10代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」、伊東建築塾(塾⻑:伊東豊雄)によるクラスを3年連続で開講
10代のための新たなクリエーションの学び舎「GAKU」(ディレクター:山縣良和/writtenafterwards)では、「伊東建築塾」(塾長:伊東豊雄/建築家)による新しい建築教育のクラスを今年も開講します。今回のテーマは「この町を大事に思えるキオスク」。暮らしのなかにある売店「キオスク」を中高生の生徒それぞれが構想することを通して、町の在り方や人の営みに想いを巡らせていきながら、単に「建築物をつくる」ということに留まらない、建築家という存在の可能性を捉えていきたいと考えます。ひとりひとりの考えに向き合っていくことを⼤切にするため、定員を15名に限定した特別授業となります。⽣徒募集は、9⽉25⽇(木)より開始。GAKU公式サイトのクラスページにて先着順での受付となります。
絵画や⾳楽のジャンルでは⼩学⽣の⼦どもたちへのスクールはごく⽇常的に⾏われていますが、建築のスクールはほとんど例がありません。しかし欧⽶では⼩学校のカリキュラムにも「建築」が組み込まれていることも珍しくありません。そうした現状に対して、伊東建築塾は「⼦ども建築塾」を開講し、2011年より⼩学校⾼学年の⼦供たちに建築やまちを学ぶ機会を提供してきました。2020年より「GAKU」と連携することにより、中⾼⽣向けのワークショップが実現し、⼩学⽣からの全ての年代における建築教育の実践が叶った形となりました。建築や都市のこれからと教育のこれから。両分野の課題意識が重なる取り組みにぜひご注⽬いただけますと幸いです。
この町を大事に思えるキオスク 期間:2022年10月〜2023年2月/隔週日曜日16:00〜18:00(全11回) *詳細な日程はGAKUウェブサイトよりご覧ください 対象:中高生(13〜18歳) 定員:最大15名 *先着順 会場:GAKU(渋谷PARCO 9階)*一部、渋谷ストリームで実施 料金:90,000円(税抜) 主宰:伊東建築塾 講師:廣岡周平(PERSIMMON HILLS architects)、佐藤敬(KASA) 特別講師:伊東豊雄、⼤⻄⿇貴・百⽥有希(o+h) 共催:渋谷ストリーム 授業詳細ページ:https://gaku.school/class/itojuku2022/ ・2021年度クラス「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」の様子 https://gaku.school/class/itojuku2021/ ・2020年度クラス「自分の興味をカタチにする」の様子 https://gaku.school/class/itojuku/ |
プログラム
「この町を大事に思えるキオスク」をつくることに、どのような意味があるのでしょうか。
商いとは自分が良いと思っているものを他の誰かに共感してもらいたい、という思いから生れます。自分が良いと思うもののために、店先も掃除するし、他の誰かが居心地がよくなるような場所を設えたりします。そこには、自分の好きな事柄を通して社会とつながるための仕事の在り方があります。そして、そのような仕事の蓄積が良い町をつくるのだとも思います。現在では建築家が、カフェやゲストハウスなどをつくるだけでなく運営するケースも増えてきてます。建築という考え方や技術は、様々な領域において活かされています。今回の授業では、これからのあるべき建築家像も感じてもらいたいと考えています。
なお、今回の授業はGAKUを拠点としながらも、アイデアを実現する場所として渋谷川沿いも実際のフィールドとなります。自分は何が好きなんだろう?この場所にどのようなキオスクがあれば良いんだろう?いろんなことを考えながら活動を重ねていきます。とはいえ、いきなりアイデアを構想していくのはとても大変です。まずは想像を膨らましていくためにも知っておくべき知識や情報を得ていきます。その後、実際に手を動かしたり、現地にも訪れながらアイデアを構想しスケッチや模型として表現していきます。まとめたアイデアは、中間発表や最終発表という場で大人の人たちに向けてプレゼンテーション。特別講師として伊東豊雄氏、 o+hの大西麻貴氏と百田有希氏、フィールドを提供してくれる東急株式会社の方々からもフィードバックを受けていきます。授業には、建築を学ぶ大学生もアシスタントとして参加するため、もちろん建築に関する活動が初めての方でも大丈夫。中高生の皆さんからのお申し込みをお待ちしています。
1:レクチャー
世界にはたくさんのキオスクがあります。まずはそれらを知り、キオスクのイメージを豊かにつかんでいきます。さらに、「もしも」という発想の切り口で、自由な発想をしていくための練習をしていきます。
・世界のキオスク紹介
・一見キオスクだと思わないものを「キオスク」だと思ってみる
・ピーマンがもしキオスクだったら?
