「フェアトレードと倫理的消費に関する全国調査2026」を公表
フェアトレードの知名度・認知率・購入率が過去最高に
一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム(FTFJ)は、渡辺龍也氏(東京経済大学名誉教授/FTFJ顧問)を代表とする調査チームによる「フェアトレードと倫理的消費に関する全国調査2026」の概要報告書を公開しました。
今回の調査では、フェアトレードの知名度は57.0%、認知率(推計値)は42.2%、購入率は15.2%となり、いずれも2012年の調査開始以来、過去最高となりました。
フェアトレードという言葉を「見聞きしたことがある」と回答した人の割合(知名度)は、10代で73.0%、20代で62.4%となり、若い世代で高い傾向が見られました。調査チームでは、学校や大学でフェアトレードについて学ぶ機会が増えていることが背景にある可能性を指摘しています。
また今回は、全国調査に加え、フェアトレードタウンに認定されている8都市(熊本市、いなべ市、名古屋市、大府市、浜松市、逗子市、鎌倉市、札幌市)でも調査を実施しました。
その結果、鎌倉市と逗子市では、フェアトレードの知名度・認知率・購入率のいずれも全国平均を大きく上回りました。また、名古屋市でも知名度・認知率が全国平均を上回るなど、フェアトレードタウンとして継続的に取り組みを行ってきた地域で高い傾向が見られました。
認知率は推計値で初めて40%台に
フェアトレードという言葉を見聞きしたことがある人に対し、「フェアトレードと最も関わりが深いと思う言葉」を尋ねたところ、「貧困」または「環境」を選択した人の割合をもとに算出した認知率(推計値)は42.2%となりました。
また、過去調査と比較可能な60代以下の推計認知率は41.7%となり、初めて40%台となりました。
フェアトレード製品の購入率も過去最高に
フェアトレード製品を購入したことがある人の割合(購入率)は15.2%となり、過去最高を更新しました。また、試し買いを除き、年1回以上の割合で継続的に購入している人の割合は7.6%となりました。
フェアトレードタウン認定都市では、すべての都市で購入率が全国平均を上回り、特に逗子市(44.9%)、鎌倉市(36.3%)では高い購入率が見られました。
フェアトレードを知るきっかけは「学校」「店頭」へ広がる
フェアトレードを認知している人に「フェアトレードを知ったきっかけ」を尋ねたところ、「新聞・テレビ・ラジオ」が36.2%で最も多く、次いで「店頭でフェアトレード製品/産品を見て」(21.3%)、「インターネットのサイトや記事を見て」(17.7%)が続きました。
年代別では、10代・20代において「学校/大学での授業や活動を通して」が特に高く、若い世代にとって教育現場がフェアトレードを知る重要な機会となっていることがうかがえます。
また、「店頭でフェアトレード製品/産品を見て」と回答した割合は、2012年以降増加傾向にあり、店頭での露出がフェアトレードに触れるきっかけの一つとなっていることが示されました。
購入場所はスーパーが最多
フェアトレード製品の購入場所としては、「スーパー」が51.5%で最も多く、「有機(オーガニック)食品/製品店」(31.7%)、「自然食品/製品店」(25.6%)が続きました。
2012年と比較すると、「スーパー」での購入は約3.6倍となっており、購入者の半数以上が利用する最大の流通経路となっています。また、自然食品/製品店、有機(オーガニック)食品/製品店、健康食品/製品店、エスニックショップ、デパート、コンビニ等での購入も増加しており、フェアトレード製品の取扱店が多様化していることが窺われます。
倫理的ラベル/マークの知名度も上昇
今回の調査では、フェアトレード認証ラベルを含む倫理的(エシカル)ラベル/マークについても調査を実施しました。
国際的な倫理的ラベル/マークでは、FSCラベル、Rainforest Allianceラベル、WFTOラベル、FLOラベルなどの知名度が比較的高く、2012年以降、国際的な倫理的ラベル/マークの知名度は全体として上昇傾向が見られました。
今後について
今回の調査では、フェアトレードに限らず倫理的消費についても調査を行っており、詳細な調査結果については2026年秋頃に公表予定です。
なお、調査チームでは、今回「分からない」という選択肢を追加したことが認知率等の分析に影響を与えた可能性があるとしており、今後も継続的に調査を実施しながら、調査設計の精度向上を図っていくとしています。
調査概要
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調査名:フェアトレードと倫理的消費に関する全国調査2026
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実施期間:2026年3月2日~3月5日
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実施方法:インターネットによる定量調査
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サンプル数:
全国調査:1,496人
フェアトレードタウン認定8都市調査:各市309人
(ただし、大府市272人、逗子市155人、いなべ市77人)
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調査機関:株式会社マクロミル
調査チーム(50音順)
磯野昌子氏(湘南工科大学特任准教授、逗子フェアトレードタウンの会共同代表)
萱野智篤氏(北星学園大学経済学部教授、フェアトレードタウンさっぽろ戦略会議会長)
坂田裕輔氏(近畿大学産業理工学部教授、フェアトレードタウン認定委員会委員長)
渡辺龍也氏(東京経済大学名誉教授、日本フェアトレード・フォーラム顧問/調査チーム代表)
※詳細はこちらをご覧ください。
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