2024年3月期決算を発表
株式会社ヤナセ(社長:森田 考則)の2024年3月期連結決算は、新車販売事業は、輸入車に興味関心が強いお客さまに向けてWEB広告を配信し、公式ホームページへ誘導することで当社グループの認知度向上を目指すとともに、デジタルアンケートデータを集約・分析し、得られた情報を各営業拠点の販売促進活動に活用して需要喚起を図るなど、前期に引き続きデジタルマーケティングを推し進めました。また、本年2月には初めて首都圏地区でハイエンドモデルに特化した事前予約制の商談会を実施する一方、関西地区では大規模ホテルフェアを開催するなど、お客さまとの関係性強化に努めました。当社取り扱い車種のオーナーのみがアクセスできる専用WEBサイトでは、複数エリアで各種オフラインイベントを開催し、競合他社との差別化に鋭意取り組みました。その結果、新車の販売状況は、いくつかのブランドで高価格モデルを中心に受注の積み上げが実現できたものの、入荷遅延の影響により実績が伸び悩んだモデルもあり、新車販売台数は27,945台(前期比4.1%減)となりました。
中古車販売事業は、「メルセデス・ベンツ サーティファイドカーセンター」や「ポルシェ認定中古車センター」の新設、「ヤナセブランドスクエア浦安」の最新CI基準への改装など、販売体制を拡充。また、昨年11月には査定システムを改良し、価格競争力のある査定額をお客さまへ提示して商品数量の増大を目指す一方、在庫管理の徹底により早期販売を推し進めました。ヤナセブランドスクエアは、昨年8月に新規会員獲得キャンペーンを実施して、公式ホームページへの顧客誘導により販売機会の創出に努めるとともに、各営業拠点で試乗会を開催するなど、お客さまとの接触機会の拡大を図りました。また、WEBサイト上の仮想展示場「ネットギャラリー」では、低年式メルセデス・ベンツの展示台数の拡充や車両状態を動画で確認できる機能の実装など、完全オンライン販売実現に向けた環境整備に鋭意取り組みました。以上の結果、中古車販売台数は31,617台(前期比12.7%増)となりました。
アフターセールス事業は、営業拠点内における整備作業工程の可視化・共有化を更に深化させ、高効率な工場稼働計画の策定を推進するとともに、前期に引き続き工場内における作業員の作業動線を複数拠点で見直し、生産性向上とコスト削減に努めました。また、車検・点検整備における概算額算出ツールの改良により、見積書作成時間の短縮など業務効率の改善を図るとともに、本ツールの活用を一段と推し進めて車両預かり日数の削減を目指しました。周辺商品は、オイル及びバッテリーの販売促進活動を増強し、板金塗装部門は社内研修プログラムの体系化に取り組み、作業効率の改善を目指したほか、部品外販部門は一般整備事業者向けの営業活動やフォローを強化するとともに、技術サポート体制の拡充など付加価値サービスの提供に努めました。以上の結果、整備台数は649,207台(前期比2.0%減)となりましたが、当事業全体の売上高は、前期比5.5%増となりました。
◆今期の課題
今期が最終年度となる「新中期経営計画2024 ~Gear up for the Future~」に基づき、更なる業務効率改善と経費削減を徹底するとともに、サイバー攻撃による個人情報の漏洩防止などに向けた情報セキュリティ対策とガバナンス強化にも鋭意取り組みます。また、当社企業理念における「感謝の心」を行動指針の主軸として、より一層の成長を目指します。
<新車販売事業>
各営業拠点別の購買層に対するWEB広告配信を主要ブランド全店舗に拡大するなど、より一層デジタルマーケティングに注力して新規のお客さまの需要喚起を図るとともに、車検到来期を迎えるお客さまに向けて綿密なフォローシナリオの策定と確実な実行を目指す「行動基準強化プロジェクト」に全社を挙げて取り組み、代替需要の創出に尽力します。また、来店型営業体制を推し進めるべく、営業拠点におけるフロアオペレーションを一段と強化し、上質な接客サービス提供の実現によって他社との差別化に努め、併せて販売効率の向上を目指します。
<中古車販売事業>
「メルセデス・ベンツ サーティファイドカーセンター」は、新車営業拠点との一体経営をより強固にして、高年式中古車の増販と商品数量の確保に努めます。ヤナセブランドスクエアは、社外ネットワーク工場をサービス網として活用する取り組みを更に強化し、お客さまが安心して国産車や他輸入車をご購入いただける環境を整えていきます。そして、販売員対象の商品知識研修会を定例開催し、保険と付属品の販売に注力するなど、さらなる収益拡大を目指します。
<アフターセールス事業>
現在、業務に応じて複数存在する社内システムを統合し、生産性の向上および営業拠点内における情報共有の円滑化を推し進めるとともに、作業伝票や整備記録など各帳票類のデジタルデータ化に向けた取り組みを加速させ、業務効率の改善と管理コストの削減を図ります。板金塗装部門は一般中古輸入車ユーザーから修理作業を直接受注し、社外ネットワーク工場へ送客する新たな試みを開始するほか、部品外販部門はDX戦略推進による営業効率や生産性の向上に努める一方、お客さま対応の教育訓練の深化や故障診断機などの販売促進策を間断なく実行し、売上拡大に向けて歩みを進めていきます。
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