薬局の人手不足解消へ。薬局特化型の接客AIエージェント「薬急便遠隔接客AIアシスタント」、なの花薬局にて導入

〜業務中断の削減と生産性向上を見据えた運用を開始〜

株式会社MG-DX

2025年6月11日 11時00分

株式会社サイバーエージェント（本社：東京都渋谷区、代表取締役：藤田晋、東証プライム市場証券コード4751）の連結子会社である医療AIカンパニー、株式会社MG-DX（本社：東京都渋谷区、代表取締役：堂前紀郎、以下「当社」）は、当社が提供する薬局特化型の接客AIエージェント「薬急便遠隔接客AIアシスタント（通称：エーアシ）」が、株式会社なの花東日本（本社：東京都港区、代表取締役社長：遠山功）が展開する地域薬局「なの花薬局」に導入されたことをお知らせいたします。

本サービスは、2025年5月26日（月）より、なの花東日本が運営するなの花薬局荻窪北口店・馬込駅前店・鶴川大通り店・メトロファーマシー日本橋小伝馬町店の4店舗にて導入が開始されており、実際の店舗オペレーションにおける有用性の検証を進めています。

◾️取り組み背景と目的

近年、調剤薬局におけるスタッフの業務は、処方せんの入力にとどまらず、マイナ保険証の説明および確認、保険請求、医薬品供給の不安定化に伴う代替薬の提案、長期収載品の選定療養に関する説明補助など、多岐にわたる対応が求められています。こうした背景には、調剤報酬制度の複雑化や、患者さんへの説明責任の高度化といった環境変化があり、現場スタッフにはより丁寧かつ的確な対応が求められるようになっています。

特に、限られた人員で運営される調剤薬局店舗では、スタッフが処方せん入力などの業務に集中している最中にも、さまざまな受付対応が求められる場面が多く、業務が中断されることで作業効率が低下し、待ち時間の増加にもつながっています。

一方で、患者さん側も、スタッフの手が空くのを待たされる場面が発生しやすく、サービス提供のスピードや体験価値の低下を招く可能性があります。こうした状況を踏まえ、受付対応に関わる業務負荷の軽減とサービス品質の両立が、薬局現場における重要な課題となっています。

こうした課題に対し、なの花薬局では来局患者さんへのスムーズな対応とスタッフの生産性向上を両立すべく、業務フローの見直しとテクノロジーの活用による効率化を模索する中で、今回「薬急便遠隔接客AIアシスタント」の導入に至りました。

◾️「薬急便遠隔接客AIアシスタント」について

本サービスは、AIと遠隔接客を組み合わせることで、薬剤師の接客業務を支援し、業務の省力化とスムーズな患者さん対応を実現する薬局特化型の接客AIエージェントです。

AIエージェントによる音声案内や受付業務の自動化に加え、遠隔スタッフによる受付フォローや服薬指導の対応も可能とすることで、薬剤師の接客業務を幅広く支援します。

◾️なの花薬局における導入機能の特長

多様な来局パターンへの柔軟な対応

なの花薬局では、店頭またはオンラインで処方せん受付を済ませた患者さんの多様な来局パターンに対し、「薬急便遠隔接客AIアシスタント」を活用しています。これにより、患者さんがスタッフに声をかける手間や待ち時間が軽減され、スムーズな受付対応が可能となります。

主な対応パターン：

・LINE（つながる薬局）やFAXで処方せんを事前送信された方

・店頭で受付後、一時的に外出され再来店された方

・不足薬の受け取りに来店された方

・オンライン診療を受診し、薬の受け取りに来店された方
受付情報の即時確認と案内の統一化

薬剤師が調剤室にいながら受付情報をリアルタイムで確認できる体制を整えることで、スタッフの業務中断を最小限に抑え、業務負荷の軽減と待ち時間の短縮を図っています。

また、必要な情報が揃った状態で受付が完了するため、患者さんの状況を把握し、受付種別に応じて処方せん回収の有無など必要な対応を即時に判断し、ミスを軽減しながら迅速に行うことが可能です。

さらに、マイナ保険証の確認案内を一律で実施することで、保険証確認業務の効率化も実現しています。

導入店舗の声

「受付業務の自動化は、私たち薬局にとって業務効率の向上だけでなく、患者さまとの関係性の質を維持するためにも重要です。「薬急便遠隔接客AIアシスタント」は操作が簡単で、導入初日から多くの方にご利用いただき、直後から業務負担の軽減を実感しています。処方せん事前送信と組み合わせて利用いただくことで受付からお薬の受け渡しまでを1分以内で完了できるケースもあり、業務の効率化に大きく貢献していると感じています。」

— なの花薬局馬込駅前店スタッフリーダー様

■今後の展望

当社では、本導入を機に得られた店舗現場の声や運用データをもとに、さらなる機能強化を進めてまいります。また、各パートナーと連携した機能拡張を通じて現場の課題に即したソリューションを提供することで、薬局業務の省力化およびサービス品質のさらなる向上に寄与してまいります。