国連IOM、エボラ出血熱への対応を拡大 コンゴ民等で100万件以上の健康スクリーニングを実施

国際移住機関(国連IOM)

ンジリ国際空港にて、エボラ出血熱の予防と備えの強化を支援するため、新たに設置された健康スクリーニング施設を利用する旅行者と空港スタッフ Photo: IOM 2026

【ジュネーブ/ナイロビ発】

国際移住機関(国連IOM)はこれまで、エボラ出血熱の流行国およびリスクの高い国との国境や、主たる越境ルート、移動回廊において、100万件以上の健康スクリーニングを実施してきた。コンゴ民主共和国東部、およびウガンダに拡大したエボラ出血熱の流行を抑制するため、現地の支援体制を拡大している。

フランツ・セレスティン国連IOM東南部アフリカ地域局長は次のように述べる。

「人の移動は、感染症の蔓延と、その封じ込めの双方に深く関与しています。国連IOMはすでに100万件以上の健康スクリーニングを実施し、各国政府やパートナーと協力しながら、有事への備えと対応能力の強化、移動する人々の保護、そして国境を越えた感染拡大の抑制に取り組んでいます。」

貿易や仕事、家族との再会、不可欠なサービスへのアクセスのために、この地域では毎日、何千人もの人々が国境を越えて往来する。100万件という節目は、アフリカで最も人の移動が活発なルートを有する同地域において、エボラ出血熱を封じ込めるために必要な取り組みの規模を浮き彫りにしている。

国連IOMの「避難民動向モニタリングシステム(DTM)」によると、コンゴ民主共和国の北東部に位置し、ウガンダ及び南スーダンと国境を有するイトゥリ州だけでも、毎日1万6,000人以上が管理が行き届きにくい国境を越えて往来している。このことは、国境における保健対策が、国境を越えた感染拡大を抑制するためにいかに重要であるかを示している。

世界保健機関(WHO)によれば、エボラ出血熱はコンゴ民主共和国東部の北キブ州、南キブ州、イトゥリ州に拡大し、隣国のウガンダでの感染も確認されている。今回の流行により、6月18日時点で198人の死者と856人以上の感染者が報告されている。さらに、同地域との人の往来が多いブルンジ、ルワンダ、南スーダンなどの近隣諸国も、依然としてリスクが非常に高い状態にある。

これに対し国連IOMは、人的・物流・資金面でのリソースを追加動員し、影響を受けている地域社会の緊急性や複雑な状況に対応している。110か所の入国地点および主要ルート沿いの43か所に新たな健康スクリーニング地点を設けて健康モニタリング体制を強化する他、高リスクの国境地域には人員を増やして配置している。また、人口移動マッピングの範囲を拡大し、国や地域の封じ込め戦略に役立てるとともに、主要なルートや国境検問所での疫病の監視体制を強化し、リスクの高い場所やホットスポットにおける備えと対応に反映させている。

 2026年4月中旬の流行開始以来、国連IOMは主要な移動回廊、国境検問所、避難所等での疫病の監視および健康スクリーニングを支援してきた。また、ブルンジ、エチオピア、ケニア、ルワンダ、南スーダン、タンザニア、ザンビアなどのリスクの高い国々においても、入国地点での疫病の監視体制の強化や、高リスクの移動ルートおよび人々の集まる場所のマッピングを行うことで、備えを強化している。

国連IOMは、人口移動マッピングから得られたデータを活用し、疫病の監視を強化すべき場所の優先順位付けや、備えと対応を強化するためのホットスポットの特定を行っている。たとえば、接触者の追跡、リスク・コミュニケーション、地域社会との連携、感染疑いのある症例を適切な医療機関等につなぐことなどを通じて、対応チームが高リスク地域を優先して活動できるようにしている。国境における疫病の監視と健康スクリーニングは、感染症の拡大を防ぐために極めて重要である。

この活動は、米国政府および欧州連合(EU)の支援の下で行われている。状況が刻々と変化する中、人命救助を継続し、最も弱い立場にある地域社会を守り、感染拡大を防ぐための国境を越えた保健システムを強化するために、国連IOMはさらなる支援の必要性を訴えている。

国際移住機関(国連IOM)について

国際移住機関(国連IOM) は、1951年に設立された、世界的な人の移動(移住)の課題を包括的に扱う唯一の国連機関です。 私たちは、「すべての人にとって幸福な移動」の実現を目指しています。個々の移動する人々への直接支援から受入コミュニティへの支援、関係国への技術協力、人の移動の課題に関する地域協力に対する助言、関連の調査研究などを通じて、人の移動の課題解決に向けた活動を行っています。

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代表者名
ナッケン鯉都
上場
未上場
資本金
-
設立
1951年12月