「春は朝起きやすくなる」は思い込み?保護者の約3割が「春こそ起きにくい」と実録
春特有の不調1位は“起床困難” 起立性調節障害と季節の関連、正しく理解している親はわずか9%に
春は新生活への期待が膨らむ一方で、気温差や気圧の変動、環境の変化が重なり、子どもの自律神経が最も乱れやすい季節でもあります。一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、小中高生の子どもを持つ保護者200名を対象に「季節の変わり目と子どもの不調」に関する実態調査を実施しました。その結果、7割の保護者が「春に子どもの体調の変化を感じる」と回答。特に「春は日が長くなり起きやすくなる」という通説に反し、約3割が「春のほうがむしろ起きにくい」と感じている実態が浮き彫りになりました。春特有の不調の背景にある、身体疾患「起立性調節障害(OD)」の可能性と、季節要因への理解の重要性を提示します。
調査背景
3月から5月にかけては、激しい寒暖差や移動性低気圧による気圧変動、さらには入学やクラス替えによる心理的ストレスが重なる時期です。これらは自律神経に大きな負荷を与え、身体疾患である「起立性調節障害(OD)」の発症や症状悪化を招く要因となります。しかし、世間一般では「春=活動的になる季節」というイメージが強く、子どもの不調が「やる気のなさ」や「ただの寝坊」と誤解されやすい側面があります。保護者が抱く「春の不調」への実感と、その背後に潜む疾患リスクへの認知度を明らかにするため、本調査を実施しました。
調査サマリー
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7割の保護者が実感: 春の季節の変わり目に子どもの体調や様子の変化を「感じる」と回答
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不調の1位は「起床困難」: 春に見られる変化として「朝起きにくくなる・起床時間が遅くなる」が最多
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「春は起きやすい」の矛盾: 約3割(29.0%)の家庭で、冬よりも「春のほうがむしろ起きにくい」という逆転現象が発生
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原因の推察: 不調の原因として「新学期の環境変化によるストレス」を挙げる声が32.0%で最多
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低い認知度: 季節の不調と「起立性調節障害」の関連性を正しく理解している保護者はわずか9.0%
詳細データ
Q1:春(3〜5月)の季節の変わり目に、お子さまの体調や様子に変化を感じることはありますか?

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年によって感じることがある:45.5%
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毎年のように感じる:24.5%
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あまり感じない:22.0%
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まったく感じない:5.5%
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意識して観察したことがない:2.5%
→ 7割の保護者が、春に何らかの変化を経験しています。春は子どもにとって「体調を崩しやすい季節」であることが共通認識となっている様子がうかがえます。
Q2:春にお子さまに見られる不調や変化として、当てはまるものをすべて選んでください

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朝起きにくくなる・起床時間が遅くなる:19.8%
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日中のだるさ・倦怠感を訴える:14.1%
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特に不調は見られない:12.2%
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学校に行きたがらない・登校を渋る:10.3%
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イライラ・不安定になりやすい:10.0%
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その他:2.0%
→ 「起きられない」「だるさ」といった、エネルギー不足を象徴する症状が上位を独占しました。これらは自律神経の乱れを示すサインでもあります。
Q3:春にお子さまの不調が出やすい原因として、あなたが最も心当たりがあるのはどれですか?

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新学期・クラス替えなど環境変化のストレス:32.0%
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花粉症やアレルギーの影響:23.5%
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特に心当たりはない:17.5%
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気温差や気圧の変動(寒暖差):17.0%
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春休み中の生活リズムの乱れ:8.0%
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その他:2.0%
→ 約3割の保護者が「環境変化によるストレス」を最大の要因と考えています。一方で、花粉症や寒暖差といった物理的な外的要因を合わせると4割を超えており、精神面と肉体面の両方から負荷がかかりやすい時期であることが浮き彫りになりました。
Q4:「春は日が長くなるから朝起きやすくなるはず」という意見はお子さんの実態と合っていますか?

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春は冬より起きやすくなっている:30.0%
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春のほうがむしろ起きにくい:29.0%
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季節による起きやすさの違いは感じない:21.5%
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考えたことがなかった:19.5%
→ 「起きやすくなる」という意見と「むしろ起きにくい」という実態がほぼ二分されました。日照時間が伸びるプラス要因よりも、春特有の心身への負担が上回っている子どもが一定数存在することがわかります。
Q5:お子さまの「春の不調」に対して、ご家庭で何か対策をしていますか?

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生活リズムを意識的に整えている:24.7%
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食事や栄養バランスに気をつけている:17.7%
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朝に光を浴びせる工夫をしている:13.4%
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新学期のストレスについて子どもと話し合っている:13.4%
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特に何もしていない:10.8%
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その他:20.0%
→ 「生活リズム」や「食事」といった基本的な生活習慣の改善に取り組む家庭が上位を占めました。また、「朝に光を浴びせる」といった体内時計を整えるアプローチと、「ストレスについての対話」というメンタルケアが同率となっており、多角的なサポートを試行錯誤している現状が見て取れます。
Q6:季節の変わり目の子どもの不調が「起立性調節障害」に関係している可能性があることを知っていましたか?

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病名は知っていたが季節との関係は知らなかった:42.5%
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今回初めて知った:25.0%
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起立性調節障害という病名を聞いたことがある程度:23.5%
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知っていた(季節と自律神経の関係も理解している):9.0%
→ 病名自体の認知は進んでいるものの、季節要因との深い関わりを理解している層は1割に満たない結果となりました。身体的なSOSを単なる「春の眠気」や「怠け」といった精神論で見過ごさず、適切なサポートが必要なケースもあると、より広く知れ渡ることが求められるでしょう。
調査結果のまとめ
今回の調査から、多くの保護者が「春になると子どもが朝起きられなくなる」という実態に直面していることが明らかになりました。特に、日照条件が改善する春に「むしろ起きにくい」という現象が起きている点は、単なる睡眠習慣の問題ではなく、自律神経の機能低下が深く関わっている可能性を示唆しています。一方で、これらの不調が「起立性調節障害」という疾患と結びついていること、そして季節の変動がその引き金になることへの理解は未だ不十分です。子どもの不調を「春特有の一時的なもの」と見過ごさず、適切なケアや医療機関への相談に繋げるための啓発が急務といえます。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会のコメント

春は、私たちが考える以上に子どもの身体に過酷な環境です。進級・進学という大きな環境変化による心理的ストレスに加え、激しい寒暖差を乗り切るために自律神経がフル回転し、オーバーヒートを起こしやすいからです。特に「起立性調節障害(OD)」の傾向がある子どもは、春先に血圧調節がうまくいかず、朝の激しい起床困難や倦怠感に見舞われます。保護者の皆様には、「春なのに起きられない」ことを責めるのではなく、むしろ「春だからこそ身体が悲鳴を上げている」と捉えていただきたいのです。生活リズムを整え、朝の光を浴びるといった家庭での工夫はもちろん、不調が長引く場合は専門の医療機関へ相談し、病気への理解を深めることが、子どもの回復への第一歩となります。
調査概要
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調査主体: 一般社団法人 起立性調節障害改善協会
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調査期間: 2026年4月8日~2026年4月10日
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調査対象: 全国の小学生から高校生の子どもを持つ保護者
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調査方法: インターネットによるアンケート調査
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有効回答数: 200名
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