・人形模型を使って、いろんなものを店にしていく
2〜3:スケッチ
実際の場所や人の営みを良く観察することは、豊かな発想をもたらします。光の具合や風の通りといった居心地やそこにある構造物の形状や雰囲気。川沿いと一口にいっても様々な表情があります。それらを身体で感じながら、自分の感覚も研ぎ澄まします。また町の中で、気になるお店や商売の様子を探し出して、絵や言葉で目の付け所をそれぞれが表していきます。
・渋谷川沿いを歩いて自分の好きな場所を写真を撮って、スケッチします
・自分のやりたい商売を町の中から写真をとって、スケッチし気づいたことを発表します
4〜5:エスキス
手を動かしながら簡単にでもアイデアを表してみること。エスキスと呼ばれるステップは、考えを形にしていくために建築家が大切にしているもの。今回の生徒も体験します。最初のエスキスでは、「居場所」を手がかりにアイデアをスケッチで表現します。2回目以降のエスキスでは、中間発表に向けてアイデアを小さな模型で表現します。
・アイデアをスケッチで表します
・アイデアを小さな模型にして表します
・中間発表の準備をします
6:中間発表
工夫したところや大切にしているところなど。小さな模型を手にしながら、1人1人が講師陣の前でアイデアを発表し、フィードバックをもらいます。自分で創意工夫をしていると、他の人の創意工夫も理解しやすくなります。他の生徒の発表にも耳を傾けていきます。
・アイデアをプレゼンテーションし講師陣のアドバイスをもらいます
7:製作(予定)
中間発表でのフィードバックを受けて、磨いておく点や改良点をクリアにした上で、模型の製作を進めていきます。(場合によっては、参考となる場所に見学に行きます)
・最終発表に向けて磨いておくべきポイント確認します
・模型の制作を進めていきます
8:現地で実際にイメージしてみよう
渋谷川沿いに出向いて、考えているアイデアと現地とを照らし合わせて、よりイメージをつかんでいきます。頭のなかだけでアイデアを練り上げるのではなくて、実際にその場所から受けるインスピレーションも大切にします。
・イメージしている実寸のサイズに基づいて、実際に現地にチョークで描いてみます
9〜10:製作
中間発表のフィードバックや現地での確認を経て、模型の製作を進めていきます。最終発表に向けて、自分のアイデアを伝えるための工夫もしていきます。
・アイデアを模型にして表します
・最終発表の準備をします
11:最終発表
モノや言葉を通して伝えること。これが好き!という実感を込めて伝えること。創意工夫を重ねてきたこれまでの経験を活かす機会です。講師陣は真剣に議論をして、最優秀賞を決定します。
・アイデアをプレゼンテーションします
・講師陣からの講評等を受けます
・修了記念の集合写真等を撮影します
*最終発表のアイデアを受けて、実際の法制度を含めた現地調整を経て、2023年度において何かしらの実現を目指します。
プロフィール
主宰
伊東建築塾
建築家・伊東豊雄が塾長を務める、これからの建築を考えるための新しい建築教育の場として2011 年より活動を開始しました。恵比寿にある伊東建築塾のスタジオでは、小学校高学年の児童を対象に、一年を通して建築やまちについて学ぶ「子ども建築塾」を開講しています。中高生を対象にしたワークショップでは、発想力を伸ばすとともに、地域や環境など社会性のあるテーマに取り組んでいます。
http://itojuku.or.jp/
共催
渋谷ストリーム
ホテル・オフィス・店舗・ホール等からなる大規模複合施設。官民連携による渋谷川の再生、広場や代官山方面へとつながる遊歩道の整備も担い、クリエイティブワーカーを魅了するエリアへの変貌を目指す。
https://shibuyastream.jp/
講師
廣岡周平
1985年生まれ。2008年 関西大学工学部建築学科(江川研究室) 卒業。2010年 横浜国立大学大学院Y-GSA 修了。2011-2015年SUEP、2015-2016年大成建設設計部に勤務。2016年に柿木佑介とPERSIMMON HILLS architectsを設立し、「価値を重ねる」ことをテーマに設計を行う。設計の一方で自邸2軒、実家1軒を自ら施工し、つくることを通して、建築・都市・生活について考えている。
