風力発電の発電効率向上に向けた実証実験を開始
ニコンのリブレットフィルムを風車のブレードに装着
株式会社ユーラスエナジーホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:諏訪部 哲也、以下「当社」)は、株式会社ニコン(以下「ニコン」)が開発したリブレット加工を施したフィルム(以下「リブレットフィルム」)を当社グループが所有・運営する「ユーラス宗谷岬ウインドファーム(北海道稚内市)」の風車のブレードに装着し、風力発電の発電効率向上に向けた実証実験を開始しました。風車のブレードにリブレットフィルムを装着して発電効率の向上を目指す実証実験は日本初※1の試みです。
リブレットとは、バイオミメティクス(生物模倣)※2の一種で、サメ肌形状によって水の抵抗が軽減されることにヒントを得て考案された微細な溝構造です。ニコン独自の加工技術で、液体や気体と接触する面に微細構造を形成することで、流体の不規則な流れによる摩擦抵抗を低減し、エネルギー効率を向上させることが可能です。
実証実験では、9月10日より1年間、リブレットフィルムを装着した風車を試験運転し、関連データなどの取得を行い、発電効率の向上とリブレットフィルムの装着箇所の耐久性などを確認します。風況条件の近い1,000kWの風車2基を3ペア選び、一方にリブレットフィルムを装着し、もう一方は装着せず、リブレットフィルムの有無による発電量等を比較します。
リブレットフィルムを装着することで、発電効率が約3パーセント※3改善すると見込まれています。リブレットフィルムを「ユーラス宗谷岬ウインドファーム」にある57基の風車全てに展開した場合、一般家庭の約1,710世帯の消費電力に相当する電力の増加が見込まれます。
当社グループは今後も「クリーンエネルギーの普及・拡大を通じ、地球環境保全の一翼を担う」という企業理念と「地域とともに発展し、社会から信頼される企業」という企業ビジョンのもと、引き続き風力発電の更なる拡大に取り組み、地球環境保全ならびに持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
※1 2024年9月24日時点で発表済みの風車において。ユーラスエナジー、ニコン調べ。
※2 生物が持つユニークな構造や機能を参考にして、工業製品に優れた機能を付与するための科学技術の総称
※3 風洞試験でのニコン試算
【実証実験の概要】
実証期間 |
2024年9月10日から1年間を予定 |
実証場所 |
ユーラス宗谷岬ウインドファーム(北海道稚内市) |
実証内容 |
・風車のブレードへのリブレットフィルム装着による発電効率の向上 |
【発電所の概要】
発電所名 |
ユーラス宗谷岬ウインドファーム |
所在地 |
北海道稚内市 |
連系容量 |
57,000kW(1,000kW×57基) |
運転開始 |
2005年11月 |
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