カネカ 株式会社日本医療機器技研を完全子会社化
株式会社日本医療機器技研の生体吸収性ステント紹介動画
当社は、心臓・末梢血管疾患および脳血管疾患の治療デバイスである、血管内治療用カテーテルを製造・販売しております。中でも、動脈硬化など冠動脈疾患の治療に用いるステント治療*1は、日本国内で300億円規模の市場があり、当社はこの領域で事業拡大を目指しております。
JMDTは、冠動脈ステントの研究開発で高い技術力を持っており、生体吸収性ステントの開発競争をリード*2する企業です。
通常、冠動脈治療には、金属でできた網目の筒状のステントを治療部位に留置し、管腔内部を広げて血流を回復する治療法が取られます。しかしステント本体が血管内に残り続けるため、再狭窄を繰り返した場合にステントを同じ場所に留置することができません。JMDTの生体吸収性ステントは、生分解性を有するマグネシウム合金を使用しており、ステントが血管内に残留することにより発生する血管詰まりを防ぐことができるほか、血管内に留置後1.5年で95%が分解して体内に取り込まれるため、再発後の治療を妨げることはありません。
今後、当社とJMDTの技術の融合により生体吸収性ステントの研究開発をスピードアップし、治験等を経た上で2028年度に上市、2035年に売上高150億円を目指します。
当社は、重点化するHealth Care領域において、Medical事業の成長を通して、健康課題の解決へ向けたソリューションを世界に提供してまいります。
以上
*1. ステントは拡張することができる網目状の小さな金属製の筒で、コバルトクロム合金やニッケルチタン合金などの金属でできているものが多い。人体の管状の部分( 血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)を管腔内部から広げる医療機器で、カテーテルに搭載されたステントを動脈内で拡張し、狭くなったり詰まったりした心臓冠動脈や下肢末梢動脈の治療に使用される。ステントを治療部位に留置することで血流を回復する。
*2. JMDTの生体吸収性ステントは安全性の高いマグネシウム合金を使用し、血栓症リスクが低い薄さ(100μm)
でありながら十分な拡張力を有するステント本体の表面に、マグネシウム合金の分解および薬剤(シロリムス)の溶出を制御する層がコーティングされている。また、日本国内でヒトに初めて使用するFIH(First In Human)試験に進んでいる、現時点で唯一の生体吸収性ステントである。
<株式会社日本医療機器技研>
代表者 : 山下 修蔵
資本金 : 1,000万円
本社 : 熊本県上益城郡益城町田原2020-3 熊本新事業支援施設 D棟
設立 : 2014年10月
事業内容: 冠動脈ステント研究開発並びにその他医療機器に関する受託開発
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