モースマイクロとゲートワークスが提携、Wi-Fi HaLowで産業用コネクティビティに変革をもたらす

～新しいWi-Fi HaLow M.2カードと開発者キットにより、スマートファクトリー、輸送、エネルギーシステム向けの長距離・低消費電力ワイヤレス接続が可能に～

2025年6月4日

<<報道資料>>

Morse Micro PTY. LTD.

Wi-Fi HaLowチップベンダーの世界的リーダーであるモースマイクロ（Morse Micro PTY. LTD.、本社：オーストラリア・ニューサウスウェールズ州）と産業用シングルボードコンピューター（SBC）の大手サプライヤーであるゲートワークス社（Gateworks Corporation、本社：米国カリフォルニア州）は、産業用IoTを大きく前進させるべく、最も過酷な産業環境にWi-Fi HaLow（IEEE 802.11ah）接続を導入できるようにするために両社が提携したことを本日発表しました。両社はサイレックス・テクノロジー株式会社（本社：京都府）と共に、スマート工場、交通システム、エネルギーインフラにおいて、安全で低消費電力、長距離Wi-Fiを実現する高性能エコシステムを構築します。

Wi-Fi HaLow：産業用IoTの新たなバックボーン

Wi-Fi HaLow（IEEE 802.11ah）は、LoRaや独自のメッシュ・システムのようなLPWAN技術に代わる、標準準拠の魅力的な選択肢として登場しました。Wi-Fi HaLowは、今日の産業用ネットワークに必要な帯域幅、IPネイティブ互換性、拡張性と、卓越した通信距離と電力効率を兼ね備えています。

主な特徴

• 1km以上の通信到達距離：広大な施設や遠隔地のインフラに最適

• 超低消費電力：バッテリー駆動のセンサーに最適

• 拡張性：1アクセスポイントあたり8,000台以上のデバイスに接続可能

• サブGHz動作：壁、植生、障害物を貫通

• WPA3セキュリティ：基幹システムにおける安全なエンタープライズレベルの通信を保証

• IPネイティブネットワーキング：既存のITインフラにシームレスに統合可能

協業製品：GW16159 Wi-Fi HaLow M.2カードの紹介

今回の協業の中核となるのが、米ゲートワークス社が設計・製造する産業用M.2 Wi-FiのHaLowカードであるGW16159です。この高性能無線機は、モースマイクロの主要SoCであるMM6108を内蔵したサイレックスのSX-SDMAHモジュールを搭載しています。

理想的な適用シーン

• スマート工場：ワイヤレスセンサー、自動移動ロボット、機械のヘルスモニタリング

• スマート輸送：列車安全システム、車両管理、予知メンテナンス

• スマートエネルギー：グリッド管理、ソーラーインバータ、ワイヤレスEV充電、スマートメーター

GW11056-1 Wi-Fi HaLow 開発者キットで開発を加速

ゲートワークス社は、市場投入期間を短縮するため、Wi-Fi HaLow評価およびプロトタイピング用の完全プラットフォームであるGW11056開発者キットをリリースしました。このキットを使用することで、産業オートメーション、遠隔監視、センサーネットワーク、モバイルロボットなどの実環境テストを速やかに行えます。

キット内容

GW16159 Wi-Fi HaLow M.2カード

NXP iMX 8M Plus CPUを搭載したVeniceFLEX SBC

Linux Ubuntu 開発ボードサポートパッケージ

アンテナ、JTAGプログラマ、アダプタケーブル、電源

GW11056-1 Wi-Fi HaLow 開発者キット

業界リーダーによる今回の協業に対する評価

モースマイクロCEO（最高経営責任者）のマイケル・デニル（Michael De Nil）は、次のように述べています。

「当社のMM6108 SoCは、産業グレードの長距離性能を発揮できることに特化して設計されています。ゲートワークス社およびサイレックス・テクノロジー社との協業により、Wi-Fi HaLowの導入を簡素化する強力なエコシステムが構築しました。私達は共同で、従来のWi-Fiではカバーできなかった領域に信頼性の高い接続環境を提供していきます」