https://www.persimmon-hills-architects.com/
佐藤敬
1987年生まれ。2012年早稲田大学大学院修了(石山修武研究室)。2012-19年石上純也建築設計事務所勤務。2019年Aleksandra KovalevaとKASA / KOVALEVA AND SATO ARCHITECTSを設立。2020-22年横浜国立大学大学院Y-GSAにて設計助手。2022年三重県文化賞「文化新人賞」、2021年 第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展「特別表彰」、2019年 第38回 SDレビュー「鹿島賞」を受賞。
https://www.kovalevasato.com/
特別講師
伊東豊雄
1941年生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。71年アーバンロボット設立。79年伊東豊雄建築設計事務所に改称。主な作品に「せんだいメディアテーク」(宮城)、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」(岐阜)、「台中国家歌劇院」(台湾)など。日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、プリツカー建築賞など受賞。2011年に私塾「伊東建築塾」を設立。これからのまちや建築を考える場として様々な活動を行っている。また、自身のミュージアムが建つ愛媛県今治市大三島においては、地域の人々とともに継続的なまちづくりの活動に取り組んでいる。
(写真:藤塚光政)
大西麻貴
1983年生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。 2008- 大西麻貴+百田有希 / o+h共同主宰。2016- 京都大学非常勤講師 。2017- 横浜国立大学大学院YGSA客員准教授。2022年横浜国立大学大学院Y-GSA プロフェッサーアーキテクト(教授)。
http://www.onishihyakuda.com/
百田有希
1982年生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008 同大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。2008年- 大西麻貴+百田有希 / o+h 共同主宰。2009-14年伊東豊雄建築設計事務所勤務。2017年- 横浜国立大学非常勤講師。
http://www.onishihyakuda.com/
GAKUについて
名称:GAKU(ガク)
場所:渋谷 PARCO 9 階(東京都渋谷区宇田川町 15-1)
運営:LOGS inc.(ログズ株式会社 東京都中央区東日本橋2-26-8 MKKビル8F)
公式HP:https://gaku.school
問合せ先:info@gaku.school
10 代のためのクリエーションの学び舎「GAKU」 世界的なクリエイターを多く輩出するファッションデザインスクール「ここのがっこう」代表の山縣良和をディレクターに迎え、10代のためのクリエイティブ教育の場として、音楽、建築、食、ファッション、デザイン、アートなど多種多様なクラスを展開いたします。講師となるのは、国内外で活躍する“本物” のクリエイター達。未知なる存在と共に試行錯誤することにより、 自己の感性と思考に向き合い、豊かな精神を育むことを目指します。毎週水曜日にオンライン番組「ガクジン」配信中。 https://gaku.school/gakuzine |
お問い合わせ
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佐藤海(サトウカイ) sato@gaku.school
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