グランフロント大阪 「ART SCRAMBLE」 第9弾 展示スタート

~玄関口である”うめきた広場”に5つのアート作品が登場~

 グランフロント大阪から全国、そして世界へ羽ばたくアーティストをサポートするアートプロジェクト「ART SCRAMBLE」(アートスクランブル)。プロジェクト・ディレクターに椿昇を迎えて2021年3月にスタートし、気鋭のアーティストにより生み出された作品をこれまで計27点(全8回)グランフロント大阪内に展示し、訪れる人々に驚きと発見をお届けしてきました。

 この度、第9弾として新たな作品を5点展示いたします。南館せせらぎテラスには、笹岡由梨子によるオブジェ作品を展示。未来の時計を笹岡の身体性を重ねて表現した作品は、毎時0分・30分に中央のディスプレイの映像が切り替わり、音楽が流れる仕組みが施されている。うめきた広場西側会議室には、プロジェクト初となるメディアアート作品を展示。36個の鏡が光と音の演出に合わせて浮遊し、NONOTAKがつくるアンビエントな世界に誘います。また、既存の設備にアートを施しアップデートした作品として、Tim Kojimaによるベンチアート作品、MOYAによる大階段アート作品も展示します。さらに、7月に大阪・関西万博会場での個展が決定している武蔵によるストリートアートピアノを3月23日から1週間限定で展示。触れられるアート作品として、実際に来街者の皆さまにも演奏を楽しんでいただけます。

 来月開幕する大阪・関西万博を前に、グランフロント大阪の玄関口であるうめきた広場を5つのアート作品が彩り、来街者の皆さまをお出迎えします。

 なお、本プロジェクトは今後も定期的な作品の入替を予定しており、中長期的に継続して取り組むほか、子どもたちにアートや表現することの楽しさを感じてもらう機会を今後も提供して参ります。

■ ART SCRAMBLE 第9弾 概要

展示期間:2025年3月18日(火)~ ※一部作品は異なる

展示場所:うめきた広場 各所

展示アーティスト:笹岡由梨子、NONOTAK、Tim Kojima、MOYA、武蔵

プロジェクト・ディレクター:椿 昇(コンテンポラリー・アーティスト、京都芸術大学教授)

キュレーター:ヤノベケンジ(現代アーティスト、京都芸術大学教授)、Mon Koutaro Ooyama(アーティスト)

主催者:一般社団法人グランフロント大阪TMO

特設サイト:https://www.grandfront-osaka.jp/artscramble


【作品①】オブジェ

展示期間:2025年3月18日~2026年3月初旬

アーティスト:笹岡由梨子 

大阪府出身。映像の中にある絵画との接点を探るべく、絵画における手の痕跡や筆致と近似した、高性能な CG 映像にはない異物感や違和感を引き出し、独自のストーリーを紡ぐ。そして、緻密な構成や物語とともに、どこか懐かしい、けれど誰も見たことのない独特の世界観をリアルに感じさせる。また、2017年に参加した北マケドニア共和国でのアーティスト・イン・レジデンスで人の温かさ、心の豊かさにカルチャーショックを覚え、以降はアジアに最も近いヨーロッパ世界のリアルな人々、暮らし、歴史に関心を深め、中央・東欧諸国のリサーチや発表を重ねている。 現在、関西/香港を拠点に活動。

https://www.phdgroup.art/artists/sasaoka-yuriko

展示作品名:「MUSE

時間は決して止まらず、都市の風景を変え、記憶を上書きし、新たなリズムを刻み続ける。笹岡由梨子の《MUSE》では、彼女自身が時計の針となり、大阪の脈動する空間の中に自身の身体を刻む。この都市は移民、労働、野心によって形作られ、未来へと変貌し続ける舞台でもある。

1970年の大阪万博が描いた未来への希望は、今ではユートピア的なノスタルジーとして残っている。笹岡はこの「失われた未来」に視点を向け、変わり続ける都市と、その中に刻まれる記憶の関係を探る。2025年の大阪において、彼女は自らの身体を時の流れに重ね、都市のリズムと対話する。

