現代美術家高屋永遠と珠洲焼作家第3回日本国際芸術祭で合同展へ

大阪・関西万博会場内　EXOPOメッセ「WASSE」にて開催予定。本展示は能登半島地震被災地・珠洲の復興応援の一環として実施される。

株式会社Compath

2025年6月30日 15時36分

アートプロジェクト「WHYNOT」を主宰する美術家高屋永遠は、2025年7月2日（水）から7月6日（日）まで、大阪・関西万博会場 EXPOメッセ「WASSE」にて開催される日本国際芸術祭において、能登半島地震で被災した珠洲焼の作家たちと合同出展を行います。
本企画は、2024年元日の能登半島地震被災地・珠洲の復興応援の一環として実施されるものです。

この度、合同での展示となる高屋永遠展「流転と無限」と珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」は、現代美術と伝統工芸という異なるジャンルでありながら、共通の精神性で結ばれています。
能登半島の震災以来、珠洲における復興支援と珠洲焼作家たちとの協働を継続している高屋永遠は、その経験を元に、本展示に出展する新しい作品シリーズを制作してきました。

高屋永遠が自ら大地から採取した色材で描いた作品と、珠洲の大地から生まれ、幾多の困難を越えてきた珠洲焼の「存在と再生」の世界。

本展示は、それらが互いに呼応することで、異なる形で表現される「自然」の本質を鑑賞者がより深く感じ取り、己を取り巻く世界への思索を呼び起こされる場となります。

展示詳細

高屋永遠展「流転と無限」

珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」

会期｜2025年7月2日（水）〜7月6日（日）

会場｜大阪・関西万博会場 EXPOメッセ「WASSE」B-⑦
　　　＊日本国際芸術祭へのブース出展
　　　　https://yumeshimakikou.org/jiaf2025-eventnew/

開催時間｜10：00～20：00　※7月6日(日)は、10：00～12：00まで

観覧｜無料　※会場への入場には大阪・関西万博入場チケットが必要

特設ページ｜https://whynot.tokyo/pages/suzu

高屋永遠展「流転と無限」

今回の展示では、瞑想的で没入感のある新たな絵画作品の展示を行います。

高屋永遠の神秘的な色彩と移ろいゆくような揺らぎを特徴とした独特の絵画空間と、その鑑賞体験の創出は、国内外で評価されています。

本展示には、壊れた能登瓦、海岸で採取された砂、乾燥中に倒れた珠洲焼の土といった地域独自の素材を活用した作品も出展されます。多様なメディウムが融合し、その土地固有の気配や記憶を宿した作品は、単なる平面や立体を超え、能登の魂そのものを内包した、より深遠な存在として、鑑賞者に大いなる自然の循環を強く想起させます。

これらの作品をはじめとする、伝統的な西洋絵画技法と顔料を中心とした素材の研究に基づき、独自に生み出された技法によって現れる光の揺らぎは、私たちの心象と呼応し、この地球、しいては宇宙の大いなる循環を呼び起こす体験となります。

位相-生（珠洲）/ Phase: Earth (Suzu) （2025、能登瓦、珠洲の砂、灰、灰緑石、能登の松葉、パール材、天然顔料、油、木、φ700mm）

罔象（世々）/ ∞:autopoiesis （2025、パール材、顔料、油、麻キャンバス、1000×1000mm）

合同開催　珠洲焼応援プロジェクト「やさしいくろとたゆたうあお」

2024年元日の能登半島地震によって、石川県珠洲市の珠洲焼窯元22基全てが、損壊・浸水など大きな被害を受けました。
本展示では、本年5月に、珠洲焼作家たちが共同焼成に取り組んで焼き上げた作品を中心に展示・販売します。万博という大舞台に出展することで、日本国内だけでなく世界の多くの方々に、珠洲焼を手にとっていただき、知っていただくことが作家たちの願いです。

珠洲焼特有のやわらかでどこか懐かしい黒、珠洲の海そして日本海の静かな青。

「やさしいくろとたゆたうあお」は、珠洲焼のうつわや素材だけでなく、その背景にある人々の暮らしや記憶、そして震災後に芽生えた新たな「関係性」を感じていただく展示となります。

【出展作家】

岩城伸佳（いわきのぶよし）、鍛治ちえみ（かじちえみ）、木澤孝則（きざわたかのり）

清水武徳（しみずたけのり）、宮脇まゆみ（みやわきまゆみ）