長崎県島原半島発 イチゴの育苗にバイオスティミラント「東京8」
ー夜冷処理プラスアルファで成長促進・収量アップへー
本年8月、長崎県島原半島の圃場でイチゴの育苗に「東京8」を使用した実験を行い、その効果を発揮したことをご報告いたします。
【栽培実験のイチゴについて】
栽培実験に使用した「ゆめのか」は、とてもジューシーで、甘さと酸味のバランスが絶妙で、鮮やかな紅色をしたおいしいイチゴです。また、草勢が強く、平均 20g前後のよく揃った果実がたくさんなります。果皮がほど良く硬いため傷みにくく、完熟に近い状態で収穫でき、流通性の高い促成栽培用品種として、2004年3月に愛知県農業総合試験場で育成を完了し、2005年3月に品種登録申請を行いました。
今回、実験に協力頂いた圃場のある長崎県は、令和3年にイチゴの生産量トップ5にランクインする、イチゴの栽培が盛んな地域です。
【東京8の実験について】
3反の面積で、土耕栽培を行っている圃場に協力いただき、育苗期間中、東京8を8月上旬に潅注し、その後、500倍希釈で2~3回散布しました。夜冷開始は2023年8月25日からでしたが、今年は暑く花芽がなかなか出来なかったため、9月20日に定植しました。定植後の東京8散布は、① 9月22日に潅注(500倍)、② 10月3日(500倍)、③ 10月10日(500倍)、④ 10月23日(500倍)にそれぞれ殺虫剤などと散布し、収穫開始は花が咲いてから45日以降、うまくいけば12月上旬から中旬にかけて収穫できるそうです。
夜冷処理とは、夜間に低温処理を行うことで、花芽分化を促進する育苗方法の一つです。ポット苗やセル成型苗に対して、8時間程度の短日処理に加えて夜間は約12~15℃の低温処理を行い、花芽分化を促進します。花芽分化の条件である短日と低温の二つを組み合わせることで、安定した効果が期待できます。
▼夜冷処理の様子
比較対照は、実験実施者が全面散布を希望されたため、隣接のほぼ同条件の他生産者の苗を使用して行いました。
写真は夜冷中の苗の状態ですが、東京8を散布した苗の方が生育が進み、苗ががっちりしています。
根張りも東京8を散布した苗の方が、根が発達しています。
また、夜冷期間中は株が密集し、イチゴ炭疽病がまん延してしまうことが多いのですが、本年はほとんど発生しませんでした。このことから、育苗中から東京8を散布することにより、健全な苗が育ち、病原菌の菌密度を上げさせなかったと推察できます。
【「東京8 栽培事例報告会 2024年春」を 2024年1月29日にZoomウェビナーで開催】
このような、バイオスティミュラント「東京8」を使った、栽培事例報告会を開催します。
テーマは、「春まきに向けて稲作への東京8栽培」です。
今度のウェビナーでも実際の農業者による、栽培成果をお送りする予定ですので、ご参加お待ちしております。
詳細情報
日時:2024年1月29日(月) 16:00~19:00(国内/海外、両事例同日開催)
内容:国内事例は、稲作での成果と東京8を使ったぼかし肥料作りについて。海外事例は、インドネシアでブレイク中の稲作への東京8使用実績についての報告を予定しています。その他、アフリカでの東京8進捗報告なども予定しています。
参加費用:無料
申込締切:2024年1月27日 正午
申込はこちらより>>>https://forms.gle/yeZT5isMERZT2w1F6
定員:100名
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