日本創生投資、資本提携先の株式会社ウェルフォースにて、2件のロールアップM&Aを実施
-M&Aを通じたホスピス事業の発展と介護事業・高齢化社会を取り巻く問題の解決へ-
1.資本提携実施のお知らせ
本件概要
今回、当社投資先の株式会社ウェルフォース(本社:東京都葛飾区)は、昨年実施した株式会社YAOKIの株式譲受に続き、2024年9月13日に有限会社アクティブライフ旭川(本社:北海道旭川市)、そして2025年1月29日に株式会社ライフステージ福岡(本社:福岡県大野城市)との資本提携を実施いたしました。


有限会社アクティブライフ旭川のM&Aに関する案件概要は、こちらをご参照ください。
●株式会社ウェルフォースについて
株式会社ウェルフォースは、地域包括ケアシステムの構築を掲げ、医療的ケア対応型複合福祉施設「ル・ヴァンヴェール白鳥」をはじめとするホスピス事業及び医療、介護関連事業を展開しております。2023年に、当社とも資本提携を実施し、将来的には株式上場を見据えながら、全国各地へホスピス事業の展開を進めております。
●当社について
当社(本社:東京都千代田区、代表取締役 三戸政和)は、上記、株式会社ウェルフォース の株式の一部を引き受け、上場支援や、同領域におけるロールアップM&Aを含む成長支援を行っております。
●ウェルフォース事業の概略と本件の目的
ウェルフォースは、将来的には株式上場を見据えながら、全国各地へホスピス事業の展開及びホスピス施設の開発を企図したM&Aを進めております。
今回はその一環として、北海道旭川市と福岡県大野城市で介護施設の運営を展開し、各地域で利用者から厚い信頼を受けているアクティブライフ旭川及びライフステージ福岡との資本提携を行うこととしました。
今回の資本提携を通じて、それぞれのエリアで介護住宅運営事業という共通の事業基盤を持つ各社が密に連携を図り、相乗的な発展の実現に努めたいと考えております。
また、ウェルフォースが展開するホスピス住宅の機能及びオペレーションノウハウを注入することにより、事業成長はもとより、ウェルフォースが目指す地域社会における包括的なケアシステムの実現に寄与できると考えております。
2.老人福祉、介護業界の課題
第一の課題「老人福祉・介護業界における事業者の経営難・後継者不在問題」
現在、老人福祉・介護業界では、後継者不在や経営難に苦しむ事業者が年々増加しており、倒産、休廃業・解散件数はこの約10年で3倍まで増加しています。
コロナ禍に調達した借入金の返済も始まり、経営環境の先行きが見通せないまま、今後も市場撤退に追い込まれる事業者が増える可能性も高いと考えられており、また、現時点でも介護事業を主とする法人の40%以上が赤字ともいわれています。
図1) 「老人福祉・介護事業」の倒産、休廃業・解散の合計件数推移

第二の課題「医療ケア難民の問題」
このように、老人福祉・介護業界では、サービス提供者側も厳しい環境に置かれている一方で、高齢化社会で介護サービスを必要とする高齢者数は増加の一途を辿り、また現在、日本は終末期のがんを患う方、難病などの専門的な医療、緩和ケアが必要な方、そして24時間看護師常駐対応が必要な方などの退院後の受け皿も不足しており、医療ケア難民問題も深刻化しています。一般の介護施設では高度な医療対応が難しく、多くの高齢者が適切なケアを受けられないのです。
そういった中、現在注目されているのが、医療ケア/緩和ケア対応型施設「ナーシングホーム/ホスピス」(以下、「ホスピス」)です。ホスピスでは、そういった社会の需要に応えるべく民間主導で立ち上がった、看護師、介護士が24時間配置され、医療、緩和ケア、介護サービスが包括的に備えられた高齢者施設です。

