HackCamp・TDK・三菱電機、AIと人が共創するワークショッププログラムを共同開発・実践
技術・知見を起点に、企業間の新規事業共創テーマの探索を支援

株式会社HackCamp(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:菊地 愛)は、TDK(TDK MAKER DOJO)および三菱電機(知的財産センター)と共同で、AIと人が対話しながら企業間の共創を推進するワークショッププログラムを開発し、2026年9月30日に実施しました。
「共創ナビivan®」を用いた本ワークショップでは、3社の共同調査研究をもとに開発した「異業種共創ワークショップ」プログラムを活用し、各社の技術・知見・事業上の強みを整理して自社および相互への理解を深めるとともに、AIによる情報整理・アイデア創出と、参加者同士の対話・評価を組み合わせました。
これにより、従来は多くの時間を要していた共創テーマの検討を効率化し、短時間で具体的な共創の方向性を見いだしました。
本ワークショップの特徴は、AIに答えを委ねるのではなく、AIが情報の整理やアイデアの発展を支援し、人が知識や経験に基づいて対話を重ね、評価・判断を行う点にあります。今回の実践を通じて、AIによる発想の拡張と人同士の対話・判断を組み合わせた、新たな企業間共創の可能性を探りました。
企業間の共創で生まれる「理解」と「アイデア」の壁

企業同士が新たな事業やサービスを生み出すには、それぞれが持つ技術・知見・顧客基盤などを掛け合わせることで、新たな価値を生み出す可能性があります。
一方、異なる企業が共創する場合、各社の強みや考え方、課題を理解し『どのような組み合わせができるのか』を見つけるまでに時間がかかります。また、アイデアを具体的な事業や共創の可能性として検討するには、それぞれの知識や経験を持ち寄り、議論を深めるプロセスが必要です。
今回のワークショップでは、両社の強みを整理する際に、TDK MAKER DOJOに所属する金岡氏が大学院で行った研究(*1)の「補完関係探索型SWOT分析」の考え方を取り入れています。
こうした考え方を踏まえ「自社を知る」「相手を知る」「両社の接点を探す」「AIでアイデアを広げる」「人が対話して判断する」という流れで、共創テーマの探索を進めました。
*1 金岡美帆・内平直志・西村拓一(2026)「補完関係探索型SWOT分析による異業種共創の実装促進―発想からPoC設計への連続接続プロセスの検証―」『日本創造学会論文誌』29, pp.183–202.
https://doi.org/10.24578/japancreativity.29.0_183
「自社らしさ」を起点に、人とAIで共創を進める3つのステップ
ワークショップではまず自社と相手企業を理解し、両社の強みや課題から共創の可能性を探ることから始めました。
その上で「共創ナビivan®」を活用してアイデアを広げ、参加者同士の対話や知識・経験をもとにアイデアを評価・具体化します。AIに答えを出してもらうのではなく「AIが広げ、人が考え、判断する」プロセスを重視しました。
STEP 1 両社を知る
それぞれの企業が持つ強みや特徴を整理し、「自分たちは何者なのか」「これからどうありたいのか」を言語化します。
STEP 2 共創できる領域を探す
両社それぞれの強みや課題を整理し、両社を横断して補完関係を探索します。自社にとっての「強み」が、相手企業から見ると「不足しているもの」である場合もあります。互いの視点を持ち寄ることで、自社だけでは見つけにくい共創の可能性を探ります。
STEP 3 AI と人でアイデアを具体化する
AIによってアイデアを広げながら、参加者が議論・評価・改善を行います。AIの出力をそのまま採用するのではなく、参加者自身の現場知識や事業経験を加えながら、人がアイデアを深め、次の検討につなげていきます。
今回のワークショップでは、アイデア探索 → 仮説 → 創出 → 評価 → 判断 という流れで検討を進めました。
AIによる可視化と対話で、共創テーマの検討を効率化

