磐梯町と慶應義塾大学SFC研究所は「令和の日本型教育」の実現にむけて連携協力します。
~締結式を2021年4月20日に実施~
福島県磐梯町(町長:佐藤淳一、以下磐梯町)と、学校法人慶應義塾 慶應義塾大学SFC研究所(所長:玉村雅敏 以下、慶應SFC)は、2021年4月20日に磐梯町における「令和の日本型教育」の実現を目指す覚書を締結しました。今後は、子ども一人ひとりに一元的に対応できる教育体制の構築を進めている磐梯町と、21世紀の先端研究をリードする研究拠点として「未来を先導する実学」を推進してきた慶應SFCとの密接な連携のもと研究開発を行うことで、磐梯町から広くグローバルに未来を先導する個別最適で協働的な学びの環境の創造と実践を推進します。
<締結概要>
期間:2021年4月20日~2024年3月31日
目的:幼小中連携、磐梯版ネウボラなど、組織連携による、子ども一人ひとりに一元的に対応できる体制の構築を進めてきた磐梯町と、21世紀の先端研究をリードする研究拠点として「未来を先導する実学」を推進してきた慶應SFCとの密接な連携のもと研究開発を行い、磐梯町、会津地域から広くグローバルに未来を先導する個別最適で協働的な学びの環境の創造と実践を推進する。
連携協力事項:
(1)個別最適な学びや協働的な学びに関する研究開発に関すること
(2)個別最適な学びや協働的な学びの実現を担う人材育成に関すること
(3)磐梯町における教育のグローバル戦略・未来戦略に関すること
(4)知的、人的及び物的資源の活用に関すること
(5)その他、目的を達成するために必要な事項
磐梯町が目指す「令和の日本型教育」
磐梯町は、幼小中一貫教育を教育の目的と掲げ、一人ひとりの子どもたちの状況の把握を進めるとともに、妊娠期から子育て期まで充実したサポートを行うなど、先進的な取り組みを進めてきました。これらは、新しい学習指導要領と、それを踏まえた中央教育審議会における「令和の日本型学校教育」として示されている「個別最適な学び」、「協働的な学び」、を先取りする取り組みといえます。
今後、磐梯町は、現在進めているDX*の動きを教育にも大きく導入し、学校だけではなく、地域、あるいは地域外も含めたコミュニティによる学びの機会を増やして多くの大人が子どもに関わることで、グローバルに未来を先導する個別最適で協働的な学びの環境の創造と実践を目指します。実現には、教育全体をコミュニティの視点から俯瞰的にとらえ、幼⼩中連携、並びに、家庭・学校・地域の連携の両⾯から定期的なアドバイス・評価をする第三者機関との連携が不可欠であり、慶應SFCとの覚書締結にいたりました。
*Digital Transformationの略。情報通信技術を活用することで、サービスの提供の方法自体を改革すること
図:磐梯町の3年間(2021~2023年度)の教育の構想と政策
慶應義塾大学SFC研究所とは
慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)は、慶應義塾が創立(1858年)以来、培ってきた様々な理念や体制、社会ネットワークを基盤に1990年に開設されました。その後、30年にわたり、慶應義塾の根幹の1つである実学を推進する「未来を創る大学」として、学問を超領域に捉え、未来を切り拓く「問題発見・解決」を中軸に据えながら、「知の再編」も先導してきました。
SFC研究所は、そのSFCにおける教育・研究活動と、産官学および国内外の関連活動との双方向の協調関係を育みながら諸科学協調の立場から先端的研究を行い、社会の発展に寄与することを目的としています。学問を超領域に捉え、未来を切り拓く「問題発見・解決」を中軸に据えながら、「知の再編」を先導するという、21世紀の先端研究をリードする研究の拠点として、SFC研究所は、産官学金民の多彩な訪問研究者とともにプロジェクトを推進しています。
これまで、SFC研究所では、学校教育に関わる領域においても、例えば、「コミュニティ・スクール」の提案や実現支援、文科省や自治体と連携した「学校評価支援システム」の開発と提供、エビデンスベースでの教育の評価、論理コミュニケーション教育の推進などに取り組んできました。学校や教育、地域社会などの観点に加えて、コミュニティや社会イノベーションなど、多様な文脈で捉えた様々な成果と実績、未来に向けた多彩な研究が続けられています。
磐梯町とは
東京都心から北へ約200km、会津盆地の東北部に位置し、磐梯山を間近に仰ぎ見る山紫水明の地です。平安時代初期の名僧「徳一(とくいつ)」によって建立された慧日寺(えにちじ)を有する会津仏教文化発祥の地として栄えた、歴史と伝統・文化を受け継いできた町でもあります。平安初期の古式建築技法により復元された史跡慧日寺跡金堂・中門をはじめとする歴史的遺産や、名水から作られる日本酒や蕎麦など、魅力にあふれた地域です。
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