転売ヤーの投機的な取引機会を促進しながら、転売による本来のモノの流通機会の損失を防ぐブロックチェーン基盤の「Liqease」の研究開発を開始。

ブロックチェーンを活用したTokenization(トークン化)を参考に、中古市場の在庫の流動性向上とプレミア市場の投機的な利益機会を残しながら現物での転売を防ぐ仕組みの研究を開始しました。

株式会社woorth


ブロックチェーン領域でプロダクト開発および法人向けのサービスやリサーチ、教育など多岐に渡る支援を提供する株式会社woorth(代表取締役: 中野泰輔、本社: 東京都千代田区)は、継続的に行っているブロックチェーン活用事例創出の研究の一環として、問題視される転売ヤーの投機的な取引市場を保持したまま、転売ヤーによって起こる現物のモノの供給不足問題を解決するたためのブロックチェーン基盤の取引プラットフォーム「Liqease(リクイーズ)」の開発研究を開始しました。


同時に二次流通市場を形成する買取販売事業者向けにカード価格相場の変動にヘッジできる仕組みも研究しており、「転売ヤー、二次流通仲介事業者、そして本来そのモノが欲しかった人の三方に利点を生み出す仕組みの構築を行います。同時にカードショップ等との実証実験の実施を検討し、プロダクト化に向けたパートナーシップ等を募集も合わせて開始し、取り組みの進捗を公開するSNSアカウントを開設しました。ぜひみなさんフォローをお願いいたします。


公式X: https://twitter.com/liqeasefi


■研究に至った背景


弊社代表や一部メンバーが金融や経済からの興味関心がきっかけでブロックチェーン業界で働いているということもあり、現実世界で資産的な特性を待ったモノをオンチェーン(ブロックチェーン上)で扱うReal-World Assets(RWA)分野や、クロスボーダー決済(国を跨いだ取引や決済)の実現を始めとする金融包摂的な文脈にはチームとしてもとても関心の高い領域の一つでした。


ブロックチェーンを金融領域で活用する利点として、Unbankedな層(銀行口座を持たない、もしくは何らかの理由で持てない人たち)へ経済活動に参加する入り口と基盤を提供できる点や、既存の金融期間では人的対応コストの都合などで難しかった24時間365日のお金のやり取りをPermissionless(特定の中央機関などの許可なし)に実行できる点など、あと少し専門的な話になりますが「T+0決済(約定日と決済日のズレが0日の取引)」による債務関係の解消からなる資金効率などの改善可能性なども生み出せ、海外では大手金融機関の取り組みや活用事例が増加傾向にあります。


話を戻すと転売市場とそれに伴う対応コストは年々肥大化しており、転売ヤーへの目は厳しくなっています。一方で需要と供給のバランスが崩れ、プレミア価格(主に二次流通の取引価格が従来の販売価格よりも高い状態)になること自体が悪いことではありません。ブロックチェーン業界に当てはめるとトレーサビリティの高い性質を活かして「NFT」の取引によく用いられる「ロイヤリティ」の仕組みで一次流通者への二次流通収益の還元により、転売の活性化が一次流通者の利益に繋がるとの解釈の解決策がありますが、あれはアートなどの値段を納得して購入する場合にのみ双方にデメリットが発生しないだけで、家庭用ゲーム機やトレカのような需要増加の価格高騰は最終的に手に取る消費者目線では全く損を回避できていないので既に破綻していると考えています。


なのでどのようなアプローチを行うかと言うと、転売ヤーのような実際のモノが必要なく価格だけを見て取引したい投機勢のマーケットを現物を伴わない別市場として形成した上で、現物の流通不足への影響を減らす方法を模索しようと考えたのが背景です。


■具体的なアプローチ



一つ目はプレミアがついている資産の小口化を行い少額からプレミア品の所有を行えるようにします。単に保有できるだけではなく、裏側は提携した店舗の在庫と紐づいており、商品が実際に購入されたときは小口化したプレミア品を購入した時点からの値上がり分の利益を享受することができます。一般的に価格のボラティリティが高く、大きな利益を生み出しやすいのは自分たちの手が届いやすい数千円から数万円のものではなく、数十万円から数百万円のものです。このハイクラスなプレミア資産へのアクセスを容易にすることで、手の届きにくかった経済活動への参加の敷居を大きく下げることができます。また店側からしても買取などで在庫として抱えている未確定な損益を確定することができるので買取が活発化しやすく市場の流動性の向上に繋がるという双方のメリットが生み出せています。これが背景の最初に触れた金融包摂的な高い資産クラスへのアクセスを容易にするためのアプローチです。


