【独自分析】2027年度医学部入試の選抜方式を調査
一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜で異なる受験機会を可視化

全国の医学部医学科について、2027年度入試の選抜方式を整理し、受験生が使える入試機会の違いを分析します。
調査結果サマリー
医学部入試は、一般選抜だけでなく複数の選抜方式が存在する
医学部入試には、主に一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜があり、大学によって募集時期や試験内容、評価方法などが異なります。
一般選抜では学力試験を中心に合否を判定する一方、学校推薦型選抜では調査書や推薦書、面接、小論文など、総合型選抜では志望理由や活動実績、面接などを含めて多面的に評価する大学もあります。
そのため、医学部受験では一般選抜だけを前提にするのではなく、各選抜方式の特徴を把握しておくことが重要です。
地域枠や共通テスト利用は、選抜方式とは別に確認が必要
医学部には地域枠や共通テスト利用方式を設けている大学もあります。ただし、これらは一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜とは異なる分類の考え方です。
例えば、地域枠には学校推薦型選抜として募集されるものだけでなく、一般選抜の枠として募集されるものもあります。
また、共通テスト利用方式も、共通テストの成績を利用して合否を判定する入試方式の一つであり、必ずしも「一般・推薦・総合型」と並ぶ独立した選抜区分ではありません。
したがって、医学部の入試方式を比較する際は、「選抜区分」と「募集枠・選考方法」を分けて確認することが大切です。
受験機会は「募集人数」だけでなく「出願資格」との相性で変わる
医学部の募集要項を見る際は、募集人数だけでなく、自分がその入試に出願できるかどうかも確認する必要があります。
学校推薦型選抜では評定平均などの出願条件が設けられている場合があり、現役生のみを対象とする入試や、既卒生も出願できる入試もあります。
また、地域枠では出身地や居住地、卒業後の勤務地などに関する要件が設定されることがあります。
さらに、面接や小論文、志望理由書などが課される入試では、学力試験以外の準備も必要です。このように、募集人数が多いからといって、すべての受験生にとって同じように受験機会が広がるわけではありません。
出願資格や選考内容まで確認したうえで、自分が受験できる方式を把握することが重要です。
調査背景
医学部受験では、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜など、複数の選抜方式があります。
選抜方式によって、出願条件や試験科目、評価方法などが異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで志望校を選ぶことが重要です。
また、2027年度入試の募集人員や出願条件、試験科目、選考方法などは大学によって異なるため、各大学が公表している募集要項をもとに最新の情報を確認する必要があります。
なお、調査基準日時点で公表されている情報をもとに分析する場合、今後、募集人員や試験内容などが変更される可能性があります。
そのため、早い段階で公表されている情報は速報値として捉え、出願時には必ず各大学の最新の募集要項を確認しましょう。
調査結果(1):全国医学部の選抜方式別構成
一般選抜の募集人員は[約88名]、全体の[約80%]
全国81大学の医学部医学科について2027年度の募集人員を調査したところ、一般選抜の募集人員は、1大学あたりで平均約88名となります。
医学科全体の募集人員に占める割合は約80%と見込まれます。
また、大学によって一般選抜の割合には差がありますが、今回比較した81校の大学では、一般選抜が募集人員の過半数を占める大学が多く、医学部受験では一般選抜が主要な選抜方式です。
学校推薦型選抜の募集人員は[約16名]、全体の[約15%]
学校推薦型選抜の募集人員は1大学あたり平均約16名となり、全体の約15%と見込まれます。
学校推薦型選抜では、評定平均値、高校長による推薦、現役・既卒の条件、地域要件、専願条件など、大学ごとに異なる出願資格が設定されています。
