テクノロジーが発展しすぎた未来社会の犯罪を解決するデザインとは?グローバルデザインコンペ i-PRO Future Design Challenge 受賞作品決定!
Gold Award はインドネシア La Myra Bening氏のスマートホーム のセキュリティ管理を実現する「PORTA」に
パナソニック i-PRO(アイプロ)センシングソリューションズ株式会社(福岡市博多区、代表取締役社長 尾崎 祥平、 以下i-PRO)と、btrax, Inc.(米国サンフランシスコ、CEO ブランドン・K・ヒル、以下btrax)との共催で本年夏に募集した「i-PRO Future Design Challenge」の受賞作品が決定しましたので発表いたします。
今回のテーマである「テクノロジーが発展しすぎた未来社会、そこで起きる犯罪を解決するデザインとは?」を踏まえて、いずれの応募作品も、近い将来顕在化するであろう問題を考え抜き、それを巧みに解決するコンセプトを、具体的に形に 落とし込んだものとなっており、初回にもかかわらず非常にレベルの高いものとなりました。
それらの作品群を4名の審査員が厳正に評価した結果、Gold Awardには、インドネシアの La Myra Bening氏の「PORTA」が、Silver Awardには、インドのArnav Nigam氏の「Glass - A Future Interface」と同じくインドのVinay Sudhakaran氏、Mohd. Saim Nasim Lari氏、Arun Thangaraj氏の3名で構成されるQGene Solutionsの「QGene」が選ばれました。
Gold Award
PORTA - La Myra Bening氏 インドネシア
作品コンセプト:スマートホームによって提供される快適さは、我々の危険に対する直感を鈍らせ、周囲の状況や環境の異常に気づかなくさせる危険性がある。ラテン語で「門」を意味する「PORTA」は、スマ ートホームにおける“デジタルゲート”。スマートホームの活動の異常を検知すると自動的にWi-Fi接続を終了し、バックアップデータを使って デバイスを動作させる。音声ベースのパスワードを利用することで安全性を高めている。
YouTube: https://youtu.be/laZcYpsY8NM
受賞理由:「スマートホーム全体の安全を守るプロダクト」というコンセプトや、具体的な機能もさることながら、プロダクトデザインも長けており、コンセプトの価値を的確に伝える秀逸なプレゼンテーションも高評価を獲得する重要な要素となりました。
Silver Award
Glass - A Future Interface - Arnav Nigam氏 インド
作品コンセプト:世界が複雑化する中で、私たちの相互作用やその影響を管理・制御することは困難になっている。Glassは、制御メカニズムとして機能すると同時に、シームレスなデジタル体験を提供するもの。ブレイン・マシン・インターフェースとAIの進歩により、私たちはパラレル(デジタル)ユニバースをコントロールできるようになるかもしれない。
YouTube: https://youtu.be/nE_dryVtZKk
QGene - QGene Solutions インド
作品コンセプト:QGeneは、将来のデジタル上のなりすましを防ぐための、DNAをベースにしたポリモーフィック・タトゥー。現在の認証技術に取って代わるもので、皮膚に貼るとDNAと主要な行動特性が抽出され、ゲノム配列に基づいて、独自の 「デジタル遺伝子」となるデジタルマトリックスを生成するもの。
YouTube: https://youtu.be/tHdMiJEfbEM
審査員コメント
Bjoern Eichstaedt氏, Managing Partner and Co-Owner of Storymaker GmbH
審査員として、このコンテストに参加し、受賞者のみなさんの作品には非常に感銘を受けました。与えられたテー マに対して興味深いアプローチを見つけていたと思います。作品の中には、細部までしっかりと作り込み、なおかつ明快に課題解決方法を表現しているものもありました。特に受賞者のみなさんは、文脈やテーマの理解から、クリエイティビティ、細部へのこだわりまで、見事に実現させている様子が見受けられました。
西村 真里子氏, 株式会社 HEART CATCH, 代表取締役 / プロデューサー
自分のDNAから抽出したデジタルタトゥーを活用する、バイタルデータ、バンクアカウントデータなど、センシティブな情報がデジタル化され流通する時代のセキュリティのあり方を、斬新な切り口で考えるソリューションが多く、驚きと喜びに溢れる審査ができました。新たな価値を生み出すクリエイター達のアイデアを生み出すまでの思考プロセスも垣間見ることができ、審査をしながらも学びが多かったです。
Casey Lau氏, Co-host of RISE and Web Summit Tokyo
今回の「テクノロジーが発達した未来の社会で犯罪を解決する」というテーマに即した作品に魅了されました。どの作品もよく考えられており、コンセプトもユニークで、興味深いデザインに落とし込まれている印象でした。また、プレゼンテーションが優れている作品もありました。特に最終選考に残った作品はどれも素晴らしく、受賞作品を選ぶのに苦労しました。このコンペに参加させていただき嬉しく思います。受賞者の皆さん、おめでとうございます。
Brandon K. Hill氏, Founder and CEO of btrax, Inc.
