大手企業の導入続々「AI面接官」開発のVARIETAS、シリーズA 6億円資金調達を実施

採用は感覚から、データの時代へ。書類では見えないポテンシャルを「AI面接官」が発掘し、企業と候補者の出会いを変革

VARIETAS

2025年3月11日 09時11分

大手企業向け対話型AI面接「AI面接官」を開発・提供する株式会社VARIETAS（読み方：バリエタス、以下「VARIETAS」）は、SaaSスタートアップに特化したファンド「ALL STAR SAAS FUND」、国内最大級の運用総額を誇るファンド「グローバル・ブレイン」をコリード（共同リード）とし、リード投資家2社を引受先とした第三者割当増資で総額6億円を調達しました。

今後、2ndクローズとしてデットファイナンスによる追加調達を予定し、「AI面接官」の機能強化・導入企業の拡大を進め、業界標準化へ向けて進化し続けます。

VARIETASが提供する「AI面接官」は、PoC（検証）段階に留まらず、大手企業を中心にすでに本格導入が進んでいる点が大きな特長です。

「AI面接官」サイト：https://ai-interview.online

「AI面接官」とは

「AI面接官」は、採用候補者と採用担当者の双方が持つポテンシャルを最大限に引き出すサービスです。ES（エントリーシート）の読み込みから一次面接をAI面接官が担当し、経済産業省が定める社会人基礎力*を構成する能力要素を多角的に評価します。

これにより、人による面接では見極めきれない候補者のポテンシャルや実力を正確に把握し、面接慣れしていない候補者や、特定の項目に秀でる候補者をも見逃さない形で初期選考を行うことができます。「AI面接官」の評価や面接録画データ等をもとに採用担当者が通過者確定を行い、二次選考以降の採用活動が行われます。

*社会人基礎力：「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として経済産業省が定めたスキル

従来の採用課題

近年、大手企業への応募が集中し、多くの候補者が書類選考で落とされ、面接で自分をアピールする機会を得られないケースが増えています。特にジョブ型採用の加速により、専門スキルの適合度が求められる一方、候補者は限られた情報の中で適性を適切に伝えることが難しく、ミスマッチが生じやすい状況です。さらに、生成AIの普及でESの内容が均質化し、短時間の面接では面接慣れした候補者が有利になる傾向もあります。

一方、人事担当者も限られたリソースの中で増え続ける応募者に対応しながら、多様化する採用要件を満たす人材を見極める必要があります。しかし、面接官ごとの評価基準のばらつきや初期選考における「潜在的能力」の見極めには属人的な判断が入りやすく、公正な選考が難しい状況が続いています。

こうした課題を解決するため、候補者の能力を適正に評価する採用手法としてAI面接市場は急成長を遂げており、2022年の世界市場規模は約6億540万米ドル、2030年には約10億1,910万米ドルに達すると予測されています。AIを活用することで、候補者全員に平等な機会を提供し、データに基づいた透明性の高い採用を実現できる未来が、すぐそこまで来ています。

参考1：Global AI Recruitment Market - 2023-2030

参考2：Global AI Video Interview Market Research Report 2024

候補者の可能性を最大化する「AI面接官」

VARIETASの「AI面接官」は、候補者と企業双方の課題を解決し、公平な採用を実現する次世代の採用ツールです。書類だけで判断せず、候補者の発言に基づく公正な評価を実現し、企業は面接データを分析することで、従来の選考では見落とされがちな能力を可視化できます。

特許出願も完了している「AI面接官」は、候補者の回答に応じて深掘り質問を行い、単なるスコアリングではなく、潜在能力や適性を多角的に測定します。対話型の設計により、候補者の納得感も向上し、受検者満足度が高い点が強みです。

特許出願について：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000079152.html
満足度調査：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000079152.html

このように、企業の採用精度向上と候補者体験の向上を両立する「AI面接官」は、すでに各業界の大手企業で本格導入が進行しており、PoC（概念実証）にとどまらない実運用フェーズに入っています。

導入企業様一例

キリンホールディングス様
ローソン様
三菱ケミカル様
出光興産様
横浜銀行様
ミサワホーム様
福山通運様
そごう・西武様

ほか

資金調達概要

今回の6億円の資金調達（1stクローズ）には、ALL STAR SAAS FUNDとグローバル・ブレインの2社がコリード（共同リード）投資家として参画しました。両社は、AIエージェント領域に深い見識を持ち、B2B市場やSaaS領域への投資・成長支援の実績を誇ります。

今回の資金調達を通じて「AI面接官」の質を高めていくと同時に、機能拡充、導入体制の強化、さらなる研究開発を進めてまいります。

今回の引受先（順不同）

ALL STAR SAAS FUND
グローバル・ブレイン

投資ご担当者様コメント/ご経歴

ALL STAR SAAS FUND　シニアパートナー湊雅之氏

VARIETASが展開する採用領域のAIエージェントは、人材不足・採用競争が激化する日本において計り知れない可能性があると考えています。世界のFortune 500企業ではAIを活用した採用活動はもはやスタンダードになりつつある一方、日本でAI活用ができているのは未だ数％。

VARIETASは、プロダクトの圧倒的な独自性と採用候補者の優れたユーザー体験を実現しており、すでにキリンホールディングス様や横浜銀行様など多くの大企業に導入されています。また、突出した事業成長力とユニットエコノミクスの高さによって、資本効率よく成長を続けています。今後、VARIETASが日本国内全体の採用の在り方を大きく前進させ、AIエージェント領域における日本を代表する企業の一社になると期待しています。

グローバル・ブレイン　Partner, Investment Group 林昇平氏

VARIETASが提供するAI面接官は、単なる業務の効率化にとどまらず、企業の採用活動そのものを高度化し、より戦略的な人材獲得を可能にする革新的なプロダクトです。AIエージェントという最先端の技術をベースとしながらも、大企業と候補者双方の視点に立った設計思想がサービス全体に貫かれており、その品質と実用性の高さから、すでに多くの大企業で本格導入されるとともに、候補者からも高い評価を得ています。従来の採用プロセスは、属人的な判断や手作業に依存しがちでした。

しかし、VARIETASの革新的なプロダクトにより、データドリブンで精度の高い意思決定が可能になり、企業と候補者の双方にとって最適なマッチングが実現されます。私たちは、VARIETASが採用の未来を切り拓く存在になると確信しており、その成長を力強く支援してまいります。