多角化が成長の決定的要件に

Forvis Mazars C-suite (経営幹部) 2026年中間インサイト

Forvis Mazars in Japan

国際的な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するForvis Mazars Groupは、2026年6月4日、年次調査「C-suite barometer(経営幹部に対する意識調査)」の最新結果を発表しました。今回の調査では、当初の見通しから半年後の経営幹部の認識とビジネス動向を明らかにしています。

 

最新のグローバル調査に基づく本中間インサイトでは、あらゆる業種・地域で、多角化が現在のビジネス環境下における中核的なアプローチとなっていることが明らかになりました。事業運営、ビジネスモデル、拡張計画、資金調達、製品・サービスに至るまで、その動きは広がっています。また、企業は世界情勢に対応して、リソースの再配分、投資戦略の見直し、さらには貿易先の見直しといった動きを進めていることが示されています。

 

本調査は、18の国・地域にわたる1,000人以上の経営幹部を対象に実施され、以下の重要な変化が明らかになりました。

  • 世界的なパラドックスが顕著に:成長意欲は92%と高水準を維持し、市場環境も依然として良好と評価されている一方、エネルギーコストの上昇、供給リスク、地政学的な不安定性により、事業環境のコントロールは難しさを増し、経営幹部の自信は大きく低下しています。 

  • ビジネスに影響を与える主要トレンドが変化:経済要因(40%、+2ポイント)が最大の影響要因となり、AI(37%、-3ポイント)を上回りました。エネルギー価格の高騰・供給不足は12ポイント上昇してトップ3(37%)に入り、競争激化(26%、-5ポイント)を上回っています。 

  • 資本と投資の再配分が進行:投資を拡大する企業の割合は依然として多いものの、各分野でわずかな減少が見られます。資本は、スキル開発や人材確保、新製品・サービスといった従来の優先領域から再配分されています。なお、優先度が上昇した分野は、サプライチェーン管理のみです。 

  • 事業運営と取引関係の見直しに伴う拡張計画の再構築:経営幹部は、事業運営の強化および取引関係の拡大に向けて、拡張計画の見直しを進めています。主な対象地域としては、大中華圏、ラテンアメリカ、オーストラリア/アジア太平洋地域が上位に挙げられています。 

  • AIはリターンの段階へ ―構想から成果へ―:企業はAI投資の具体的なリターンを確認し始めており、その規模や重点領域における成果の測定も進んでいます。60%以上の企業が最大10%のリターンを得ており、約5分の1の企業では20%を超える成果が報告されています。

最新の調査結果の詳細はこちら

https://www.forvismazars.com/jp/ja/4/2/c-suite-barometer/c-suite-barometer-20262

 

これらの最新調査結果を受けて、Forvis Mazars Groupのパートナー兼チーフ・クライアント&マーケッツ・オフィサーであるマーク・ケネディは、次のようにコメントしています。「多角化は、戦略の周縁的な位置づけから、いまやその中核へと移行しつつあります。経営幹部にとっての課題は、多角化を行うべきかどうかではなく、市場、サプライチェーン、資本、テクノロジーといった領域において、明確な意図を持っていかに実行するかにあります。すなわち、過度な複雑性を招くことなくレジリエンスを構築することが求められます。このアプローチは、企業規模や業界、ターゲットによって異なりますが、成功するリーダーは、成長への意欲と柔軟性、そしてスピードと統制のバランスを取れる存在です。特にAIは、生産性向上の源泉であると同時に、リターン、生産性、効率性、成長を測るうえでの競争上の重要な分岐点となる中で、その重要性は一層高まります。現在の環境では、多角化は選択肢ではなく、成長に不可欠な条件となっており、戦略に柔軟性を取り込むことがレジリエンスの源泉となります。」

 

データによると、将来の成長に対する楽観的な見方は引続き高く、年初以降92%の経営幹部が成長に前向きな姿勢を維持しており、2025年と同水準となっています。また、約4分の3の経営幹部が成長に向けた市場環境を依然として良好と評価しており、国内市場(78%)および海外市場(73%)のいずれにおいても同様の傾向が見られます。一方で、世界的な不確実性と混乱により、企業に大きな影響を与える外部要因への対応に関する経営幹部の自信は大きく低下しています。具体的には35%と、6カ月前の43%から低下し、パンデミックのピークであった2021年以来の低水準となっています。