企業間で新たな事業や共創テーマを検討するには、互いの強みや課題を理解し、認識をすり合わせながら議論を深める必要があります。しかし、情報の整理や共通認識の形成には多くの時間がかかります。今回のワークショップでは「共創ナビivan®」を活用し、各社の情報や参加者の意見をAIで整理・可視化しました。
情報を図解して全体像を把握しやすくすることで、参加者が共通のイメージを持ち、対話を進められるようになります。また可視化された情報をもとに参加者が互いの知識や視点を持ち寄って議論することで、新たな気づきやアイデアが生まれる「創発」を促します。
AIは情報の整理や発想の展開を支援し、人が対話を通じてアイデアを生み出し、深めていく。「共創ナビivan®」は、こうしたAIと人の共創を支える場づくりを担っています。
▼「共創ナビivan®」とは
企業が持つ技術・特許などのアセットを起点にAIによるアイデア創出から評価・フィードバックまでを支援し、新規事業や共創テーマの探索をサポートするシステムです。
【参加者の声】実践から見えた「AI×人」の共創

今回のワークショップでは異なる企業の強みや課題を共有することで、自社だけでは気づきにくい相互補完の可能性が見えてきました。参加者からは相手企業への理解を深めることや互いの強みを掛け合わせることの意義について、次のような声が寄せられています。
「他社が弱みととらえていることが当社の強みだったりしたので、他社との共創は意味があると思った。」
「直接、相手側の課題と強みを知ることは有意義であった。」
またAIを活用したアイデア創出については、AIの出力をそのまま結論とするのではなく、人が議論を深めることの重要性も指摘されました。
「ツールの出力はあくまで議論の叩きであり、人が深掘りをしていかなければならない。」
こうした声から、企業間の共創では互いの強みや課題を理解し、それぞれの知識や経験を持ち寄ることが新たな可能性を探るうえで重要であることがうかがえます。またAIはアイデアを広げるための材料を提供し、具体化は人が担うという役割分担も今回の実践を通じて確認されました。
TDK・三菱電機からのコメント
本プログラムは TDK と三菱電機の共創によって開発されました。
TDK 技術・知財本部 TDK MAKER DOJO 金岡 美帆氏
大学院で研究した「補完関係探索型SWOT分析」を三菱電機様との共創ワークショップに取り入れ、HackCamp様のご協力によりAIツールへ実装しました。研究成果を実務へつなぎ、TDK・三菱電機様・HackCamp様の3社それぞれの知見を掛け合わせた共創の形へ発展したことは、三菱電機様との共創活動における一つのマイルストーンだと考えています。今後も研究と実践を往復し、AIと人の対話・判断を組み合わせながら、新たな価値創出につなげていきたいと考えています。
三菱電機 知的財産センター 知財戦略部 齋藤 豪助氏
従来、共創領域の探索は非常に困難な作業でした。しかし、SWOT分析と異業種間のクロスSWOT分析を連続して行う仕組みを構築したことで、初期段階における共創領域のアイデアを効率的に複数抽出することが可能になりました。これは非常に画期的なアプローチであると思います。
HackCamp が提供する「AI×人」の共創支援

HackCampは、AIを単なるアイデア生成のためのツールとして利用するのではなく、AIと人、人と人が対話しながら共創を進めるための「場」と「プロセス」を設計することを重視しています。今回のような企業同士の共創に限らず、企業が持つ技術・知財・ノウハウなどを起点に、
・自社の技術や知財を新たな事業につなげたい
・自社と相性のよい協業先を探索したい
・2社の技術・事業上の強みを掛け合わせ、新たな可能性を探りたい
・部門を横断して新規事業のアイデアを検討したい
・AIを活用した新規事業開発の進め方を試したい
といった課題に対して、目的や参加者、保有するアセットに応じたワークショップを設計・実施します。
「共創ナビivan®」を活用しながら、技術・知財を起点とした事業案の探索、協業先の探索、企業間・ 部門間のシナジー探索など、企業ごとのテーマに合わせてプロセスを設計できることがHackCampの支援の特徴です。
ワークショップの目的や課題、参加する企業・部門などを伺い、それぞれの状況に合わせた共創プロセスを提案できます。共創プロセスに関する相談は、HackCampまでお問い合わせください。
会社概要
商号 : 株式会社 HackCamp https://hackcamp.jp
代表者 : 代表取締役社長 菊地 愛
所在地 : 〒100-0013 東京都千代田区霞が関 1-4-1 日土地ビル 2F SENQ 霞が関
設立 : 2014年8月
お問い合わせ先
本件担当者:菊地
Email: info@hackcamp.jp
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