「コーポレート アクセラレーター」モデルで加速する、デジタルヘルスの社会実装
台湾発、アクセラレーター × プラットフォームによる新しい企業イノベーションの形態とは?

台湾において医療テック領域のスタートアップ支援に特化する BE Health(本社:台北市)は、デジタルヘルス企業である H2U(本社:新北市)との戦略的提携を開始しました。
世界的にデジタルヘルス市場が急速に拡大する中、ヘルステックスタートアップが技術開発から実社会での実装へと移行するプロセスは、重要な課題として注目されています。多くの医療テックスタートアップは、製品開発を終えた後も、臨床現場への導入や市場展開において課題に直面しており、実際にサービス提供の場の不足や、企業・医療機関との接点の確保が難しいといった問題が顕在化しています。
こうした背景のもと、台湾では近年、政策資本と産業プラットフォームを組み合わせた新たな産業推進モデルが形成されつつあります。医療イノベーションを研究開発段階から実用化へとつなげる取り組みが進んでいます。
中でも、医療系アクセラレーターを中核に、企業やプラットフォームが有する実証・導入環境と連携する「コーポレートアクセラレーター」モデルは、医療イノベーションの社会実装を加速させる重要な仕組みとして注目されています。
BE Health傘下のベンチャーキャピタルであるBE Health Ventures(智康基金)は、H2Uの最新ラウンドにおいてリード投資家として参画し、国家発展基金も共同出資する形で、総額1億台湾ドルを超える資金調達を実現しています。
さらに、BE Healthがこれまでに200社以上の台湾国内外スタートアップを支援してきた実績を有する「BE Accelerator」のノウハウを活かし、「H2U×BEコーポレートアクセラレーター」を共同で設立。企業とスタートアップの連携を通じた、ヘルステック分野における新たなイノベーション創出の仕組みを構築します。
BE Acceleratorは、これまでメドテック・スタートアップに対し、製品開発、臨床検証、市場導入に至るまで一貫した支援を提供してきました。 また、「PoS(Proof of Strategic Partnership)Program」を通じて、大企業とスタートアップの間における戦略的な協業関係の構築を支援しています。
これまでに、日本の上場企業である日東電工株式会社とのコーポレートアクセラレーター連携を実施するなど、国境を越えた産業連携の実績と知見を蓄積してきました。
一方、H2Uは、健康データの統合を基盤としたデジタルヘルス管理プラットフォームを展開しています。 革新的なアプローチにより人々の健康寿命の延伸を目指すとともに、テクノロジーを活用して個別化された健康ソリューションのスケール化を実現し、個人・企業・医療機関をつなぐヘルスケアサービスのエコシステム構築を推進しています。
本取り組みにおける「コーポレートアクセラレーター」モデルにより、スタートアップはBE Acceleratorを通じて産業リソースおよび投資支援を受けると同時に、H2Uのプラットフォームを活用することで、企業顧客やユーザーへのアクセスを迅速に確保することが可能となります。
これにより、市場導入までのリードタイムの短縮が期待されます。
すでに一部の連携事例も生まれており、例えば理学療法サービスプラットフォーム「生生優動」は、BE Healthの支援を経てH2Uの「Pano」プラットフォームへ導入され、企業向け健康サービスソリューションの一環として活用されています。 本事例は、スタートアップのサービスとデジタルヘルスプラットフォームの統合による具体的な成果を示すものとなっています。
なお、本件投資には国家発展基金も共同出資者として参画しており、産業的にも大きな意義を有しています。台湾においてデジタルヘルスおよび医療イノベーションの推進が加速する中、同基金の参画は、デジタルヘルス分野への中長期的な成長期待を示すとともに、「コーポレートアクセラレーター」に代表される新たな連携モデルに対する政府の支援姿勢を明確にするものです。これにより、医療テックスタートアップが研究開発段階から実用化へと移行する動きが一層加速すると期待されます。
