⽯炭灰繊維製造に伴うレアアース元素の取り出しに成功
新日本繊維株式会社(本社:千葉県我孫子市、代表取締役:深澤 裕、以下「新⽇本繊維」)は本日、自社開発した高機能・環境配慮型の次世代繊維「BASHFIBER®」(バッシュファイバー)の製造過程において、レアアース元素(希⼟類元素:Rare-Earth Elements、以下「REEs」)を取り出す基礎研究に成功したことをお知らせします。
「BASHFIBER®」は、主に石炭火力発電所や工業用ボイラーなどで石炭を燃やした際に残る「石炭灰」を原料にしており、高強度で耐熱性や耐薬品性をもつアップサイクル素材であることから、グラスファイバー(ガラス繊維)などに代わる高機能・環境配慮型の次世代繊維として幅広い分野への利用可能性が広がっています。
これまで、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「ディープテック・スタートアップ⽀援事業」による助成を受け、新日本繊維では「BASHFIBER®」の量産化検証を行い、⽯炭灰の溶融紡⽷※1に関する実績を積み重ねてきました。
※1:化学繊維の紡糸法の一形式。原料を加熱融解し、紡糸口金(ノズル)から押し出して引き伸ばし、糸にする方法。
他方、石炭および石炭灰にREEsが含まれていることは、学術的には以前より知られており、近年、世界的なREEsに関するサプライチェーンの脆弱性が認知され、その強靭化の重要性の高まりに伴い、米国では石炭および石炭灰からREEsを取り出す実際の試みが活発化しています。例えば、2025年7月には、同エネルギー省(Department of Energy, DOE)が石炭灰からREEsを回収する技術の商業化を加速させる方針※2を表明し、同年11月には、3億5,500万ドルの資金提供※3を発表しています。
※2:2025年7月16日公開 A New Chapter for Coal: Commercialization Opportunities from DOE Labs
※3:2025年11月14日公表 Energy Department Announces $355 Million to Expand Domestic Production of Critical Minerals and Materials
新日本繊維でも「BASHFIBER®」を製造する過程においてREEsを取り出す基礎研究を続けてきており、今般、REEsを分離・回収することに成功しました。新日本繊維が研究開発する本技術は、米国とは異なる手法で、⽯炭灰というエネルギー・産業副産物から重要鉱物資源であるREEsを回収し得ることを示すものであり、今後の研究開発の進展により、資源安全保障およびGX(グリーントランスフォーメーション)への貢献が期待されます。
「BASHFIBER®」は、日本国内で使用された⽯炭から排出される灰を原料として再利用するため、国内で原料を調達できる点からサプライチェーンの強化にも寄与します。新日本繊維は「BASHFIBER®」の製造の量産化と社会実装を進めており、①国内の発電等から②排出される石炭灰による高機能繊維の製造、③その過程でのREEsの回収・備蓄に至る、いわば「⼀⽯三⿃」の事業を通じて、日本社会のみならず世界に貢献できるよう取り組んでまいります。
なお、本研究成果は基礎研究段階のものであり、今後、多産業から成る事業パートナーの拡大や新たな資金調達を通じて実⽤化とその拡大に向けた検証を進めていく予定です。
■新日本繊維株式会社について

資源とエネルギーをより身近にすることをビジョンに掲げ、石炭灰をアップサイクルした連続長繊維の「BASHFIBER®」と放射線遮断耐性を特徴とする「BASHFIBER US®」の製造技術を保有するディープテック企業です。
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本 社:千葉県我孫子市布施2373番地の2
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代表取締役:深澤 裕
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設 立:2017年7月
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U R L :https://nipponfc.com/
報道関係各社のお問い合わせ先
新⽇本繊維株式会社 広報部
お問い合わせフォーム:https://forms.gle/YTZdMDzMv1JJ2q5B8
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