このような世界規模のデザインコンペティションを開催でき、大変光栄に思います。非常に多くのご応募をいただき、そして、社会が直面する未来の問題を解決するサービスのアイデアの質の高さに感銘を受けました。社会の課題を解決するためにデザインすることは、私の情熱でもあります。その意味で、このデザインコンペを実施できたことに興奮しています。ご興味をお持ちいただき、ご応募いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
主催者コメント
パナソニック i-PRO センシングソリューションズ株式会社 代表取締役社長兼 COO 尾崎 祥平氏
私ども i-PRO は『一瞬の真実を捉える』をコーポレートアイデンティティに据えて先進技術を開発し提供していますが、社会やユーザーの共感をどれだけ得られるかという感性の部分が大事であると考え、この i-PRO Future Design Challengeを推進しています。
今回は初めてにもかかわらず、国内はもちろんのこと、海外の多くの方に注目いただき、多数の応募をいただいたのは驚きとともに喜びでもあり、またそのクオリティは目を見張るものがありました。今回選出された3件が突出していたのはもちろんですが、応募全体のレベルが非常に高かったことには感銘を受けており、私たちi-PROにも大いなる気づきを与えてくれています。応募いただいた方々はもちろん、この取り組みに関心を寄せていただいた皆様、また一緒に取り組んでいただいたbtrax様に改めて御礼申し上げます。
i-PRO Future Design Challengeについて
- 目的:便利であるはずのテクノロジーは、犯罪にも使われる可能性を持つ“諸刃の剣”とも言えるのではないか?という思いに端を発した、デザインを通じて未来に発生しうる課題の解決にチャレンジしていくもの
- テーマ:テクノロジーが発展しすぎた未来社会の犯罪を解決する
- 応募期間:2021年7月8日(木)〜8 月31日(火), 11月18日(木) 受賞者発表
- 応募資格:デザイナーを中心に学生から社会人,企業にお勤めの方まで国内外全ての方
パナソニック i-PRO センシングソリューションズ株式会社について
パナソニック i-PRO センシングソリューションズ株式会社は、セキュリティ監視、パブリックセーフティ、そして医療用イメージングの各分野に欠かせないセンシングソリューションの世界的なリーディングカンパニーです。パナソニックにおける60年以上にわたる数々のセンシング技術とイノベーションを継承し、2019年に設立されました。私たちは、一瞬も見逃さない高度なセンシング技術とあらゆる環境に対応する信頼性の高いソリューションで、人々の命を守り救うプロフェッショナルをサポートし、より安心安全な社会の実現に貢献します。
(2022年4月月より社名が 「i-PRO 株式会社」 に変わります)
https://i-pro.com/corp/jp/
btrax, Inc.について
東京とアメリカ・サンフランシスコに拠点を持つグローバルなデザイン会社です。国内外300以上もの企業とのプロジェクト実績を持ち、UXデザインを軸に、サービス開発やデザイン教育、リサーチなど、幅広くサービスを提供しています。
https://btrax.com/jp/
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