AgoraとSeeed Studio、NVIDIA GTC 2026にてReachy Miniを活用した音声ネイティブ・エンボディドAIの推進に向け提携

東京、2026年3月18日 - 人工知能は、クラウド上のソフトウェアからロボット、エッジデバイス、そして現実世界の物理環境へと広がる中で、新たな成長フェーズに突入しています。世界のエンボディドAI市場は、2025年の44億4,000万米ドルから2030年には230億6,000万米ドルへ拡大すると予測されており、現実世界において認識・推論・行動を行う高度な知能機械の急速な台頭を示しています。こうした次世代AIシステムにおいて、音声は人と機械をつなぐ主要なインターフェースとして存在感を高めています。
NVIDIA GTC 2026において、リアルタイム・エンゲージメントおよび会話型AIインフラストラクチャのグローバルリーダーであるAgoraと、IoT、ロボティクス、エッジAI向けに開発者ツール、ハードウェアモジュール、製造サービスを提供するグローバルなオープンハードウェアイノベーションプラットフォームであるSeeed Studioは、音声ネイティブなエンボディドAIシステムの開発加速に向けた協業を発表しました。
本取り組みは、NVIDIA、Hugging Face、Pollen Roboticsといったエコシステムパートナーと連携し、開発者に対してリアルタイムAIロボットおよび音声ネイティブデバイスを構築するための包括的なスタックを提供します。構成要素は以下のとおりです。
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Reachy Mini ヒューマノイドロボット
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NVIDIA Jetson Orin Nano エッジAIコンピューティング
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Hugging Faceのマルチモーダル・オープンモデル
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AgoraのConversational AI Engine
今回の協業では、ロボティクスハードウェア、エッジAIコンピューティング、マルチモーダルAIモデル、そして超低遅延の会話型AIインフラを統合することで、開発者がAIエージェントを物理世界へ展開できる環境を実現します。これにより、超低遅延の対話、グローバル接続性、遠距離音声収音、話者認識、カスタマイズ可能なウェイクワード起動といった高度な音声機能を備えた、自然で臨場感ある体験の構築を実現します。
この協業は、GTC終了直後の3月21日から22日に米国サンタクララで開催される「Seeed Studio Embodied AI Hackathon」にて初公開される予定です。
Reachy MiniでデジタルAIを現実世界へ
本取り組みの中核を担うのが、Pollen RoboticsがHugging Faceとの協業のもとで開発し、Seeed Studioのハードウェアエコシステムに統合されたオープンソースのヒューマノイドロボット「Reachy Mini」です。
Agoraの共同創業者兼Chief Revenue OfficerであるTony Wangは、次のように述べています。
「AIは、クラウドアプリケーションからロボットやインテリジェントデバイスへと急速に広がっています。現実世界で機能するAIには、自然かつリアルタイムなインタラクションが不可欠です。Seeed Studio、そしてNVIDIAをはじめとするエコシステムパートナーとの協業を通じて、開発者はAgoraの会話型AIインフラと、Reachy Miniやエッジコンピューティングのようなプラットフォームを組み合わせることで、現実環境に対応した音声ネイティブのインテリジェントエージェントを構築できるようになります。」
ハッカソン期間中、開発者はReachy Miniロボットプラットフォーム、NVIDIA JetsonのエッジAIコンピューティング、ElevenLabsのSTT、Hugging FaceのマルチモーダルAIモデル、そしてAgoraのConversational AIを組み合わせることで、リアルタイムかつ人間らしい対話を実現するエンボディドAIエージェントを開発します。
このアーキテクチャにより、高度なマルチモーダルAIモデルをエッジハードウェア上でシームレスに動作させながら、音声を通じた自然でリアルタイムな人間とロボットの対話を実現できます。その結果、認識、推論、リアルタイム会話を備えた新世代のAIネイティブロボットが可能となり、パーソナルロボティクス、インテリジェントアシスタント、AIコンパニオンといった新たな可能性が広がります。
reSpeakerによる音声ネイティブAIデバイスの拡張
ロボティクス分野でのイノベーションに加え、AgoraとSeeed Studioは、Seeed StudioのreSpeakerプラットフォームを通じて、音声ネイティブなエッジAIデバイスの実現にも取り組んでいます。
XMOS XVF3800 AI音声プロセッサを搭載したreSpeakerの4マイクアレイは、以下のような高度な遠距離音声収音機能を提供します。
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360度の遠距離音声収音(最大5m)に対応した4マイク円形アレイ
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AIベースの音響アルゴリズムをオンボード搭載(ビームフォーミング、AGC、AEC、DoA、ノイズサプレッション)
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展開に適したシームレスな統合性
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組み込み用途に適したプラグアンドプレイの簡便性とコンパクト設計
これらの機能により、音声AIシステムは、スマートホーム、スマート会議、AI音声エージェント、ロボティクスなど、さまざまな用途において、騒音環境下でも高い信頼性をもって動作することを実現します。