モザイクで表現された母の顔、都市の記憶としての身体、そして歴史の時間と個人の時間が交錯する空間。《MUSE》は、過去と未来、都市と人、変化と持続の関係を問いかける作品である。

Text: Paweł Pachciarek

設計・施工:たま製作所

マネジメント:古谷晃一郎

制作協力:池田真己、栗原悠次、小井帆乃実、小島麗美、西村千津子、原こころ、諸岡あゆみ、

LIU JING、京都芸術大学 ULTRA FACTORY、京都芸術大学 ULTRA PROJECT

【ART SCRAMBLE×ULTRA PROJECT】

京都芸術大学では、さまざまな造形加工整備や機材を有する制作支援工房「ウルトラファクトリー」にて、第一線で活躍するアーティストやクリエイターが学生とともに活動する実践型授業「ウルトラプロジェクト」を展開しており、本作品は「ウルトラプロジェクト」とコラボレーションして制作しています。世界の第一線で活躍するアーティストの社会実装の現場に学生が関わることで、技術の習得だけではなく、さまざまなノウハウや経験を得ることを目的にしています。


【作品②】メディアアート 

展示期間:2025年2月15日~3月21日

アーティスト:NONOTAK

Noemi SchipferとTakami Nakamotoのパリ在住のアートユニット。2011年ユニット結成後、メディアアート界の新星として世界中から注目を集め直線や曲線、幾何学を光で照射した空間の中で音楽をシンクロさせ、聴覚と視覚両方に訴えるアートワークを制作。

TATE BRITAINでの作品発表や世界中のアートフェスティバルでの展示やパフォーマンスの他、adidas、Stella McCartney、PUMAのビデオクリップ制作協力や映画JOHN WICK 4の演出なども担当。

日本では2014年六本木アートナイトでの作品出展を皮切りに、2017年には清水寺の秋のライトアップでのパフォーマンス、2018年には京都国立近代美術館でパフォーマンス発表を行い、2024年Shibuya Sakura Stageに巨大作品が常設展示されている。

展示作品名:「LIGHT EXCURSION」

36個の鏡がゆっくり回転しながら上下に動き、光が反射することで幾重にも重なる煌めきを作り出します。鏡にはフラグメントされた周りの環境が写し出され、穏やかな動きで優しくゆらめき、NONOTAKが作るアンビエントな世界に誘います。 光のゆらめきに音楽が加わることで更なる没入体験に導きます。夜は光の反射のコントラストが強くなるにことより、日中とは違う楽しみ方で作品を楽しんで頂けます。

<展示時間>10:00~22:00


【作品③】うめきた広場ベンチアート 

展示期間:2025年3月18日~6月末

アーティスト:Tim Kojima

絵描き。1994年、兵庫県出身。

10代の頃、アメリカ西海岸のスケートカルチャーに影響を受け作品制作を始める。京都精華大学デザイン学部在学中、サンフランシスコのCalifornia College of the Artsに留学。

現在は、滋賀県琵琶湖湖畔に拠点を置きながら、国内外での壁画制作やクライアントワーク、個展などを精力的に行っている。

https://www.instagram.com/tim_kojima/

展示作品名:「のほほん」

幼い頃、私は恐竜に夢中でした。

20年以上経った今、再び当時読んでいた恐竜図鑑を開けると、その魅力に再び吸い込まれました。人は大人になるに連れ、子供の頃夢中になっていた物や、その感覚を忘れていってしまいがちです。そんな私に、子供の頃の真っ直ぐな根拠の無い愛を再び教えてくれたのが恐竜達です。

それは言葉に言い表せないロマンで、大人になっても子供の様に何かに夢中になる事はとても大切な事だと気付かされました。

私はそれを再解釈し、今の自分を取り巻くスケートボードや、音楽、ファッションなどのストリートカルチャーと融合させるため、アイコンである"丸坊主くん"というキャラとコラージュ感覚で一つの画面に収めることにしました。

