MPower Partners、マンガAI翻訳のMantraにリードインベスターとして出資

ESG重視型グローバルベンチャーキャピタルファンドのMPower Partners Fund（以下MPower）はこのたび、マンガAI翻訳のMantra株式会社（以下「Mantra」）にリードインベスターとして出資いたしました。

日本のマンガは世界中の多くの人々に愛され求められるコンテンツです。現在国内のコミックス市場は約7000億円と言われ、出版不況の中で年々順調に売上を伸ばしている成長市場でもあります。一方で、外国語で同時配信されるマンガコンテンツは全体の1割にも満たず、マンガを待ち望む海外の読者にこの素晴らしいコンテンツが正規のルートでは届いていない状況が続いています。そんな「もったいない」を解消するのがMantraのソリューションです。

従来のマンガ翻訳プロセスには人手と長い時間が必要です。特にマンガ特有の表現や文化的なニュアンスを正確に翻訳することは難しく、出版社にとっての負担は小さくありません。その結果、多くの作品が未翻訳のまま残り、非日本語話者が海賊版を求める状況は深刻さを増しています。北米とアジアを合わせたマンガ海賊版サイトへのアクセスは月間10億件と言われ、これは全世界TikTokへのアクセスよりも多いと推定されています。

Mantraは、AIを活用したクラウド翻訳ツール「Mantra Engine」を提供する企業です。その特徴は、マンガに特化した独自開発の画像処理技術、そして最新のLLM（大規模言語モデル）を活用した精度の高い翻訳です。文脈を理解したうえでマンガ特有の表現や文化的ニュアンスを適切に反映するこのツールは、国内外の出版社や翻訳会社、配信事業者に導入され、月間のべ10万ページ（単行本換算で約500冊分）のマンガ／コミック翻訳のワークフローを効率化しています。

また、人気マンガのコンテンツホルダーである日本の主要な出版社と強固な関係を築いている点も同社の強みです。この信頼関係は、Mantraが市場に革新をもたらすうえでの強力な基盤となり、Mantraの技術的な優位性とともに市場での競争力を支えています。

MPowerはこのたび、「世界の言葉で、マンガを届ける。」というMantraのミッションに共感し、リードインベスターとして出資しました。Mantraの技術は、海外におけるマンガ市場の大きな成長を促し、コンテンツホルダーとクリエイターに正当な報酬を還元する仕組みを作ることに役立つと同時に、世界中の読者に良質なコンテンツにタイムリーにアクセスできる機会を提供するものです。MPowerは今後、事業戦略の支援のみならずESGの実装を通して中長期的な企業価値の向上と持続的な成長を促すよう、Mantraの成長を全力で支えていきます。

■ 代表取締役 石渡 祥之佑氏のコメント
Mantraは今後、海外での事業展開にも注力してまいります。そのなかで、今回、MPower Partnersというグローバル戦略やESG実装の支援に強みを持つ投資家からご支援いただけたことを非常に心強く感じています。出資前より、関さんや夏さんをはじめ、MPowerの皆さまから当社の事業について建設的なアドバイスを多くいただいており、議論のたびにワクワクしていました。今回の資金調達をきっかけに投資家の皆様との連携を一層深め、エンタメAI翻訳の研究開発・事業推進を一層加速してまいります。


株式会社Mantraによる本ラウンドに関するリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000059295.html


■ Mantra株式会社
会社名：Mantra株式会社 / Mantra Inc.
住所：〒112-0004　東京都文京区後楽2-3-21 住友不動産飯田橋ビル 2F
代表取締役社長：石渡 祥之佑
企業HP：https://mantra.co.jp/index.html


■ MPower Partners Fund概要
MPower Partners Fundは、ESG重視型のグローバル・ベンチャー・キャピタル・ファンドです。スタートアップがESG（Environment、Social、Governance）の視点を戦略に取り入れることで持続的な成長と社会・環境への好影響が生まれるという信念のもと、テクノロジーで社会的課題の解決に挑む大胆でグローバルな起業家を支援します。創業者をはじめとするチームには豊富な経験と専門知識を有するメンバーが揃っており、日本のベンチャー生態系がよりグローバルかつ多様になり、多くのイノベーションを生み出せるよう働きかけていきます。
ファンドHP：https://www.mpower-partners.com


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