2.結果
1~8までの平均を「協調的幸福感」、9を「主観的幸福感」、10を「主観的健康観」として集計すると、次のようになりました。
表の通り、「協調的幸福感」が高い人ほど、幸福を感じている(主観的幸福感が高い)傾向が見られます。同様に、「協調的幸福感」が高い人ほど、自分が健康であると自覚している人が多い(主観的健康感が高い)ことも分かります。
高齢期の幸福や健康が、周囲の人たちとの交流の多寡やその質(社会関係資本)に影響を受けるという論文は多く存在していますが、今回の調査においても、近くに住んでいる人達と信頼しあい、その関係が良好であればあるほど、幸福で健康な高齢期が実現しやすいという結果が得られました。
心身共に健やかな高齢期を実現するためには、「どんな場所で、どのような人たちと暮らすか」という、住む場所を含めた環境面が重要であることが伺える結果となりました。
●調査の概要
・回答者数:318名(男性:61名、女性:257名)
・年齢:65歳~89歳。(平均年齢:76.1歳)
・方法:奈良県「まほろば映画祭」(3月18日)において、調査票を配布・回収。
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