また、ゲートワークスの販売および事業開発担当バイスプレジデントのケリー・ペラルタ（Kelly Peralta）は、次のように述べています。

「Wi-Fi HaLowは、真に長距離伝送を可能にするWi-Fi技術であり、スマート交通、スマートファクトリー、エネルギーインフラの分野における重要なギャップを埋めると同時に、互換性や信頼性を保証します。GW16159の投入により、私達は全く新しい産業用アプリケーションのための広大な可能性を切り開きました」

長距離に対応したWi-Fi：Wi-Fi HaLowグローバルサミットの勢い

今回の発表は、モースマイクロとゲートワークスが業界の専門家達と共にIoTのための802.11ahの将来性について議論した初のWi-Fi HaLowグローバルサミットに続くものです。モースマイクロのアンディー・マクファーレン（Andy McFarlane）とジューリアス・バクスター（Julius Baxter）は、フォーラムディスカッションを主宰し、Wi-Fi HaLow の最新動向とこの画期的技術の市場戦略を巡り、精采あふれる議論を展開し、参加者の強い関心を引き起こしました。

ゲートワークスのケリー・ペラルタ（Kelly Peralta）は、Wi-Fi HaLowが産業オペレーションを近代化した実際の使用例を紹介しました。

• 接続のデッドゾーンの解消

• ケーブル配線とインフラコストの削減

• ノイズの多いRF環境における信頼性の向上

Wi-Fi HaLowは、工場の現場から鉄道ヤード、遠隔地のエネルギー拠点まで、従来のWi-Fiが届かない場所にまで接続性を提供します。

Wi-Fi HaLowを始めよう

モースマイクロとゲートワークスのウェブサイトをご覧いただき、貴社の産業オペレーションを革新する方法をご確認下さい。

GW16159 Wi－Fi HaLow M.2カードおよびGW11056開発者キットは、ゲートワークスおよび同社の正規代理店より発売中です。

●モースマイクロについて

モースマイクロはWi-Fi HaLowファブレス半導体のリーダー企業であり、数多くの賞を受賞した技術によりモノのインターネット（IoT）の接続性を変革します。同社は、シドニーに本社を置き、米国、台湾、中国、インド、日本、英国に海外オフィスを構えており、次世代の長距離・低消費電力Wi-Fi HaLowソリューションの普及を推進しています。当社の先進的なMM6108と最新発表のMM8108およびMM8102チップは、市場の中で最速、最小サイズ、最低消費電力、最長伝送距離を持つWi-Fi HaLow接続を提供するチップの一つです。

モースマイクロのWi-Fi HaLowテクノロジーは、接続されたデバイスが従来のWi-Fiネットワークの10倍の通信距離、100倍の面積をカバーし、世界的に留まることを知らない勢いで普及しています。この躍進は、スマートホーム、産業オートメーション、スマートシティなど、さまざまな分野におけるIoT接続を変革させています。詳細は、https://www.morsemicro.com/ja/をご覧ください。

●ゲートワークスについて

ゲートワークス社は、高性能・低消費電力で ARM ベースのカスタマイズ可能なシングルボードコンピュータ（SBC）のリーディングサプライヤーです。組み込み型無線及び有線ネットワークシステムにおいて、ビデオ、オーディオ、データの送信と受信を専門としています。

ゲートワークスの製品は全て米国内で製造されており、効率的な SMT 製造工場で生産されています。当該工場では完全な製品トレーサビリティを備えており、優れた設計支援と迅速なサポート体制を有しています。ゲートワークスは、最低限の設計リスクとコストで、顧客に製品の早期市場投入を提供することに専念しています。

10 年以上に及ぶ ARM 組み込みシステムの実績と 5 世代にわたる ARM SBC 製品の豊富な経験を活かし、ゲートワークス はあらゆるアプリケーションシーンに優れたソリューションを提供することが可能です。詳細は、https://www.gateworks.com/をご覧ください。

●報道関係のお問合せ先

モースマイクロ社広報事務局（担当：川合）

Tel: [phone] / Email: [e-mail]

以上