二つ目はプレミア品などの流動性の低いモノとは対局にある、比較的安くて多く流通する流動性の高い資産を先物取引やオプション取引的に現物資産の移動や拘束を伴わない形で取引できる「所有権」の市場を形成します。具体例を挙げるとポケモンカードの新作パックは先日発売日がありましたが、どこの家電量販店に行っても予約状況や抽選発表の掲示が並んでてかなりの人気の高さを改めて感じました。このような比較的流動性の高いモノの権利(所有権)や将来受け取れる権利を売買できるようにし、実際のモノの流通に影響ができるだけでないようにします。従来の転売市場だと、数が限られていて投機的に取引したい転売ヤーからすると資金力対して利益を最大化できない上に、利益は消費者が払った余剰分から発生している良くない構造でした。デリバティブ取引(金融派生商品)的に原資産から切り離すことで資本効率を改善できるとともに、この市場での取引を消費者からの搾取ではなく転売ヤー間でのゼロサムゲームに転換させることができます。このアプローチでも事業者が入り込める部分を検討しており、最初に触れた三方良し的な構造の実現を目指しています。


こうすることで転売ヤーの買い占めによる市場価格の高騰の抑制、欲しい消費者へモノが届かない構造からの脱却を実現できます。そして一般的には株式や不動産などの「資産」として広く認識されるモノを保有して法定通貨以外での資産形成を行ってきました現状から、よりトレンド的な資産へのアクセスを容易にし、違った新しい資産クラスでの資産形成を行えるようにします。


■想定される取り扱い商品


上記の内容を踏まえた上で下記のような新しい資産のカタチを生み出します。


  1. ポケモンカード新作パックの所有権

  2. 新作パックシリーズの買取額トップ10枚の所有権

  3. パックシリーズ毎の全カードコンプの所有権

  4. 特定の種類のノーマルカード1cmあたりの所有権

  5. 特定のカードを特定の価格で購入できる購入権

  6. 大会優勝デッキ使用カードセットの所有権

  7. PSA9~10のハイクラスなカードの分割所有権

  8. 販売側として利益分配を享受できるオリパ権利


加えて現物引き渡し(権利の利用、償還)について、それらの商品のカストディ(保管と管理)方法、償還を頻繁に伴う場合は現物の店頭取引価格(販売価格と買取価格の平均値)と所有権の価格乖離を埋めるFunding rate(無期限先物取引のポジション保有に課される金利)的な購入インセンティブを生み出せる仕組みなどの最適解を国内外の事例を元に引き続きリサーチを行っています。


また前提としてこの取り組みや研究結果をプロダクトとして公開するために、いくつかのリーガル面での課題が多く出ることを想定した上で議論を進めており、実現可能な方法の検討も引き続き行っていきます。


■本取り組みを加速させるために


この取り組みを加速していくために、ブロックチェーン及びNFTの国内活用の法律面に詳しい方、ポケモンカード等のトレカ取引市場について広くもしくは深く理解している方、当領域で一緒に私たちと働いてみたい方を募集しています。インターンとして高校生や大学生の採用も活発に行っていますので、ぜひブロックチェーン領域やスタートアップ、本取り組みに興味を持っていただけましたらぜひご連絡いただけるととても嬉しいです。


またこの取り組みを一緒に取り組んでみたい、もしくは協業してくださるカードショップ様や既に同領域に取り組まれているスタートアップを含む企業様も随時募集しております。ブロックチェーンを活用した新たなユースケース創出にぜひ興味のある事業者様なども気軽にディスカッション等できるととても嬉しいです。


→ hello@woorth.io


■会社概要



Bring web2 to the new era of web3 - 無限の価値を見つけて伸ばす

会社名: 株式会社woorth(ウォース)

設立: 2021年10月

代表者: 中野泰輔

本社: 東京都千代田区麹町5丁目3-23

公式X: https://twitter.com/woorth_io

公式サイト: https://woorth.io/

お問い合わせ先: hello@woorth.io

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会社概要

株式会社woorth

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URL
https://woorth.io/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区麹町5-3-23
電話番号
080-8121-4646
代表者名
中野泰輔
上場
未上場
資本金
2118万円
設立
2021年10月