霧島神宮は、「噴火しないでくれ」とは祈らない。霧島錦江湾国立公園・公式オーディオガイドをリリース
国立公園には、それぞれにその土地ができた地理的な歴史、文化的な背景、語り部さんからの伝承など、目には見えないさまざまな物語があります。国立公園に行く前に、あるいは実際に歩きながらガイドを聴くことで目の前の景色が大きく変わっていきます。
ガイドURL: https://on-the-trip.net/spots/623/purchase?locale=ja
ガイドを手がけたのは、国内の寺社や美術館、芸術祭などの公式オーディオガイドを制作する株式会社ONTHE TRIP( https://on-the-trip.com/ )。地図にマッピングされたスポットを、音声ガイドを聴きながらめぐることのできる、オーディオガイドアプリを制作しています。
日本ではじめての国立公園の一つに認定された霧島。宮崎県と鹿児島県にまたがるように連なるカルデラ火山の山並みに火山から生まれた火口湖、特徴的な地形が育んできた景観は国内でも類まれな存在感を持っています。
本ガイドでは、霧島が舞台となっている天孫降臨の神話の物語からスタートし、雄大な自然に抱かれてきた霧島と人々が紡いできたストーリーをオーディオガイドでお伝えします。
霧島神宮は、「噴火しないでくれ」とは祈らない
霧島連山は標高が高く雨が多いことから、霧が発生しやすい地域です。遠くからこの場所を眺めたとき、霧の上に島が浮かんで見えたことから「霧島」と呼ばれるようになったと伝えられています。
霧だけではありません。霧島の山は火山であり、これまでに何度も噴火しています。霧島神宮も噴火にのまれ、移転を繰り返してきました。けれども、霧島神宮の祈りの言葉には「できるだけ被害を小さくしてほしい」というものはあっても、「噴火しないでくれ」と祈るものはありません。
それは一体、なぜなのでしょうか。その物語を知ったとき、きっとあなたの旅の景色は違って見えてくることでしょう。
「天孫降臨」神話の舞台、つながれた記憶を辿る
はるか昔、太陽の神・天照大御神(アマテラスオオミカミ)は、孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に地上界を治めるよう伝えた。そして、瓊瓊杵尊は三種の神器と、稲穂を手に、お供の神々を従えて地上に降り立った。
「天」の神の「孫」が地上に「降臨」した。これが、霧島を舞台とする「天孫降臨(てんそんこうりん)」の神話。そしてこの神話が、日本の建国に繋がっていく物語です。
瓊瓊杵尊は、はじめて地上に降り立った神様として伝わっています。降臨の地となったのが、「高千穂」として伝えられ、霧島神宮には、この瓊瓊杵尊とその子孫が祀(まつ)られています。
霧島には、大小20以上の火山がひしめき合います。霧に浮かぶ島、険しい山並みと巨大な火口湖、立ち上る噴煙。見る者を圧倒するこんな風景から、人々は「ここは神々の世界に違いない」と感じ、神話の舞台としたのかもしれません。
地上に降りた瓊瓊杵尊は、この霧島を見て何を感じたのでしょうか。そんなことを想像しながら、先へと進んでいきましょう。
このように、ONTHE TRIPが手がけるオーディオガイドでは、決して観光情報誌だけでは味わえない、その土地がつないできた記憶に触れる旅へとご案内します。
オーディオガイドで観光のDX化をしたい施設や自治体を募集中
株式会社ONTHE TRIPは、まちの歴史、その土地が持つ物語について丹念に取材を行い、まるで映画や小説のように人の心を動かす作品のようなガイドを制作しています。ガイドを聴くことにより、訪れた場所への理解が深まり、旅の体験がふくらみます。
現在、提携先の施設や自治体を募集しています。
日本の文化財には誇るべき物語があるにもかかわらず、まだまだその魅力を来場者に伝えられていません。私たちはこういった課題を、デジタルを使ってアップデートしたいと考えています。
詳細に関しては、下記のリンク先に掲載しております。お問い合わせ先より、ご連絡ください。
https://on-the-trip.com/news/62/
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