学校推薦型選抜は募集人員の約1~2割程度を占める大学が多く、大学によっては3割以上を推薦型選抜で募集しています。
総合型選抜の募集人員は[約6名]、全体の[約6%]
総合型選抜は、一般選抜や学校推薦型選抜と比べると募集人員が少ない大学が多くなっています。
総合型選抜の募集人員1大学あたりでは平均約6名となり、全体の約6%と見込まれます。
総合型選抜では、面接や小論文に加えて、志望理由書、調査書、活動実績、プレゼンテーションなどを組み合わせて評価する大学があります。
例えば、兵庫医科大学では、2027年度の総合型選抜として一般枠約5名、卒業生子女枠3名以内、国際バカロレア枠約2名などを設定しています。
一般枠と卒業生子女枠だけでも最大8名で、総合型選抜ではプレゼンテーション、個人面接、調査書・活動報告書・自己推薦書などを組み合わせて評価します。
このように、今回比較した81校の大学では、総合型選抜は募集人員の数%程度にとどまる大学が多く、一般選抜や学校推薦型選抜と比べて募集枠が限られている傾向があります。
調査結果(2):国公立・私立で異なる選抜方式の特徴
国立医学部では、共通テストと個別試験を組み合わせた選抜が中心
国立医学部では、大学入学共通テストと個別学力検査を組み合わせる一般選抜が中心となっています。
2027年度入試では、北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京科学大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、名古屋大学、九州大学などで一般選抜が実施されています。
また、大学によって学校推薦型選抜や総合型選抜、地域枠なども設けられており、名古屋大学では共通テストに加えて面接を行う推薦型選抜、東北大学では医学部医学科のAO入試(総合型選抜)を実施しています。
志望校ごとに共通テストと二次試験の配点、面接の有無、推薦・総合型の出願条件を確認することが重要です。
公立医学部では、地域枠や地域要件を伴う選抜にも注意が必要
公立医学部では、一般選抜に加えて地域枠や地元出身者を対象とした選抜を設けている大学があります。
2027年度の入試情報では、札幌医科大学、福島県立医科大学、横浜市立大学、名古屋市立大学、京都府立医科大学、大阪公立大学、奈良県立医科大学、和歌山県立医科大学などで地域枠等が確認できます。
地域枠では、出身地や高校所在地などの条件に加え、大学卒業後に指定地域で勤務することを条件とする場合があります。
地域枠を利用する場合は、出願資格だけでなく、卒業後の勤務条件や修学資金制度まで確認することが必要です。
2027年度の河合塾資料でも、各大学の医学科に一般枠・地域枠・地元出身者枠などが区分されています。
私立医学部では、一般選抜に加えて推薦・総合型の選択肢も確認が必要
私立医学部では、一般選抜を中心に、学校推薦型選抜、総合型選抜、共通テスト利用方式、地域枠など複数の選抜方式が設定されています。
2027年度は、順天堂大学で一般選抜A方式・B方式、共通テスト利用選抜、地域枠などが設けられ、日本大学では一般選抜に加えて学校推薦型選抜や地域枠選抜を実施しています。
兵庫医科大学でも学校推薦型選抜を約23名募集しており、面接や小論文などを組み合わせています。
大阪医科薬科大学、関西医科大学、近畿大学、藤田医科大学、愛知医科大学、慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、国際医療福祉大学などでも方式が分かれているため、試験科目だけでなく出願時期、面接・小論文の有無、学費まで含めて確認することが重要です。
調査結果(3):地域枠の募集状況
地域枠は、一般・推薦・総合型とは別の横断項目として整理する
地域枠は、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜のいずれにも設けられるため、選抜方式とは別の横断的な項目として整理する必要があります。
地域枠の募集人員は[ 27名]、実施大学数は[ 72 校]
国81大学の医学部医学科について2027年度の地域枠を調査したところ、地域枠を設けている大学は約72大学、地域枠を実施する大学では、1大学あたり平均約27名の募集となります。
