山口市阿東地域で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施
具体的には、NEXT DELIVERYとKDDIスマートドローンが連携して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流*1”SkyHub®“*2の社会実装の検討に向けて行われたものです。
また、今回の実証実験には、阿東地域において、買い物支援対策と地域コミュニティの場として、「ほほえみの郷トイトイ」を設立、運営されているほほえみの郷トイトイと協力、共存を図ることで、地域の既存拠点の機能拡充、地域に根差した取組として推進してまいります。
実証実験概要
1.背景と目的
山口市は総人口187,726人(2023年10月現在)、山口県のほぼ中央に位置し、豊富な緑や清澄な水を有する自然に満ちた都市となっています。その中でも阿東地域は総人口4,755人(2023年10月現在)、県内有数の中山間地域かつ約300㎢と広大な面積を有しているものの、スーパーなど買い物機能を持った店舗はそれほど多くなく、高齢化率に至っては山口市全体が約30%であるのに対し、阿東地域だけで見ると約60%と高齢化が進んでおり、自由な移動に支障がある住民の増加等の課題を抱えています。
このような背景を受け、買い物に関する課題の解決をすべく、住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として実証実験を実施いたします。
2.実施概要
今回の実証実験では、①小学校間の交流、②グラウンドゴルフ大会への商品輸送、③移動販売車両との連携による買い物サービス向上の3点について、住民の理解度向上、地域課題の洗い出しを目的として、仮設のドローンデポ®*3とドローンスタンド®*4を設置して実施いたします。
今回のドローン配送の実証はエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruck*5を使用し、機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズ*7の運航管理システムを活用しました。
11月14日(火)の報道関係者への公開では、小学校間の交流を想定して(さくら小学校の児童の寄書を生雲小学校の児童へ配送)、ほほえみの郷トイトイからJAふれあい生雲支所までの片道約7.4㎞を約16分で、また、急送品の輸送を想定して(阿東運動広場で実施されているグラウンドゴルフ大会の参加者向けの商品などを輸送)、JAふれあい地福支所から阿東運動広場までの片道5.5㎞を約12分で、移動販売車へ商品の補充を想定して、JAふれあい地福支所から三谷ふれあいセンターまでの片道6.2㎞を約13分のドローン配送を実施いたしました。
実証実験を視察された伊藤市長は、「最先端の技術を使った一つの試みが阿東地域で行われることをとてもうれしく思う。実用化を考え、しっかり取り組んでいきたい。」とコメントしています。
今後も地域住民への理解促進及び地域課題の解決へ向けドローンをはじめとする次世代高度技術を活用しドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装に向けた検討を進めてまいります。
※本実証実験は、一般社団法人環境普及機構により、令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金交付対象事業(社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業)として採択されています。
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