若手外国人材キャリアプラットフォーム「JPort」提供のSPeak、累計4.0億円資金調達

〜キャリア事業拡大・社会インフラ開発へ向け、Pre-Aラウンドクローズ。コアメンバー採用開始〜

株式会社SPeak

2024年3月5日 10時00分

若手外国人材のキャリア支援サイト・企業人事のグローバル採用広報掲載サイトを提供する株式会社SPeak（本社：東京都、代表取締役：唐橋宗三）、以下「当社」または「SPeak」）は、マイナビ、KDDI Open Innovation Fund 3号（運営者：グローバル・ブレイン株式会社）、三井住友海上キャピタル、ANRIを引受先とした第三者割当増資による資金調達を完了いたしました。

当社の現状

当社は若手外国人材向けのキャリアプラットフォームとして、過去20年間で急増する学ぶ・働く外国人材にとっての日本での第１関門である「キャリア」において外国人留学生の就職率「35％」を解決するために、外国人材向け就活英日Eラーニング&先輩コミュニティサイト「JPort Journal」（https://about.jportjournal.com/）、

企業人事と大学で学ぶ留学生や若手外国人材を最短距離で繋ぐグローバル採用広報サイト「JPort Match」（https://jporthr.jp/）で、146カ国・5,000名以上の若手外国人材の先輩と学生の支援を行い累計マッチング2,500件（前年比305%）を生み出し日本最大級の若手外国人材キャリアコミュニティを抱えるまでに成長してきました。

資金調達の背景・今後の展開

今回の資金調達で、キャリア事業でのコミュニティおよび顧客拡大のための幹部候補メンバー採用を強化します。更に、若手外国人材の社会インフラサービスの開発を開始致します。外国人材における与信審査が必要となる決済や住居など各種サービス契約においては未だに多くの課題があります。2060年には外国人人口が総人口の12％を占める予測のなかで、140万人を超える「若手外国人材市場」は3.7兆円にのぼります。しかし、未だに外国人NGで生活に必需なサービスに満足にアクセスができない事案が発生している一方、サービス提供企業に与信や安心を提供するサービスは未だに少ないのが実態です。今後、JPortでは金融サービスを開発し、キャリア事業で培った情報と金融情報をさまざまな生活インフラを提供する各事業会社と連携を目指していきます。若手外国人材にとっても、新たな消費者層として外国人材市場開拓を見据える事業会社にとっても、ひとりひとりのポテンシャルやリスクを見える化する社会インフラ「Japan’s Passport」（JPortの由来）を通じて、日本における「キャリア」「金融」「住まい」のインクルージョンを推進していきます。

＊『若手外国人材』とは・・・

国内での在留資格が「留学」「技術人文国際」「高度専門職」「永住者（在日の方を除く）」「日本人又は永住者の配偶者」の方々を当社では『若手外国人材』として定義しており、140万人以上の方々が対象となります。

本ラウンド投資家コメント

当社は創業以降、ライフタイムベンチャーズ、ANRI、East Ventures、Headline Asia、河合聡一郎氏、汾陽祥太氏、岩本隆氏などを株主として迎えご支援いただいています。この度、プレシリーズAラウンドにてご出資頂いた各社の方々からのコメントをご紹介いたします。

株式会社マイナビ　取締役専務執行役員　渋沢喜一郎

「JPortが形成するユニークな若手外国人材コミュニティと『日本をグローバル人材先進国にする』という構想に魅力を感じ、出資させて頂きました。SPeak社をサポートすることで、多様な外国人材のキャリアの可能性を広げる一助となることを心から願っています。」

KDDI株式会社　事業創造本部副本部長　中馬　和彦

「ボーダレスな採用が求められる日本社会において、JPortのコミュニティは就職活動を支援する国内最大規模の外国人材プラットフォームとして成長を続けております。当社はグローバルに活躍する多くの学生と日本をつなぐSPeakの想いに共感し、留学生においても必要不可欠な生活インフラである通信サービスのサポートなどを通じてSPeakのビジョン実現を支援して参ります。」

三井住友海上キャピタル株式会社　パートナー　安藤　雅明

「唐橋さんと対話を重ねる中で、日本での就職を目指す外国人留学生と採用を推進する企業の双方と真摯に向き合う姿勢、事業を成長させるという強い決意と行動力を目の当たりにし、SPeakの応援団に加わることを決めました。高度外国人材の「卵」と期待される外国人留学生の受け入れ拡大、就職率の引き上げを目指す政府目標も追い風に、JPortがキャリア事業を拡大させ、さらに社会インフラサービスへと成長することを信じて伴走していきます。」