普段生活の中でなかなかアートに触れられない方々にも、本作品を見て"のほほん"とした穏やかでハッピーな気持ちになってもらえると幸いです。

本作品はうめきた広場でアーティスト:Tim Kojimaが7日間かけて公開制作。

ベンチ20台のうち2台は、来街者の方々にも「子どもの頃に夢中になったもの」「今夢中になっているもの」をテーマにペイントいただき、アーティストと共創した作品が完成しました。

【作品④】うめきた広場大階段アート 

展示期間:2025年3月18日~6月末

アーティスト:MOYA

岡山県生まれ

学生時代に出会ったストリートアートに影響を受け、ライブペイント、壁画制作の活動を開始。

《ストリートアート×和》をテーマにした表現に取り組んでいる。

ライブペイントでは、SUMMER SONIC、METROCK等、日本最大級の音楽フェスにてパフォーマンスを披露するなど多数のイベントに出演。国内外での壁画制作も精力的に行なっている。

https://www.instagram.com/moya_mk16/

展示作品名:「OSAKA」

4月から『EXPO2025大阪・関西万博』が開催されます。

国外や県外から多くの方達が大阪に来られる機会だと思いますので、大阪の玄関口である大阪駅からの大階段に『OSAKA』の文字をメインにした作品を制作しました。

文字の中には日本らしさと華やかさを感じてもらえるように伝統的な日本画の花を描きました。


■【作品⑤】ストリートアートピアノ 

展示期間:2025年3月23日~29日

アーティスト:武蔵

2003年生まれ、大阪府寝屋川市出身のパラアーティスト。
幼少期から立体造形などの制作が好きで、中学生で本格的に絵を描き始める。マーカー、アクリル、顔彩などを巧みに取り入れ、色彩に優れた作品、キャラクターなどを描くことをスタイルとしている。BeatやLyricから生まれる作品や、花柄などを用い、ポジティブマインドからダークな表現までメッセージ性のある作品をキャンパス、デジタルアート、立体造形などに落とし込むスキル&スタイルに注目いただきたい。

https://www.instagram.com/musashi_ishitomi/

※作品情報はART SCRAMBLE WEBサイトで後日公開いたします

<演奏可能時間>

11:00~18:00

※3/23(日)はゲスト演奏を予定しているため、使用できない時間がございます。

※詳細はグランフロント大阪公式X(@GFOsaka)をご確認ください。(前日3/22(土)に投稿予定)

※設置場所や演奏時間など、予告なく変更させていただく場合がございますのでご了承ください。


■ プロジェクト・ディレクターからのメッセージ

「ART SCRAMBLE」が桜の開花に先駆けてグランフロント大阪エリアを中心に開催されます。このプロジェクトは実験的なパブリックアートやミューラルアートというジャンルからスタートし、都市に実験的に介入する若いアーティストたちの発表を支援する取り組みとして今回で9回目を迎えます。世界的に名高いカッセルのドクメンタやリンツのアルスエレクトロニカも、スタート当初は情熱を持った人々のささやかな取り組みから始まりました。現代社会は、あらゆるシステムや個に対し、新陳代謝の速度とエネルギー効率を求めています。持続可能性の無いプロジェクトが容赦なく消える運命のなか、このシステムはますます健全さを増し、多彩な表現に門戸を開き続けています。誕生したグラングリーン大阪とともに、グランフロント大阪がアジアや世界への豊かな文化の窓口として、人々に愛される場となると確信しています。

椿 昇(コンテンポラリー・アーティスト、京都芸術大学教授)

1989年全米を巡回したアゲインスト・ネーチャー展、1993年のベネチア・ビエンナーレに出品。2001年の横浜トリエンナーレでは、巨大なバッタのバルーン《インセクト・ワールド-飛蝗(バッタ)》を発表。2003年水戸芸術館。2009年京都国立近代美術館。2012年霧島アートの森(鹿児島)で個展。2019年「パレルゴン」1980年代、90年代の日本の美術・Blum&Poe、LA・USA。2013年瀬戸内芸術祭「醤+坂手プロジェクト」、2016年小豆島未来プロジェクト、青森トリエンナーレ2017、ARTISTS’ FAIR KYOTOなどでディレクターを務める。芸術経営に関する講演や対談多数。

