匠技研工業と静岡銀行が連携し、製造業DXの伴走支援を展開
ノウハウを、資産に。静岡のものづくりを次世代へつなぐ
AIを活用し、見積・図面管理を起点に製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する匠技研工業株式会社(東京都文京区、代表取締役社長 前田 将太、以下「当社」)は、株式会社静岡銀行(静岡県静岡市葵区、代表取締役頭取:八木 稔、以下「静岡銀行」)と連携し、地域製造業の経営課題解決に向けたDX伴走支援に取り組んでいます。
本取り組みでは、製造業の現場に眠るノウハウを「デジタル資産」として活用することで、属人化の解消と経営判断の高度化を図り、製造業の持続的成長を支援してまいります。

協業の背景
静岡県は製造品出荷額等(製造業)が全国2位(令和5年)を誇る「ものづくり県」であり、製造業は地域を支える基幹産業です。
一方で、製造業では、原材料価格やエネルギーコストの高騰、人材不足、技術承継など、経営環境の厳しさが増しています。さらに、2026年1月に改正された中小受託取引適正化法により、データに基づいた透明性の高い適正価格での取引が強く求められるなど、根拠ある原価算出の重要性が高まっています。
こうした中、地域企業と強固なネットワークを持ち、メーカーOB人材を含む「産業変革支援プロジェクトチーム」を組成する静岡銀行と、製造業向けDXソリューションを提供する当社が連携し、地域企業の課題解決支援に取り組んでいます。
協業のきっかけ
本取り組みは、当社がスタートアップと地域企業のマッチングイベント「TECH BEAT Shizuoka」への出展をきっかけにスタートしました。
全国有数の「ものづくり県」である静岡県には多くの製造業が立地し、見積・図面管理の高度化を通じた適正原価算出や業務効率化など、当社のソリューションによる支援ニーズが多く見込まれます。
また、両社では、静岡銀行のお取引先企業への課題解決支援を通じて連携を深めてきました。
協業で提供する価値
静岡銀行のお取引先企業のうち、見積・図面管理に課題を抱える企業に対し、当社のソリューションを活用したDX支援を提供します。
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経営判断の基盤確立
熟練者に属人化した業務プロセスを紐解き、そこに蓄積されたノウハウをデジタル資産として誰もが活用できる状態にすることで、経営判断の根拠づくりに貢献します。これにより戦略的な価格交渉や設備投資判断が可能となります。
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技術ノウハウの確実な継承
重要業務プロセスを標準化・デジタル化することで、属人化を解消し、次世代への円滑な承継と業務運用を実現します。
提供できるもの
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原価適正化診断による経営課題の可視化
現在の原価算出プロセスを丁寧にヒアリングし、収益を圧迫している要因や、適正価格での取引を阻む課題を明らかにします。2026年1月施行の中小受託取引適正化法への対応も視野に入れ、「根拠のある価格交渉」ができる体制づくりを支援します。その後、課題に応じてシステム導入や業務プロセス改善を柔軟に組み合わせ、最適な支援を提供します。
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原価算出ロジックの見直しとシステムへの実装
原価計算のコンサルティングを通じて、お客さまごとに最適な原価算出ロジックを構築・システムに実装します。見積プロセスを標準化することで、属人化を解消し、根拠ある価格設定を実現します。
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業務プロセスの標準化・デジタル化による工数削減
見積業務のフローを可視化・標準化することで、従来ベテラン頼みだった作業時間を大幅に短縮し、より付加価値の高い業務へのリソース創出を実現します。
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技術ノウハウのデジタル資産化による属人化解消
熟練者の知見をシステムに蓄積することで、担当者に依存しない安定した業務運営と、次世代への円滑な技術承継を実現します。
導入事例:有限会社 石橋製作所
静岡県田方郡函南町に拠点を構え、1967年の創業以来、半世紀以上にわたり金属プレス加工および金型製作を手がける有限会社石橋製作所(従業員31名、取締役:石橋達也)は、自動車部品、半導体装置部品、医療機器部品など、幅広い分野の部品製造を担う静岡県内の製造業です。
同社ではこれまで、代表者の豊富な経験と知見をもとに見積業務を行ってきました。一方で、事業環境の変化や将来を見据え、価格算定の考え方を整理し、社内で共有できる形にしていくことが一つのテーマとなっていました。また、近年の国内生産回帰の動きも背景に、見積対応の体制強化について検討を進めていました。
こうした中、静岡銀行の紹介を受け、匠技研工業が支援を実施しました。決算書等の財務データを踏まえてチャージレートを整理・再構築するとともに、代表者の経験に基づく計算ロジックを「匠フォース」に反映。これにより、これまで個人の中に蓄積されていた見積の考え方を“見える化”しました。
その結果、根拠あるデータに基づいた価格提示が可能となり、取引先との価格面でのコミュニケーションも、より丁寧かつ建設的に進められるようになっています。現在は、担当者が見積のたたき台を作成し、上長が確認・承認する分業体制の構築にも取り組んでおり、将来的な見積対応力の向上と、国内回帰案件の増加への対応を見据えています。
今後の展望
当社と静岡銀行は、本協業で得られる知見や支援プロセスを蓄積し、個社支援にとどまらず、地域の製造業全体の競争力強化へと繋げていきたいと考えています。
両社の専門性を組み合わせ、地域企業に寄り添ったDX支援モデルを構築することで、静岡県の基幹産業であるものづくり産業の未来を支えるデジタル変革(DX)を力強く推し進め、地域経済の発展に貢献してまいります。