 

この6カ月で、インフレを含む経済要因がビジネスに影響を与える最大のトレンド(40%)となり、第2位のAI(37%)を上回りました。また、エネルギー価格の高騰・供給不足は、12カ月間の落ち着きを経てトップ3に再浮上しました(37%)。さらに、サプライチェーンの課題も27%で、初めてトップ5に入りました。


経済の余波に対応する資本と投資の再配分

投資を拡大する企業の数は引続き多いものの、その重点は、人材、サステナビリティ、ブランドといった長期的基盤から、サプライチェーン管理へと移行しています。こうした現実的な姿勢は成長戦略にも反映されており、規模拡大や資金確保の手段としては、戦略的提携や合弁事業(50%)が、プライベートエクイティ(44%)をわずかに上回りました。双方への高い関心は、柔軟性、リスク分散、そして必要な能力確保の重要性を示しています。

また、過去6カ月間で、地政学的な変化を受けて資源の多角化を進めた企業は過半数に達しています。一方で、フレンドショアリング、オフショアリング、ニアショアリングを採用または加速した企業は約4分の1にとどまっています。さらに、コスト上昇の影響は顧客への価格転嫁(54%)が進み、自社で一部またはすべて吸収している企業(46%)を上回っています。こうした動きは、企業の価格決定力や顧客ロイヤルティに対する試金石となっています。

 

市場環境の変化を踏まえた事業運営・取引関係・拡張計画の再構築

C-suiteの経営幹部は、事業運営や取引関係の見直しを進めています。この動きは、年初に示された拡張計画を引続き裏付けるものですが、同時に、ターゲット市場の多角化への重点が一層高まっています。企業は、国内および近隣市場といったより身近な市場への展開を強化する一方、大中華圏、ラテンアメリカ、オーストラリア/アジア太平洋地域を主要な貿易拡大先としています。また、中東欧地域は、近隣・遠隔の双方から関心を集める唯一の市場として注目されています。

 

AIはリターンの段階へ―構想から成果への差が明らかに

企業の60%以上が、AI投資から最大10%のリターンを得ており、約5分の1の企業では20%を超える生産性向上を実現しています。全体として、現在の環境においても前向きな結果が確認されています。経営幹部は、変革の成果やユースケースの評価をより精緻化し始めており、構想段階から実際の価値創出への移行を明確に捉えつつあります。現在では、社内での導入促進よりも、生産性や顧客満足といった外部成果への重点が高まっています。

 
マーク・ケネディは次のように締め括っています。「成長の実現は困難になったわけではなく、依然として十分に達成可能です。ただし、それはより厳しい環境のもとで適切にマネジメントすることが前提となっています。C-suiteの経営幹部は、より良い意思決定と競争優位の確立を引続き求めていますが、もはや単一の手法に依存していません。画一的な成長戦略は過去のものとなりつつあり、現在は意図的な多角化を軸に、不確実性への適応を進める多様なアプローチへと移行しています。」

 

調査概要

「C-suite barometer(経営幹部に対する意識調査) 2026中間インサイト」は、世界のC-suite(経営幹部)の動向を把握し、市場環境の変化や事業成長戦略を方向付けるトレンドや優先事項を分析するものです。本独立調査は2026年4月から5月にかけて実施され、18カ国において年間売上高100万ドル以上の営利組織に所属する1,000名以上の経営幹部の見解を収集しています。   

 

Forvis Mazars について

Forvis Mazars Group SC は、グローバルプロフェッショナルサービスネットワーク Forvis Mazars Global の独立メンバーです。100以上の国と地域にまたがる国際的な統合パートナーシップとして、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。世界中の40,000人を超える専門家の知見と文化的理解を活かし、あらゆる規模のクライアントの成長を支援しています。

詳細は forvismazars.comをご覧ください。

 

Forvis Mazars in Japanについて

Forvis Mazars in Japanは、東京都に350名以上の専門家を擁し、監査、税務、アドバイザリー、アウトソーシングサービスを国内外の幅広い業界のクライアントに提供しています。

詳細は forvismazars.com/jpをご覧ください。

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会社概要

Forvis Mazars Japan株式会社

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URL
https://forvismazars.com/jp
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ5階
電話番号
-
代表者名
滝澤セリーヌ
上場
未上場
資本金
-
設立
1992年03月