地域枠は一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜のいずれかに設定される場合があるため、一般・推薦・総合型とは別の横断項目として扱う必要があります。
地域枠では、対象地域・卒業後の条件・出願資格の確認が重要
地域枠は、大学や自治体によって対象地域、出願資格、卒業後の勤務先・勤務期間、奨学金の返還免除条件などが異なります。
文部科学省も、対象者が当該都道府県出身者に限られるか、卒業後の地域医療への従事条件などは大学・都道府県ごとに異なるとしています。
そのため、地域枠を利用する場合は、募集人員だけでなく、出願前に各大学と自治体が定める条件まで確認することが重要です。
調査結果(4):共通テスト利用の有無
共通テストを利用する選抜方式は[81件]
2027年度の医学部医学科では、共通テストを利用する選抜が一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜や総合型選抜にも設けられています。
81大学を対象とした一覧でも、共通テスト利用の有無を選抜区分ごとに確認できます。大学によって方式や利用方法が異なるため、募集要項の確認が必要です。
共通テスト利用は「選抜方式」ではなく「評価手段」として扱う
大学入学共通テストは、一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜や総合型選抜でも利用できます。
そのため、共通テスト利用は選抜方式そのものではなく、複数の選抜方式にまたがって用いられる評価手段として 用いられています。
共通テスト比率によって、受験戦略は大きく変わる
共通テストの配点や利用方法は大学・選抜方式によって異なります。
共通テストを大きな配点で利用する選抜では共通テスト対策の比重が高くなる一方、個別試験の配点が大きい場合は二次試験対策も重要です。
したがって、共通テストと個別試験の配点比率を確認して学習計画を立てることが重要です。
調査結果(5):出願資格・評価項目の違い
学校推薦型選抜では、評定・高校長推薦・専願条件の確認が必要
学校推薦型選抜では、調査書の学習成績の状況(評定)や出身高校の校長による推薦を出願条件とする大学があります。
また、専願制の場合は、合格した際に入学を確約することが求められます。例えば関西医科大学では学習成績の状況3.5以上を条件とし、専願制では入学確約を求めています。
帝京大学でも評定4.0以上、高校長の推薦、入学確約を条件としています。
総合型選抜では、面接・小論文・活動実績など多面的な評価が行われる
総合型選抜では、書類審査に加えて、面接・小論文・活動報告書などを組み合わせ、志望理由や活動実績、思考力・表現力などを多面的に評価する大学があります。
ただし、評価項目や配点は大学ごとに異なるため、志望校の募集要項で確認することが重要です。
一般選抜でも、面接や小論文を課す大学がある
医学部の一般選抜では、学力試験だけでなく、面接や小論文を選考に用いる大学があります。
例えば愛知医科大学では、一般選抜で学力試験に加えて小論文・面接・調査書を用いて総合的に評価しています。
そのため、一般選抜でも筆記試験と並行して面接・小論文への対策が必要です。
調査結果から見える受験校選びのポイント
医学部入試では、募集人員の多さだけで受験方式を選べない
医学部の受験方式を選ぶ際は、募集人員だけで判断することはできません。
学校推薦型選抜では評定や高校長の推薦、専願条件、総合型選抜では活動実績や志望理由など、方式ごとに出願資格や評価項目が異なります。
また、地域枠では居住地や卒業後の勤務条件などが設定される場合があります。
募集人員が多い方式でも、自分が出願条件を満たしているとは限らないため、出願資格と選考内容を合わせて確認することが重要です。
自分が出願できる方式を早めに把握することが重要
受験校を検討する段階では、評定、現役・既卒などの出願資格、地域要件、共通テスト利用の有無を早めに確認する必要があります。
特に推薦・総合型では、一般選抜とは異なる条件が設定されることがあるため、条件を満たしているかを早期に確認しておくことで、利用できる受験機会を把握しやすくなります。
2027年度入試についても、最終的には各大学の募集要項で確認することが必要です。
一般・推薦・総合型を組み合わせた受験戦略が必要
医学部では、一般選抜だけでなく学校推薦型選抜や総合型選抜など複数の選択肢があります。
