不登校の子どもの新しい学習評価、高校入試での活用は十分な検証を経てから
8月31日、文科省の新たな学習評価制度案に対して、子どもの心身の安全を最優先とした制度設計を求める共同要望書を提出・記者会見を開催
発信日:2026年8月28日
発信:「不登校児童生徒の新しい学習評価制度に関する共同要望書」提出実行委員会
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https://drive.google.com/file/d/1rvCcAEqgeFnBVCk9SLBD9QDFF1lFMjYs/view?usp=drive_link
【記者会見のご案内】
日時:2026年8月31日(月)15:00~16:00
会場:東京都千代田区内(詳細は取材者へ個別案内)
オンライン:遠隔地の報道関係者はオンライン参加可(要事前申込)
登壇予定:不登校経験のある大学生、高校生/生駒知里(NPO法人多様な学びプロジェクト代表理事)/武田緑(NPO法人School Voice Project理事)/新美妙美(小児科医、子どものこころ専門医)/西野博之(認定NPO法人フリースペースたまりば)ほか
取材申込:https://forms.gle/h1hPHso7KWJPrLt48
「不登校児童生徒の新しい学習評価制度に関する共同要望書」提出実行委員会は、2026年8月31日、文部科学大臣、中央教育審議会会長、初等中等教育分科会長等に対し、「不登校児童生徒に係る特別の教育課程及び学習評価について 子どもの心身の安全を最優先とした再検討を求める共同要望書」を提出します。同日15時から記者会見を開催し、要望書を提出する背景と、特に優先して求める4点について説明します。現在、文部科学省・中央教育審議会では、校内外の教育支援センター等に通う不登校児童生徒について、一人ひとりの状態や学習状況に応じた特別の教育課程を編成し、その学習成果を評価する新たな仕組みが検討されています。2026年8月4日に示された「取りまとめ(案)」では、その評価を評定や調査書に反映し、高校入試で活用することや、「一定の加点」を行うことも例示されています。
私たちは、不登校の子どもへの支援を充実させ、子どもが自ら学びたいと願ったときに、その子に合った方法で学び、その学びが大切にされることには賛同しています。一方で、子どもの学びを支えるための評価を、高校入試の加点など制度上の有利な取り扱いにまで結び付けることについては、全国的な制度として進める前に、必要性、安全性、公平性、本人の選択の実効性、現場負担等を十分に検証する必要があると考えています。不登校の子どもの中には、外からは活動できているように見えても、周囲の期待に応えようとして無理を重ね、強い疲労や自傷・希死念慮等を抱えている子どもがいます。通所や学習ができていることだけをもって、心身が学びに向かえる状態にあると判断することはできません。学習や評価が子どもにとって新たな圧力にならないよう、自傷・自死予防を含む子どもの心身の安全の観点から、制度導入前の十分な検証が必要です。このため、共同要望書では、次の4点を特に優先して対応するよう求めています。
今回、特に優先して要望する4点
1.本人の意思と選択を制度上保障すること
本人への分かりやすい説明と明示的な同意、継続的な意思確認、いつでも参加を中断・終了できること、不参加・中断・終了による不利益な取扱いの禁止を、制度上の実施条件として明記すること。
2.高校入試の「加点」等は、十分な検証まで削除すること
本特例の評価を高校入試上の加点その他の有利な取扱いに結び付ける記述は、必要性・安全性・公平性・本人の選択の実効性等が十分に検証されるまで、今回の取りまとめから削除すること。
3.全国実施前に、限定的な第三者検証を行うこと
対象自治体・実施校・教育支援センター・対象人数を限定し、独立性のある第三者を含む体制で、子どもの心身への影響と現場負担等を検証し、その結果を公表すること。
4.「運用の手引き」づくりに当事者・現場・専門家が継続参画すること
不登校経験のある子ども・若者、保護者、民間支援団体、教員・教育支援センター職員、医療・心理・福祉・自殺予防の専門家を正式に参画させ、単発の意見聴取にとどまらない継続的・実質的な参画の仕組みを設けること。
8月4日「取りまとめ(案)」について、5点の具体的な修正も要望
別紙では、①高校入試での「一定の加点」等の有利な取扱い、②「1」や「-」と自己肯定感・学習意欲との関係の記述、③本人の不参加・中断・終了と教育支援センター等の「居場所」機能、④「頑張り」「諦めずにやり遂げる」等の表現、⑤「運用の手引き」への当事者参画について、具体的な修正文案を示しています。とりわけ、高校入試上の取扱いについては、十分な検証を経るまで全国的な一般制度として進めないことを求めています。
「学びを支えること」に反対しているのではなく、子どもが選べる制度を
私たちは、不登校の子どもが自ら学びたいと願ったときに、その学びが尊重され、必要な支援につながることを望んでいます。一方、その学びをどのように評価・記録し、評定や調査書、高校入試に結び付けるかについては、公正さや評価方法の妥当性、教員・支援員等の専門性、十分な時間と体制など、慎重な検討が必要です。子どもが、自分の状態に応じて、学ぶこと、休むことができ、その選択によって不利益を受けない制度となるよう求めています。
主な賛同団体・賛同者(敬称略・8月27日時点)
明橋大二(精神科医・真生会富山病院 心療内科部長)/石井しこう(不登校ジャーナリスト)/NPO法人多様な学びプロジェクト/小澤いぶき(一般社団法人Everybeing共同代表)/喜多明人(早稲田大学名誉教授)/斎藤眞人(立花高等学校校長)/澤田稔(上智大学教員)/西郷孝彦(真鶴町教育委員)/棚園正一(漫画家・不登校経験者)/甲斐田万智子(国際子ども権利センター代表理事)/武田信子/武田緑(NPO法人School Voice Project理事)/永田佳之(聖心女子大学現代教養学部教授)/中村尊(長崎県フリースクール等ネットワーク代表)/新美妙美(小児科専門医)/西野博之(認定NPO法人フリースペースたまりば理事長)/日野公三(明蓬館高等学校理事長)/本田秀夫(精神科医・信州大学医学部医学科子どものこころの発達医学教室教授)/松本俊彦(精神科医・国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部 部長)/村上陽一(信州フリースクール居場所等運営者連絡協議会代表)/古山明男(おるたネット代表)/山下英三郎(日本社会事業大学名誉教授)/吉田敦彦(大阪公立大学名誉教授)ほか
※最終的な賛同者・賛同団体の全一覧は、共同要望書およびWebページに掲載予定です。
共同要望書概要
名称:不登校児童生徒に係る特別の教育課程及び学習評価について 子どもの心身の安全を最優先とした再検討を求める共同要望書
提出日:2026年8月31日
提出先:文部科学大臣、中央教育審議会会長、初等中等教育分科会長ほか関係各位
発信:「不登校児童生徒の新しい学習評価制度に関する共同要望書」提出実行委員会
事務局:NPO法人多様な学びプロジェクト事務局
共同要望書全文は、8月31日の提出後に公表予定です
報道関係者の皆さまへ/取材・お問い合わせ
本件について、記者会見へのご参加・取材をご検討いただけましたら幸いです。現地参加またはオンライン参加をご希望の報道関係者の方は、取材申込フォームからお申し込みください。会場詳細およびオンライン参加用URLは、お申し込みいただいた方に個別にご案内します。個別取材についても事務局までお問い合わせください。
取材申込フォーム:https://forms.gle/h1hPHso7KWJPrLt48
「不登校児童生徒の新しい学習評価制度に関する共同要望書」提出実行委員会 事務局
NPO法人多様な学びプロジェクト
E-mail:contact@tayounamanabi.com
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