大阪府能勢町の小中学校教員にペットボトルを活用した水泳補助具を使用した水泳指導法の研修会を実施

大阪経済大学（学長：山本俊一郎／所在：大阪市東淀川区大隅2-2-8）は、人間科学部・若吉浩二教授が、自ら開発した水泳補助具「フラットヘルパー」を使用し、2025年6月24日（火）に能勢町教育委員会が実施する小中学校の教員を対象とした水泳指導研修で講師を務めますのでお知らせします。

 若吉教授は、2019年よりスクールバス導入で体力が低下した能勢町の子どもたちの体力向上に取り組んでおり、その一環で小中学校教員を対象とした水泳指導研修会や、小中学生を対象とした「トビウオ教室（水泳出張出前授業）」などを実施しています。加えて、研究成果として、子ども達にとって、水中・水泳運動が上達していく上で『浮く感覚』が最も重要であることがわかりました。

■子どもの水難事故防止のため、国民皆泳が重要だが、学校での水泳授業は減少傾向。

例年各地で水難事故が多発しており、教育現場での安全水泳指導は重要課題です。しかし近年、学校水泳は民間の水泳教室に通う子どもとそうでない子どもで泳力の二極化が進んでいます。

また、小中学校の水泳授業は約10時間程度。さらに熱中症対策から気温35℃以上、WBGT（暑さ指数）31℃以上は原則運動中止となるため、指導時間は減少しています。現場の教員は、限られた時間で泳ぎの苦手な子どもに指導する難しさを抱えています。

※2024年7月　4年生の水泳授業

若吉教授は、水難事故にあった時に最も重要な「体力を消耗せず（慌てず）、浮いて待つ（助けを待つ）」を習得するために、国民皆泳に導く子どもへの水泳授業が重要と考え安全水泳プログラム「大阪“大の字”泳法」を開発しました。

■ペットボトルの浮力を活用した補助具で効果的に、“浮く”感覚を指導。

研修会は、若吉教授が開発した「フラットヘルパー」を使用し、「大阪“大の字”泳法」の指導法を実践します。「フラットヘルパー」はネット素材の補助パンツの両側ポケットに、空気の入ったペットボトルを入れて使用することで、沈みがちな下半身浮力を補い、体を浮きやすくします。「フラットヘルパー」を使うことで、指導が難しい“水平に浮く”という感覚を泳ぎの苦手な子どもが容易に身に付けることができ、現場の教員は効率よく指導することができます。

また水に浮くことに怖さを感じる子どもに、フラットヘルパーを装着してもらうことで安心感を与えることができ、教員が子どもにチャレンジを促しやすいという効果もあります。

（※：2024年7月 4年生を対象に若吉教授が実施したペットボトルを使った水泳授業）

　　　　　　　　　　　　教員研修会プレス公開　概要

■日　時： 　2025年6月24日（火）15:40～16:40

             　  ※気象状況により中止となる場合があります。

                  その際は取材にお申し込み頂いた方にのみご連絡します。

■場　所：   能勢町立能勢ささゆり学園

              　 （住所：大阪府豊能郡能勢町平野110番地）

               　大阪駅（梅田駅）より阪急宝塚線⇒川西能勢口駅下車 ⇒能勢電鉄⇒能勢電鉄山下駅下車

               　⇒阪急バス平野口行き乗車⇒阪急バス 平野口 徒約3分（240ｍ）

■受講者：   能勢町立能勢ささゆり学園　教諭

            

■指導者：   大阪経済大学 人間科学部人間科学科 教授 若吉浩二

■主　催：   能勢町教育委員会

■内　容：   目標

　　　　　   ①水中・水泳運動の基礎知識を理解する

　　　　　   ②基礎知識を活かした実践的な授業展開ができる

　　　　　   ③児童の能力に応じた指導・助言ができる

1．講義

                  ①水中・水泳運動の基礎知識を理解する

                     ・基礎編：比重、重力と浮力、浮心と重心

                     ・応用編：水平姿勢と水抵抗、慣性の法則、腹式呼吸

2．実技　「“大の字”泳法」の教授法

①環境教育

・フラットヘルパーやペットボトルなどの浮力   体を使用して、真水と海水（川と海）の浮力の違いを体験します。海水では体重あたり2％から2.5％の浮力を得ます。体重40㎏の児童なら約500mlペットボトル2本分の浮力に相当します。

②安全水泳

・水難事故から身を守る基本技術の習得を目指します。

・水の感覚づくりに最も有効な“大の字浮き”を習得します。

・安全水泳に求められる“沈む”⇒“浮く”⇒“背浮き”⇒“呼吸確保”⇒移動といった総合的な技能の習得を目指します。

・練習はフラットヘルパーを使用します。

③泳法習得

・フラットヘルパーを使って、安全水泳から泳法習得につなげていきます。

・クロールと大の字浮きを交互に一定期間繰り返しながら泳ぐことで、短期間での泳法習得を目指します。

※泳力により、けのびと大の字やクロールと背泳ぎの組み合わせにすることもできます。

■開　発:   大阪経済大学 人間科学部人間科学科 教授 若吉浩二

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≪フラットヘルパーについて≫

・フラットヘルパーは“正しい姿勢”を覚えることができる水泳補助具です。

・ビート板素材の浮力体を使用します。また、500mlのペットボトルも浮力体として使用可能です。

・クロールの呼吸時が上手くできない、背泳ぎの腰が沈む、平泳ぎのキックが難しい、バタフライの腰が沈み抵抗を受けるなどの姿勢が改善され、泳法の習得に役立ちます。

※写真はビート板素材の浮力体を使用しています。

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大阪経済大学

▼本件に関するお問い合わせ先
大阪経済大学 企画・総務部 広報課
住所：大阪府大阪市東淀川区大隅2-2-8
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