https://www.metapolice.net/

■ キュレーターからのメッセージ

「どこから見ても笹岡由梨子。」
こんなキャッチコピーが頭に浮かぶ程、彼女は唯一無二の個性を放つアーティストである。
クセの強い彫刻造形、視覚と聴覚に焼きつく映像と音響。その圧倒的な存在感は、大阪の喧騒すら凌駕し、観る者に「アートとは何か」という問いすら忘れさせる。
異様なまでのエネルギーに満ちたその表現は、作家としての長いキャリアを持つ私のプライドさえ揺るがすほど強靭だ。大阪・関西万博のスケールを遥かに超える熱量をもって、観る者を魅了し、圧倒するだろう。
その才能の爆発を、ぜひ目撃してほしい。

ヤノベケンジ(現代美術家、京都芸術大学教授)

1990年初頭より、「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに実機能のある機械彫刻を制作。ユーモラスな形態に社会的メッセージを込めた作品群は国内外から評価が高い。2005年、全長7.2mの《ジャイアント・トらやん》を制作。2008年以降、京都芸術大学ウルトラファクトリーで巨大彫刻の集団制作体制を確立。2011年、東日本大震災後、希望のモニュメント《サン・チャイルド》を制作し、国内外で巡回。3体のうち1体が茨木市(大阪)で恒久設置される。2017年、旅をして福を運ぶ、旅の守り神《SHIP’S CAT》シリーズを制作開始。2021年、最新作 《SHIP’S CAT(Muse)》が2022年に開館した大阪中之島美術館に恒久設置され、注目を浴びている。
http://www.yanobe.com

SNSが可処分時間のシェアを奪い、世界は正しさを盾に罵倒し合うようになってしまった。情報過多が通常運転の日常で、アルゴリズムの実だけを貪り続ける私たちは、一体これから何を生み出していくのだろう。グランフロントに出かけて、MOYAやTIMの作品を街中で鑑賞するとき、その柔らかさや優しさに、仄かに嬉しい気持ちになるかもしれない。彼らの感性を通じて、街を行き交う人々の日常に彩りを添えることができますように。日本のストリートアートが、都市とSNSの双方に引き裂かれたとしても、それを鑑賞する人の身体には、変わらず情緒が備わっているのだから。

Mon Koutaro Ooyama(アーティスト)

モン コウタロウ オオヤマ(本名:大山康太郎/1979年生)は、日本のストリートアーティスト。京都市立芸術大学美術学部卒。2001年、ライブペイントデュオ「DOPPEL」を結成し、ライブペイントシーンの黎明期からそのスタイルを確立してきた。2014年、取り壊し予定のビルを利用した アートプロジェクト「#BCTION」を企画・監修する。壁画・ライブペイント・ インスタレーション・キャンバス制作や、アートプロジェクトの企画・監修・演出などで活動している。

https://www.instagram.com/mondotooo/


プロジェクトロゴ・プロジェクトステートメント

  

アートでつながる“まち”。

その日の天気、訪れた時間、気分で、

見え方も感じ方も変わる。

日常に溶け込んだアートが面白いのは、

同じ作品でも、見るたびに新しい発見があること。

グランフロント大阪「ART SCRAMBLE」。

いつもと変わらない日常が、いつも新しい日常になる。

アートとあなたは、ここで出会いつながる。

■過去展示作品

ART SCRAMBLEでは、これまで様々なジャンルのアート作品をグランフロント大阪内に展示してきました。 また、子どもたちにアートの楽しさ・表現することの楽しさを感じてもらう取り組みとして、アーティストとの制作体験ができるキッズワークショップをこれまで6回実施しています。

過去作品:https://www.grandfront-osaka.jp/artscramble/archive.html

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会社概要

URL
https://www.grandfront-osaka.jp/project/tmo/
業種
不動産業
本社所在地
大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 タワーB 13階
電話番号
-
代表者名
菅沼健太郎
上場
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資本金
-
設立
2012年05月