日本語から検索用SQLを自動的に組み立てるAI「List AI」の実証実験を開始

しくみ製作所株式会社

2024年3月6日 12時06分

「List AI」を発表

2024/2/20、しくみ製作所株式会社は、日本語から検索用SQLを自動的に組み立てるAI「List AI」を発表しました。合わせて来期以降の導入に向けた実証実験の募集を開始いたします。

日本語でデータベースからのデータ出力

プロジェクトの分析のためにデータベースから情報を取得したいという場面は多いかと思います。しかし、RDS等に直接接続する環境なの準備ができていなかったり、データベースを操作する SQL などの専門的知識が必要となります。結果として、データベースからのデータ出力はエンジニアに依頼して運営していることが多いのではないでしょうか。

「List AI」を対象サービスに組み込むと、プログラミングの知識がないメンバーやDBに直接アクセスできないメンバーでも、直感的にデータベースのデータ出力ができます。例えば、「登録者の総数を教えて」「ベストセラーの商品を教えて」といった日本語の指示で、データベースから必要な情報を取得できます。プロジェクトのスキーマ情報をAIに教えてあげることで、このような方法を実現しています。

セルフサービスでこのような分析をすることで、データからの新しい発見ができたり、エンジニアの工数を利用せずに運用できるようになります。「List AI」の初期バージョンは、 AWS環境で動作する Ruby on Rails を用いたアプリケーションに組み込むことで、データベース検索用の画面を提供を行います。初期バージョンでは、AWSのBedrockを利用した構成を取るため、データがAIの学習に使われてしまう懸念やデータを別のクラウド環境に持ち出すリスクを回避する構成になっています。

実際の動作では、現在利用している管理画面等に2ページほどを差し込む構成を取ります。追加され画面を開くと、検索画面に日本語で指示を入力するページが開きます。そのページに出力したいデータを日本語で指示を出すと、 AI が SQL に変換し実行することでデータベースを検索します。SQL等の知識がある人がある程度の仕組みを分かったうえで利用するとさらに効率的に利用できるとは思います。

また、プロンプトをハックしてデータを破壊できないようにAI等にそのような操作ができないように制御していますが、組み込み時にDBにはRead権限などの最低限の権限の組み込みを行うことで、更に安全に実験できるようにしたいと考えています。