アイリス株式会社、AI医療機器「nodoca」に関する研究論文が医学雑誌「Journal of Medical Internet Research」に掲載

AIを用いたインフルエンザ診断にエビデンス

アイリス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:沖山翔、以下アイリス)が12月23日より一般発売を開始した咽頭内視鏡システムnodoca®(販売名「nodoca(ノドカ)」)に関する論文が、医学雑誌「Journal of Medical Internet Research」に掲載されました。
本研究論文は、UCLA医学部・公衆衛生大学院 津川友介准教授、筑波大学医学医療系 岩上将夫准教授と共同で執筆し、咽頭撮影用カメラの開発、咽頭画像データ収集、AIアルゴリズムの構築及び検証(治験)という一連のnodoca開発プロセス全体を対象としています。アイリスは今後も開発の成果を学術論文として公開・発表することで医学の発展に貢献してまいります。

■論文の概要
AIでの解析に適した咽頭撮影用カメラを独自に開発し、インフルエンザ様症状で診療所や病院を受診した患者様に協力いただき、咽頭画像と臨床情報を取得しました。収集したデータを元に、咽頭画像と診療情報に基づいてインフルエンザに特徴的な所見を検出するAIモデルを構築しました。
検証段階(治験)ではPCR法での検査結果と比較し、感度と特異度はそれぞれ76%(点推定値)と88%(点推定値)でした。また、追加で3人の医師の診断結果と比較する分析を行ったところ、構築したAIの感度と特異度は医師を上回り、AIを用いたインフルエンザ診断が有用である可能性を示しました。AIモデルの注目領域を可視化したところ、咽頭後壁の濾胞(ろほう)に注目していることがわかり、咽頭の視診がインフルエンザ診断に役立つことを示唆するこれまでの宮本昭彦医師らの報告(※1)の見解と整合していました。(詳しくは論文をご参照ください)。
URL:https://www.jmir.org/2022/12/e38751


■論文情報
雑誌名:Journal of Medical Internet Research
タイトル:Examining the Use of an Artificial Intelligence Model to Diagnose Influenza: Development and Validation Study
著者名:Sho Okiyama, Memori Fukuda, Masashi Sode, Wataru Takahashi, Masahiro Ikeda, Hiroaki Kato, Yusuke Tsugawa, Masao Iwagami

©Sho Okiyama, Memori Fukuda, Masashi Sode, Wataru Takahashi, Masahiro Ikeda, Hiroaki Kato, Yusuke Tsugawa, Masao Iwagami. Originally published in the Journal of Medical Internet Research ( https://www.jmir.org ), 23.12.2022.


■著者情報
沖山翔(アイリス株式会社/日本赤十字社医療センター)
福田芽森(アイリス株式会社/京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻健康情報学分野)
早出将司(アイリス株式会社)
髙橋渉(アイリス株式会社)
池田昌弘(アイリス株式会社/がん研有明病院 緩和治療科)
加藤浩晃(アイリス株式会社/東京医科歯科大学)
津川友介(カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部内科・公衆衛生大学院医療政策学)
岩上将夫(筑波大学医学医療系/英ロンドン大学)
※論文執筆当時

■nodocaについて

nodocaは、咽頭(のど)の画像と問診情報等をAI解析し、インフルエンザに特徴的な所見等を検出することでインフルエンザの診断の補助ができるAI医療機器です。日本で初めて(※2)「新医療機器(※3)」として承認を取得したAI搭載医療機器となります。また、nodocaを用いたインフルエンザ診断は、2022年12月1日より保険適用が開始されています。AI医療機器を用いた診断への新機能・新技術(C2区分)での保険適用も、日本で初めて(※4)の事例です。nodocaを用いたインフルエンザ検査の保険点数(診療報酬)は、既存検査法と同等の305点(3,050円)となります。

nodocaのAIアルゴリズムは、のべ100以上の医療機関、10,000人以上の患者の皆様のご協力のもと収集された、50万枚以上の咽頭画像データベースを元に開発されています(※5)。また、AI解析に適した咽頭画像を撮影するための専用カメラを自社で独自に設計・開発しており、口腔内・咽頭をクリアに撮影します。

インフルエンザ濾胞(ろほう)がインフルエンザの診断に有用であることは日本人医師である宮本昭彦医師の報告(※1)で示唆されていましたが、インフルエンザ濾胞を視診のみで高精度に見分けるには熟練の医師による判断が必要とされていました。アイリスは、熟練医の視診をAIで再現すべく、nodocaを開発いたしました。


■アイリス株式会社について
アイリスは、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに掲げ、深層学習(人工知能)の技術を活用し、医師のもつ匠の技をデジタル化するAI医療機器を開発しています。現役医師でもある創業者沖山翔(東京大学医学部卒、アイリス代表取締役)をはじめ5名の医師を含む8名の医療従事者、厚生労働省・経済産業省出身者、AI医療領域に特化したデータサイエンティスト、大手医療機器メーカー出身者など多数のプロフェッショナルが揃い、医療現場、技術(ハードウェア・ソフトウェア・AI)、法規制を深く理解したうえでAI医療機器をスピーディに開発する体制を構築しています。2019年には経済産業省推進の「J-Startup」に選出され、2022年にはForbes Japanより「世界&日本のインパクト企業100」に、東洋経済より「すごいベンチャー100」に選ばれるなど高い評価を受けており、2022年までに総額約40億円の資金を調達し、これまでの開発を進めてきています。

【会社概要】
会社名:アイリス株式会社
所在地:〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目10番1号 有楽町ビル 11階
代表取締役:沖山翔
設立:2017年11月
URL:https://aillis.jp/
nodoca製品サイト:https://nodoca.aillis.jp/

■お問い合わせ先
・メディア関係者/事業一般に関するお問い合わせ先
アイリス株式会社 広報 田中・塩田
e-mail:info@aillis.jp

・医療関係者のお問い合わせ先
https://nodoca.aillis.jp/contact

※注釈
(1)宮本昭彦, 渡辺重行. 咽頭の診察所見(インフルエンザ濾胞)の意味と価値の考察. 日大医誌. 2013; 72 巻1 号: 11-18.
(2)独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する令和3年度~平成23年度の新医療機器の一覧(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/devices/0018.html)及び令和4年度の承認医療機器を当社が確認する限りの情報(2022年5月9日時点)
(3)医療機器の製造販売承認時の区分の一つ。「医療機器の製造販売承認申請について」(平成26年11月20日 薬食発1120第5号)」第1・2(2)に定義される。
(4)厚生労働省が公開する令和4年度~平成25年度の中央社会保険医療協議会総会議事録を当社が確認する限りの情報(2022年9月14日時点)
(5)Okiyama S, Fukuda M, Sode M, et al. Examining the use of an artificial intelligence model to diagnose influenza: development and validation study. Journal of Medical Internet Research. 2022;24(12):e38751.
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