匠技研工業株式会社 コメント
製造業の現場では、ものづくりのプロが経営を担うケースが多く、原価計算についても、これまで培われてきた経験や現場感覚をもとに行われている場合が少なくありません。長年にわたって積み重ねられてきた加工の知見は大きな強みである一方で、それを経営の数字と結びつけて整理していくことは、適正な価格設定や次世代への継承という観点からも、重要なテーマだと私たちは考えています。
静岡銀行さまは、地域の製造業に寄り添い、経営管理や資金繰りを含めた支援に豊富な知見をお持ちです。私たち匠技研工業は、加工ノウハウの整理や現場への実装・運用を専門としてきました。両社がそれぞれの強みを生かして連携することで、経営の上流で描いた考え方を、現場で無理なく実行できる形に落とし込む、一貫したサポートが可能になると考えています。
経営と現場の実態が結びついた形で、地域の製造業が持続可能なものづくりを実現できるよう、今後も静岡銀行さまとともに取り組んでまいります。(匠技研工業株式会社 取締役/CBO 原崇文氏)
株式会社静岡銀行 コメント
私ども産業変革支援プロジェクトチームでは、自動車産業を中心とした地域の基幹産業である製造業のお客さまの競争力強化と持続的成長の実現に向け、銀行グループ内外の機関と連携しながら、様々な課題解決支援に取り組んでいます。
原材料価格やエネルギー費の高騰に加え人手不足など、事業収支の確保をはじめ事業運営が厳しさを増すなか、匠技研工業さまが提供するDXソリューションを通じて、中小製造業のお客さまの「稼ぐ力の向上」に貢献していきたいと考えています。(株式会社静岡銀行 産業変革支援プロジェクトチーム 担当部長 藤森学氏 所属・役職は2026年3月31日時点のもの)
株式会社静岡銀行について
「地域とともに夢と豊かさを広げます。」
静岡銀行は、地域とともに時代や産業構造の変化に向き合いながら、地域の総合金融グループとして、質の高い金融サービスの提供を通じ、多くのお客さまの挑戦を支え続けてきました。変化を成長の機会につなげるため、資金面にとどまらず、事業・技術・人材分野に至るまで、より踏み込んだ支援を行っています。
具体的には、事業承継・M&A、販路開拓、技術・人材マッチングなど、企業が直面するさまざまな課題に向き合いながら、これまで培ってきたネットワークや知見を活かし、企業の状況やフェーズに応じた実践的なサポートを提供しています。
静岡銀行は、企業と企業、人と技術をつなぐ「ハブ」として、お取引先企業の成長と地域経済の好循環の実現に貢献していきます。
匠フォースについて

匠フォースは、製造業のためのオールインワンAIサービスです。
製造現場には、長年積み上げてきた技術やノウハウがあります。しかし、その多くはベテランの頭の中や、紙・エクセルに眠ったまま。
業務の属人化、手作業の非効率、知見の散在が、製造業の持続的な成長を阻む大きな課題になっています。
本サービスは、図面管理、見積・原価計算、現場ナレッジを一元的に集約し、現場の技術やノウハウをデジタル資産として残します。
蓄積されたデータをもとにAIが日々の業務をアシストすることで、業務の標準化・効率化はもちろん、工場経営そのものを強化します。
製造業の業務プロセスを深く理解した専門チームが、導入設計から現場への定着までを一貫して支援します。
上場企業から町工場まで、幅広い製造現場でご活用いただいております。
匠技研工業株式会社について

匠技研工業は、製造業のためのオールインワンAIサービス「匠フォース」を開発・提供するスタートアップです。「フェアで持続可能な、誇れるモノづくりを。」をミッションに掲げ、独自のAI技術とともに、製造現場の問題解決に経営視点で伴走するプロフェッショナル集団として、モノづくり産業の変革に最前線で挑みます。
会 社 名:匠技研工業株式会社
代 表 者:代表取締役社長 前田 将太
所 在 地:東京都文京区本郷3-43-16 コア本郷ビル8階A室
設 立:2020年2月
資 本 金:1億円
公 式 H P: https://takumi-giken.co.jp/
サービスサイト :https://takumi-force.jp/
■ 本件に関するお問い合わせ
匠技研工業株式会社 広報部
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