ispace-U.S.、米国発の月面ミッションに向け、コロラドの最新MCC(管制室)を公開
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、当社米国法人であるispace technologies U.S., inc(以下ispace U.S.)が本日、拠点であるコロラド州デンバーの本社に、管制室となるサミット・ミッション・コントロール・センターを開設したことを発表いたしましたので、お知らせします。本管制室は、ミッション3をはじめとする今後のispace U.S.が実施予定のミッションにおいて、宇宙機や顧客ペイロードとのテレメトリ通信のための地上の中枢設備として使用します。
サミット・ミッション・コントロール・センターに足を踏み入れると、これまでのispaceの月探査への挑戦の歴史が記されており、進行中の月面ミッションを管制するオペレーションルームへと続きます。そこにはミッションデータをチーム全体に共有可能なオペレーター用コンソールと大型モニターが設置されています。宇宙空間をイメージしたような室内には、ミッションの目的地である月の光のような、柔らかな照明がオペレーターを真上から照らしています。
2つ目のオペレーションルームは、打ち上げ前やミッション中のシミュレーション、リハーサルを実施するペイロードのオペレーターや顧客のために用意されました。
サミット・ミッション・コントロール・センターは、ispaceがミッション1での経験や間近に迫るミッション2の準備の中から得た様々な学びを活かして構成されています。ispace U.S.のミッションを行うオペレーションチームは、実際にミッション1の運行をサポートしましたが、ミッション2でも同様のサポートを予定しています。実際の経験に基づいた設計がミッション3に向けたオペレーショントレーニングにも活かされます。
ミッション3では、ispace U.S.はTeam Draperの一員としてアメリカ航空宇宙局(NASA)による複数の科学的ペイロードを、月の裏側、南極付近に位置するSchrödinger Basin(シュレーディンガー盆地)へ輸送する計画です。2026年に打ち上げを予定している本ミッションにおいて、ispace U.S.は政府および民間によるペイロード輸送と運用を担当します。ランダー(月着陸船)は宇宙空間を航行中、直接地球と通信することが可能な一方、月面上での通信確立のため、ispace U.S.は軌道上に2基のリレー衛星を展開する予定です。
■ ispace U.S. Mission Director、Tyler Mundt (タイラー・ムント) コメント
「ispaceのビジョンは、シスルナ経済圏を構築し発展させることであり、このサミット・ミッション・コントロール・センターは、重要な運用インフラの一部となります。このたび、私たちのプログラムライフサイクルの中で、今後ispaceの従業員が、共に宇宙機を月面に軟着陸させる操作や、顧客のペイロードが月面及び月周回軌道上において生産的にミッションを行うための管制室が完成したことを、とても嬉しく思っています。東京とルクセンブルクのチームがミッション1およびミッション2を経て得た知識や経験を活用することで、私たちは高度な機能を備えた地上設備開発を加速させ、打ち上げに向けて早くからトレーニングや準備に取り掛かることが出来ました。」
■ ispace technologies, U.S., inc. (https://ispace-us.com/)について
コロラド州デンバー郊外に位置する、株式会社ispace のUS法人。地球から月への輸送サービスを政府及び民間顧客に提供する米国の月開発企業。月の資源活用に着目し、月、及び地球と月の間において人類の生活圏、経済圏を構築することを目指している。ispace U.S.は米国で設計・製造・打ち上げが行われるAPEX1.0ランダー開発の中心地であると同時に、北米における事業の拠点としての役割を担う。Team Draperの一員として、アメリカ航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services, CLPS)に採択され、NASAが後援する複数の科学ペイロードを月周回軌道及び月面へ輸送する予定。ispace U.S. CEOのRonald J. Garan Jr.は元NASA宇宙飛行士であり、宇宙産業における第一人者。彼を含むispace U.S.の経営陣には、米国の数々の宇宙プログラムにおいて活躍したプロフェッショナルが集結。
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