ANRI　ジェネラルパートナー河野　純一郎

「今回、SPeak社の追加投資に応じれたこと嬉しく思います。同社はANRIが運営するインキュベーション施設で少数精鋭ながらも多国籍で若く優秀なメンバーが融合し、日本を愛し、日本で働くことを希望する外国人留学生のために日夜奮闘しています。JPortが紡ぐグローバル学生のコミュニティが起爆剤となり、「若手外国人材市場」において社会インフラに昇華し、国籍のDEIを実現していくことを堅く信じております。」

代表・コミュニティマネージャーの想い

株式会社SPeak　代表取締役　唐橋宗三　Hiromi Karahashi

「日本のダメなところは変化、良いところは進化。外国人も日本人も安心できる社会インフラ『JPort』を通じ、若手外国人材に選ばれるグローバル人材先進国にします。」

若手外国人材の日本でのキャリアを一番近くで支援していく中、企業規模を問わず先進的な企業の経営者や人事の方々に出会い、キャリアの課題解決の道筋は見えてきました。しかし、日本を「グローバル人材先進国」にするには、金融・住まいなどの社会インフラ分野でのインクルージョンが必須です。根底には、２つの原体験があります。まずは、Markとの約束。彼はマレーシア出身、米国トップ100大学卒業後、日本国内有名大学院に留学。就活の仕方に悪戦苦闘し自分に合わない企業に就職し、メンタルを壊し帰国しました。彼が帰国する一日前、キャリア・金融・住まいなどのいわゆる「社会インフラ」の部分で常に日本で構造的差別を感じたことを吐露してくれたことが頭から離れません。もう一つは、私の妻Lily。16歳で渡米した高校の同級生で外国人の妻と結婚し、日本で暮らして14年間で「外国人NG」は日常茶飯事。クレジットカード、賃貸、銀行口座、携帯など挙げ出したらキリがありません。そして、MarkもLilyも、氷山の一角なのです。日本が好きで、日本で学び・働き・暮らす若手外国人材は、既存の社会インフラでは「外国人」と区別され、負のスパイラルは繰り返されています。一方、市場縮小する日本で急増する若手外国人材市場を新たな消費者層としてサービス提供を狙う企業へ与信担保する存在が無いのが実態です。資金調達を終えた今、キャリア事業の拡大による雇用機会の創出、そして若手外国人材の日本でのパスポートとなる『JPort（Japan’s Passportの略）社会インフラ開発』による与信担保を確立し、日本を「グローバル人材先進国」にします。

株式会社SPeak　コミュニティマーケターヴィズコンデニコール Nicole Vizconde

「もう『悲しいけどしょうがない、受け入れるしかない』はやめた。過去のトラウマをバネに若手外国人材や日本の未来のために私のキャリアを捧げます。」

フィリピンで生まれ育ち、フィリピンの国立理系高校を卒業後、岡山大学に留学〜卒業後にSPeakにコミュニティマーケターとしてジョインしました。日本は安全で好きな国ですが、外国人として暮らす上で限られた選択肢の中で妥協することも多く、悲しくなることもあるので、日本がインクルーシブな国になって欲しいです。クレジットカード・携帯・賃貸・銀行口座など断られることも非常に多いです。卒業後、上京した際に新生活の準備をしていたのですがNGの連発でした。丁寧な日本語で「すみません」「残念ながら」といった断り文句を聞くたびに、心の中で「なんで？大学の同期の日本人の友達たちは契約できるのに…」と悲しくなり怒りを誰にもぶつけられず日本社会から拒絶されていると感じました。そして「The 就活」の仕組み。自己PRやガクチカやSPI試験や業界構造など、学生時代に馴染みがなかったので、SPeakの長期インターンとして就活コンテンツや先輩コミュニティを立ち上げました。また、募集要項でよく「N1必須」と見かけます（私もN1は持っています）が、日本語能力試験にはスピーキングやライティングの試験がありません。一生懸命に日本語を学ぶ外国人の可能性をただ一つの試験だけで足切りするのはもったいないです。また、正直に言うと卒業後は「こんなに社会から拒絶されるなら帰国しよう」とさえ思っていたんです。しかし、大学2年でインターンとしてSPeakに入り、JPort先輩コミュニティを立ち上げる中で、自分と同じような経験をしながらも日本で働いて活躍している外国人先輩にたくさん出会いました。私はこうした出会いから刺激をもらえましたが、全ての若手外国人材が私と同じような経験はできません。だから私は過去のトラウマをバネにして「悲しいけど、しょうがない」という気持ちを乗り越え、若手外国人材の今や将来のために、そして日本がよりインクルーシブになることを目指し、コミュニティマーケターとして私のキャリアを捧げています。