自分の学力や評定、活動実績、志望地域、得意科目などと各方式の出願条件・評価方法を照らし合わせ、利用できる方式を組み合わせて受験校を検討することが重要です。
また、一般選抜でも面接や小論文が課される大学があるため、方式ごとの試験内容まで確認したうえで準備する必要があります。
塾長コメント
医学部の受験機会は「方式の数」だけでは測れない
医学部には一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜など複数の選抜方式がありますが、方式の数が多ければ、それだけ受験機会が増えるとは限りません。
学校推薦型選抜では高校長の推薦や調査書、評定などが求められる場合があり、総合型選抜でも出願資格や活動実績など、方式ごとに条件が異なります。
まずは自分が実際に出願できる方式を確認し、利用できる受験機会を把握することが重要です。
出願資格・評価方法・科目相性まで含めた受験戦略が重要
受験校を選ぶ際は、募集人員だけでなく、評定や現役・既卒などの出願資格、地域要件、面接・小論文の有無、共通テストの配点、個別試験の科目構成まで確認する必要があります。
同じ医学部でも選抜方式によって求められる条件や評価方法は異なります。自分の学力や得意科目、これまでの実績などと各方式の条件を照らし合わせ、実際に活用できる受験機会を選ぶことが大切です。
早期に選抜方式を確認することで、準備すべき対策が明確になる
選抜方式によって必要な準備は異なります。一般選抜では学力試験を中心とした対策に加えて、面接や小論文が課される場合があります。
学校推薦型選抜や総合型選抜では、学力試験だけでなく、志望理由書や面接、小論文、活動実績などへの準備も必要になります。
早い段階から各方式の出願資格と選考内容を確認しておくことで、自分に必要な対策を明確にし、複数の受験機会を計画的に組み合わせやすくなります。
調査結果を踏まえた支援内容
医学部入試方式の整理と出願可能性の確認を支援
医進の会では、志望大学だけでなく、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜など、どの方式で出願できるのかまで確認しながら受験計画を立てます。
生徒一人ひとりの学力や評定、現役・既卒、地域要件などを踏まえ、実際に利用できる受験機会を整理します。
一般・推薦・総合型に応じた個別対策を設計
選抜方式によって必要な対策は異なりますが、医進の会では、医学部受験に必要な学科試験や共通テスト対策に加え、面接・小論文・志望理由書などの対策にも対応し、生徒の志望校や受験方式に合わせて必要な準備を進めます。
志望校選びと入試方式選びをセットでサポート
医学部受験では、大学を選ぶだけでなく「どの方式で受験するか」まで考えることが重要です。
医進の会では、生徒一人ひとりの学力や状況を踏まえ、志望校選びから出願方式、必要な対策までを一貫して考えた受験計画をサポートします。
調査概要
調査主体:医進の会
調査名:2027年度全国医学部医学科の入学者選抜方式に関する独自分析
調査期間:[2026年9月26日〜2026年9月27日]
調査基準日:[2026年9月27日]時点
調査対象:全国の医学部医学科を設置する大学
対象大学数:81大学
有効集計大学数:[81大学]
調査方法:文部科学省資料および各大学が公式に公表した2027年度入学者選抜要項・募集要項・入試予告を収集し、選抜方式・募集人員・地域枠・共通テスト利用・面接・小論文・出願要件などを独自に分類・集計
集計方法:一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜を主区分とし、地域枠・共通テスト利用は横断項目として集計
備考:本調査は、調査基準日時点で公表されている一次資料をもとにした独自分析です。各大学の募集人員・出願条件・試験内容は今後変更される可能性があるため、正式な出願時には各大学の最新募集要項をご確認ください。
会社概要
医進の会について
医進の会は、医学部受験を専門とする個別指導塾です。
一人ひとりの学習状況や志望校に合わせた個別指導を行い、医学部合格に向けた学習計画や過去問対策、受験校選びなどをサポートしています。
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