新たなモビリティ・マーケットの可能性を描いた新著「移動貧困社会からの脱却 ～免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット～」が電子版に

LIGARE編集委員の楠田悦子の編著

2020年12月10日に株式会社時事通信社から発売された「移動貧困社会からの脱却 ～免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット～」が電子版になりましたのでお知らせいたします。

本書は、株式会社自動車新聞社（本社；神戸市中央区磯辺通３-1-2, 代表取締役井上佳三）が運営するモビリティビジネス専門媒体「LIGARE」の編集委員(元創刊編集長)を務める楠田悦子の編著です。MaaSやスマートシティなどや社会課題の取材を通して考えた日本のこれからの暮らしやモビリティについて綴っています。

痛ましい高齢者の事故。免許返納したくても代わりの移動手段がなく、家族が送迎する「家族タクシー」はもう限界。本人や家族の生活さらには地域経済までも貧窮してしまう"移動貧困社会"が始まっています。さらに、新型コロナウイルスの流行による都市経営の悪化に拍車がかかり、高齢者の引きこもりや健康や精神面の悪化も大きな問題となってきています。

一方、IoT、AI、5G、ロボットといったデジタル技術を活用したCASE・MaaS・スマートシティが推進されており、クルマを持たない人などへ向けたモビリティサービスや自動運転の実用化など検討されています。それらは果たして”万能薬”でしょうか？

移動貧困社会からの脱却には、免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケットに目を向ける必要があります。免許返納問題は悲観的に捉えられがちですが、まったく手付かずのブルーオーシャンだと言っても過言ではないでしょう。

 
【本書目次】
序 章 痛ましい高齢ドライバーの自動車事故

第1章 移動貧困社会とは何か?
第1節 乗り物は格段に進歩しているが……
第2節 高齢者の自動車事故と運転免許返納問題
第3節 弱者保護の意識を欠いた日本のドライバーと道路事情
第4節 冷遇される車いすやベビーカー

第2章 危機的な移動手段
第1節 クルマだけに頼った暮らし
第2節 変わる家族のかたち、「家族タクシー」の限界
第3節 公共交通が使えない移動難民

第3章 自動運転は「万能薬」か?
第1節 自動運転の現状と可能性
第2節 完全自動運転の実現にはまだまだ時間がかかる
第3節 自動運転の利活用を目指した実証事例

第4章 移動貧困社会を乗り越える
第1節 移動のために備えて歳を重ねる時代
第2節 一人一人の身体機能や生活に合わせた移動を考える
第3節 自転車を生活交通の中心に
第4節 電動スローモビリティをうまく使おう
第5節 安全な道路は地域でつくる
第6節 世界の潮流はクルマ中心からヒト中心へ
第7節 自家用車に頼らない暮らしを目指す「ヒトのMaaS」
第8節 移動しないという選択

あとがき
 

【執筆者】高齢者事故からモビリティを考える会（50音順）
内海　潤　　自転車活用研究会事務局長
楠田　悦子　モビリティジャーナリスト（編著）
鴇田　修一　早稲田大学総合研究機構システム競争力研究所招聘研究員
御子柴慶治　日本自転車文化協会
三石　茂樹　矢野経済研究所


【商品概要】
『移動貧困社会からの脱却 ～免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット～』
定価：電子版　　1,672円
　　　書籍版　　1,760円（1,600円+税）
https://www.amazon.co.jp/dp/B08TBPVN28/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_PTXYP9NRV3HJNFDGGH92

編著者紹介 楠田悦子（くすだ・えつこ）
モビリティジャーナリスト・LIGARE編集委員

心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化と環境について考える活動を行っている。自動車新聞社モビリティビジネス専門誌『LIGARE』創刊編集長を経て、2013年に独立。国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」、「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」、「MaaS関連データ検討会」、SIP第2期自動運転（システムとサービスの拡張）ピアレビュー委員会などの委員を歴任。共著に「最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本 (ソーテック社)がある。