また、業界関係者からは、デジタルヘルス市場の拡大に伴い、「アクセラレーター×プラットフォーム」によるコーポレートアクセラレーター型の取り組みが、今後のヘルステックイノベーションを牽引する重要な推進力となる可能性があるとの見方も示されています。
<代表取締役のコメント>
BE Health マネージングパートナー アーサー・チェン (Arthur Chen) 氏
「当社は、H2Uが展開する健康サービスプラットフォームおよび健康データ統合領域における成長ポテンシャルを高く評価しており、同プラットフォームがヘルステックスタートアップの社会実装を推進する重要な基盤となると考えています。
比翼加速器 (BE Accelerator) はこれまでに200社以上の国内外スタートアップを支援しており、そこで蓄積された先進技術や革新的なプロダクトは、H2Uが企業のイノベーションを推進するうえでの重要な原動力であり、戦略的資産となります。
H2U 代表(CEO) 陳俊忠(Leon Chen)氏
『H2U×BEコーポレートアクセラレーター』モデルを通じて、医療テックイノベーションが迅速に市場へと展開される実践的な道筋を構築していきたいと考えています。」
H2U「企業とスタートアップの連携によるイノベーションの加速は、すでにグローバルな潮流となっています。 H2Uは、ヘルステックイノベーションの重要なエントリーポイントとなることを目指し、比翼加速器と共同で『コーポレートアクセラレーター』を立ち上げました。これにより、より多くの革新的なサービスを企業の健康管理およびデジタルヘルスプラットフォームへと導入していきます。
また、政策および産業リソースと連携することで、企業およびユーザーに対し、より包括的かつ先進的なヘルスケアソリューションの提供を実現してまいります。」— H2U代表
<企業概要>
BE Health (比翼生医)
BE Healthは、革新的な医療テクノロジーへの投資に特化した「ホスピタルベンチャーキャピタル」であり、台湾最大級のメドテック・スタートアップ向けアクセラレーターです。2018年の設立以来、200社以上の有望かつ先進的なスタートアップの成長支援を行い、累計2億米ドル以上の資金調達を支援してきました。
革新的な医療機器およびデジタルヘルス領域に注力し、台湾をグローバルスタートアップのアジア市場進出におけるハブとして位置づけています。また、世界有数の医療機関、研究機関、投資家、バイオテック専門家との連携を通じて、複雑かつ高度な医療領域における国際的なエコシステムを構築し、スタートアップの成長を支援しています。
今後もエコシステムパートナーとの協働を通じて優れた医療スタートアップの創出・育成を推進し、革新的な医療技術の社会実装を加速するとともに、患者にとってより良い医療体験の実現に貢献してまいります。
H2U (永悅健康股份有限公司)
H2Uは、デジタルヘルス領域におけるテクノロジー企業であり、健康データ統合プラットフォームの構築を通じて、個人および企業に最適化された健康管理サービスを提供しています。個人・企業・医療機関をつなぐヘルスケアサービスのエコシステムの構築を推進しています。
また、健康増進および予防医療の推進に注力し、テクノロジーを活用することで、健康管理サービスのアクセス性および提供効率の向上に取り組んでいます。
<背景:デジタルヘルス産業の動向>
世界的にデジタルヘルス市場は引き続き高い成長を遂げており、市場調査によれば、今後10年間にわたり市場規模の拡大が見込まれています。企業における健康管理ニーズの高まりを背景に、健康サービス、遠隔医療、健康データ活用といった分野へ参入するヘルステックスタートアップも増加しています。
一方で、多くのスタートアップは製品開発を完了した後も、臨床現場への導入や市場展開において課題に直面しています。こうした状況を受け、近年では「アクセラレーター×プラットフォーム」による連携モデルが台頭し、革新的なサービスの市場導入を加速する新たな取り組みとして注目されています。
<お問い合わせ先>
Vivian Lu (ビビアン・ルー)
Strategic Partnership & Global Marketing Director
BE Health
vivian.lu@behealthventures.com
+886-(0)2-2570-0202 内線 311

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