AgoraのConversational AI Engineと統合することで、reSpeakerプラットフォームは、完全なエッジ会話型AIシステムへと進化します。このアーキテクチャでは、以下のようなリアルタイム会話ループが実現されます。
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reSpeakerのマイクアレイがユーザーの発話を取得
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音声データがAgoraのSoftware-Defined Real-Time Network(SDRTN®)を通じて送信
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AgoraのConversational AI Engineが音声認識、AIによる推論、音声合成(TTS)を実行
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応答がデバイスへストリーミングで返送され、スピーカーを通じて再生
このエンドツーエンドのパイプラインにより、開発者はスマートアシスタント、ロボティクス向けインターフェース、AIコンパニオン、インテリジェントIoT製品など、実運用に対応可能な音声AIデバイスを構築できるようになります。
Seeed StudioのVice President of ProductであるLeslie Liaoは、次のように述べています。
「AgoraのConversational AI Engine(Convo AI)とSeeedのreSpeakerとのシームレスな統合は、エンボディドAIにとって“賢い耳”として機能し、ロボットやインテリジェントハードウェアが自然かつリアルタイムな会話を通じて人と相互作用することを可能にします。私たちは、オープンハードウェアのエコシステム、そしてNVIDIAやHugging Faceのようなパートナーとともに、次世代のエンボディドAIアプリケーションの開発を支援していきます。」
マルチモーダルなフィジカルインテリジェンスの推進
次世代のフィジカルAIへの移行を象徴する取り組みとして、Agoraは本ハッカソンにおいて「Convo AI Embodied Intelligence Award」を授与します。
この賞は、現実世界での実装を見据えた、音声ネイティブかつマルチモーダルなフィジカルインテリジェンスを構築するチームを表彰するものです。
受賞プロジェクトには、以下のようなシステムの実現が求められます。
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音声が人とロボットの主要なインタラクションレイヤーとして機能していること
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マルチモーダルインテリジェンスにより、リアルタイムの認識と行動が可能であること
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ハードウェア抽象化レイヤーによって、異なるチップセット間での拡張性が確保されていること
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エンボディメントが産業利用を見据えて設計されていること
本賞は、プロトタイプからプラットフォームへと進化し、スケーラブルな次世代フィジカルAIシステムを切り拓くイノベーションを称えるものです。
エンボディドAI開発者コミュニティの支援
Embodied AI Hackathonでは、開発者、エンジニア、ロボティクス愛好家に対し、AI搭載ロボティクスと音声ネイティブデバイスの未来を探求する機会を提供します。
参加者には、以下への実践的なアクセスが提供されます。
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Reachy Mini Lite ロボット
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Agora Conversational AI SDK
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オープンソースAIモデルおよび各種フレームワーク
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エコシステムパートナーによる技術メンタリング
プロジェクトは、技術実装、革新性、完成度の観点から評価され、総額6,000米ドル超の賞品が授与されます。賞品には、高額クーポン、Reachy Mini Lite、Amazing Handが含まれます。
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Agoraについて
Agoraは、リアルタイム・エンゲージメント分野におけるグローバルリーダーであり、あらゆるアプリケーションにリアルタイム音声、映像、会話型AIを組み込むためのAPIを開発者向けに提供しています。米カリフォルニア州サンタクララに本社を構え、2,000を超える組織から信頼を得て、業界を問わず優れたデジタル体験の実現を支えています。
詳細はAgora公式サイトをご覧ください。https://www.agora.io https://jp.vcube.com/sdk
Seeed Studioについて
Seeed Studioは、2008年の創業以来、オープンハードウェア分野をリードしてきた企業として、ユーザーが現実世界のデジタルソリューションを創出できるよう支援しています。産業利用に対応したモジュールやデバイスを提供するとともに、製品開発、生産、プロモーションに関する機能を広く開放しています。オープンソース、コミュニティ形成、統合ソフトウェアスイートを積極的に取り入れることで、多様な専門性を持つユーザーが地域課題に取り組めるよう、技術的ハードルの低減に努めています。
詳細はSeeed Studio公式サイトをご覧ください。
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