ReBear合同会社、新潟大学と共同で学部横断型学修プログラムの参加動機と継続要因を調査し 、日本教育工学会にて発表
〜 学生20名へのインタビューを通じて、履修継続の課題と改善の方向性を明らかに。学生の声を起点とした大学の教育改善・IR活動を支援〜

ReBear合同会社(所在地:東京都目黒区、代表:荒川力哉 以下、ReBear)は、新潟大学と共同で実施した「学部横断型学修プログラムにおける学生の参加動機と継続要因」に関する調査研究を、2026年9月26日(土)〜27日(日)に札幌市教育文化会館で開催された「日本教育工学会2026年度秋季全国大会」にて発表しました。
ReBearでは、大学の教育プログラムについて、学生へのインタビューをもとに調査・分析を行っています。本研究では、新潟大学が展開する「NICEプログラム」の学生20名を対象に、参加の背景や継続につながる要因、履修上の課題を分析し、NICEプログラムの改善に向けた示唆を整理しました。
発表の概要
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学会 |
日本教育工学会 2026年度秋季全国大会(一般研究発表6・ポスター発表) |
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日時・会場 |
2026年9月26日(土)〜27日(日)、札幌市教育文化会館 |
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発表タイトル |
学部横断型学修プログラムにおける学生の参加動機と継続要因 ― 新潟大学NICEプログラム受講者インタビュー調査から ― |
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発表者 |
上畠 洋佑(新潟大学)、木野 恵吾(新潟大学)、國井 桃花(ReBear)、鵜野 まゆか(ReBear)、竹原 侑里(ReBear) |
NICEプログラムとは
新潟大学の「NICEプログラム(全学分野横断創生プログラム)」は、学生が所属学部の専門分野に加え、学部の枠を越えて多様な分野を学ぶことができる教育プログラムです。
学生自身の興味・関心に応じて学びを選択できる「メジャー・マイナー制」を導入しており、専門性を深めながら幅広い知識や視点を身につけることで、複雑化する社会課題に対応できる人材の育成を目指しています。
NICEプログラムHP:https://www.iess.niigata-u.ac.jp/niceprogram/
ReBearが行った調査・分析
背景
近年の大学教育では、専門分野の知識だけでなく、複数分野の視点を組み合わせて課題を捉える力の育成が求められています。一方で、新潟大学のNICEプログラムにおいて、学生がどのようなきっかけで参加し、どのような経験によって継続しているのかについては、十分に把握されていないという課題がありました。
そこでReBearは新潟大学と共同で、学生へのインタビューを通じて、参加動機、学修経験、継続要因、課題等を整理し、改善の示唆を得ることを目的に調査・分析を行いました。
調査概要
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対象:NICEプログラム履修生11名、SA(Student Assistant)9名、計20名
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方法:半構造化グループインタビュー
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実施期間:2026年2月17日〜18日
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実施形式:1グループ4〜6名、計4セッション(各約60分)
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主な調査項目:対象学生の基本情報/入学に至る過程/新潟大学を認知・志望した時期/NICEプログラムの認知経路・参加理由/NICEプログラムの継続状況
※研究参加への同意を得たうえで、発言内容は匿名化して扱う
インタビュー調査の結果
インタビューで得られた学生の声を、「認知経路と参加理由」「履修で得られたもの」「履修継続を阻害する要因」「履修者の3類型」の4つの観点で整理しました。
1. 分野横断の学びの場であり、自己理解や進路形成の場にもなっている
学生がNICEプログラムを知る主な入口は、入門科目「分野横断デザイン」でした。授業の中で制度を理解し、その延長で履修を始める流れが見られました。このほか、学部ガイダンスや入学式・履修ガイダンスで知る学生もいました。
一方で、入学時のガイダンスでは制度を十分に理解できなかったという声があり、説明方法には改善の余地があることも分かりました。
参加理由は、次の3つに整理されました。
知的関心:主専攻以外の分野も学びたい、好奇心を満たしたい
進路の模索:まだ何をしたいか明確でなく、学びながら自分の軸を見つけたい
就職活動への期待:就職活動で活用できそう、学生時代の経験として説明できそう
2. 履修で得られたもの:学び・関心・進路・人とのつながりの広がり
履修を通じて得られたものとして、次の4点が挙げられました。
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学部の枠を超えた学び:他分野に触れ、メジャーを新しい角度から捉え直す
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新たな興味・関心の発見:地域、メディア、心理学などへ関心が広がる
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キャリア・就活との接続:学びを進路の具体化や早期の就職活動につなげる
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人との出会い・視野の拡大:異なる分野を学ぶ人との接点が、自分の見方を広げる
学びの幅を広げながら、自己理解や進路形成にもつながっていることが分かりました。
3. 履修継続を阻害する要因:時間割・単位管理・継続支援の壁
継続を妨げる要因として、次の4点が挙げられました。
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必修科目との時間割の重複:取りたいマイナー科目を履修できない場合があり、20名中10名以上がこの課題に言及しました
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時間的な負担:想定より単位取得に時間がかかり、3年次以降は継続しにくくなる
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科目選択・単位管理の複雑さ:何を履修すればよいか、単位がどう反映されるかが分かりにくい
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入門科目後の支援不足:「分野横断デザイン」の履修後はサポートが手薄だと感じる
特に、時間割の重複、制度の複雑さ、継続支援の不足が大きな壁になっていました。
4. 履修者の3類型:参加動機と活用の仕方の違い
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タイプ |
特徴 |
キーワード |
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好奇心旺盛タイプ |
メジャーを軸にしつつ、他分野への知的好奇心から学びの幅を広げる |
拡張 |
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進路探索タイプ |
入学時点ではやりたいことが明確でなく、関心や学びの軸を発見する |
探索 |
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キャリア戦略タイプ |
就職活動や将来を意識し、インターンや就職活動に役立つ資源として活用する |
活用 |
参加動機とプログラムの活用の仕方から、履修者は次の3つのタイプに整理されました。知的好奇心、進路探索、キャリア活用という、異なる参加動機があることが分かりました。
調査結果を通じた考察と今後の課題
考察① 分野横断の学びが、自己理解や進路形成を促している
調査結果から、NICEプログラムは、分野横断的な学びを得る場であると同時に、自己理解や進路形成を促す場として機能していることが明らかになりました。特に、メジャーだけでは出会いにくい他の学問分野を学ぶ人との接点が、学生の関心を広げ、自身の学びの軸を形成する契機になっていました。この点は、分野横断型学修を学生に促す教育的な意義を示しています。
考察② 継続には制度面の改善と、学びの価値の伝え方が必要
一方で、継続して学んでいくうえでは課題が残りました。必修科目との重複や単位管理の複雑さは、学生の意欲だけでは解決できない課題であり、制度面での改善が必要です。また、プログラムで得た学びをキャリア形成にどう接続するかが不明確な場合、マイナーの修了証やその価値が学生に十分伝わらない可能性があります。
こうした課題に対しては、次のような取り組みが有効であると考えられました。
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マイナー履修モデルの提示
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アカデミック・アドバイザーによる積極的な履修サポートの整備
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キャリア活用事例の共有
考察③ 3類型に応じた支援が参加・継続の鍵になる
履修者の3類型に応じた支援も重要です。全学生に同一の説明を行うだけでなく、好奇心の拡張、進路探索、キャリア戦略という異なるニーズに対応した情報提供を行うことで、学生の参加と継続を促進できる可能性があります。
今後の課題
今後は、初年次前半・後半、3年次など複数時点で追跡調査を行い、参加動機や成果認識がどのように変化するかを縦断的に検討していく予定です。
ReBearは、新潟大学での取り組みで培った調査・分析の知見をもとに、他の大学の教育プログラムについても、学生の声を起点とした調査・分析を通じて、高等教育の改善に貢献してまいります。
本調査についての詳細な結果や調査に関心のある方は以下よりお問い合わせください。
お問い合わせ
ReBear合同会社
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お問い合わせフォーム:https://rebear-contact.studio.site/
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