3.ウェルフォースの取り組み
ウェルフォースが進める取り組み「ホスピス×M&Aを通じた業界再編」
ウェルフォースは、そういった老人福祉、介護業界における課題の解決を、高齢が進む日本社会の最重要テーマであると捉え、地域包括ケアシステムの構築を掲げて全国各地でホスピスの開発を進めてきました。
これまで、ウェルフォースは、自社での新規開設とM&Aを通じた施設数・エリア拡大を並行して進めていく中、1年強にわたって推進してきたM&Aにおいては、後継者不在問題の解決のための引継ぎ先として、また、資本提携を通じ更なる成長を期待できる先として、3社もの会社様にご縁をいただき、資本提携に至っております。
これまでウェルフォースが譲受させていただいた会社に対しては、ウェルフォースが持つ経営・施設運営ノウハウやリソースの提供、採用支援、人事制度の改善、営業活動のサポート、設備投資のための資金サポート等、様々なサポートを実施してまいりました。
そういったサポートを続けていく中、どの会社においても、収益性の向上や組織力の強化といった面で、大きな成果を上げることに成功しており、ウェルフォースがもつ施設運営、収益改善、組織力向上のノウハウや仕組みは、非常に再現性高く、様々な状況の会社でも、その成長に寄与できるものであると確信しております。
その核となるのは、医療ケア対応型施設への転換です。医療ケア対応施設への転換を通じて、収益性を向上し、そして改善した収益を従業員に分配することが従業員の待遇改善や採用力強化につながり、組織体制の強化や稼働率向上(さらなる売上成長、収益性向上)を実現するという好循環を生み出しています。
これらの取り組みは、介護業界の第一の課題「経営難、後継者問題」を抱える会社の救済、そして更なる事業成長を実現し、同時に、第二の課題「医療ケア難民の問題」を解消する、社会的な意義の高いものであり、今後も業界再編の社会改題の解決に向けて、同取り組みを進めてまいりたいと考えております。
ウェルフォースのM&A後の収益改善事例)

ウェルフォースによる成長施策の具体的事例
ウェルフォースでは、資本提携実施後、例として以下のような改善施策を実施し、大きな成果につながっています。
・ウェルフォースの採用力を生かした採用支援:介護職、看護職員採用数3名~
・高水準の賃金制度、柔軟な雇用形態の導入等:平均給与を+3.7万円改善
・入居対象(医療ケア)の拡大:売上を+24%改善
・入居者数増加支援:稼働率を+30%改善
・運営効率の向上:職員定着率改善、収益性の大幅改善
ウェルフォースは、「従業員の皆様の処遇や働き方改善・キャリアアップ、入居者の皆様の満足度向上、そして地域の医療、介護ケアシステムの発展あっての企業の成長である」という信念の下、上記のような一つ一つの取り組みや成長施策を丁寧に実施しています。
会社の成長を第一優先に考えるのではなく、まずは従業員、入居者の皆様や、その地域で提携する医療機関や介護事業者様から愛され、そして選んでもらえるような施設づくりをこれからも進めていきたいと考えております。
ウェルフォースの今後の施設展開
ウェルフォースは、数年後に株式上場も見据え、今後も資本提携や自社での新規施設開発を通じて、全国各地でホスピス事業を展開していく方針です。
全国での展開を進めていく中で、それぞれの施設や会社がもつ強み、独自のノウハウ、成功体験などが、グループ内で数多く蓄積されていきます。
そういったナレッジや人材といった経営資源など、お互いの良いところをグループ内で持ち寄って循環させていくことが、グループ・施設間の相乗的な発展、成長を実現していくことにつながると考えています。

4.最後に
ウェルフォースは今後もさらなる成長を目指し、全国各地での施設展開を図ってまいります。そういった中で、ご提携可能な事業者様や金融機関様とのご連携も強化していきたいと考えております。
全国で、介護・高齢者住宅関連事業を運営する会社や事業の譲渡、物件の賃貸・譲渡等、ウェルフォースとの資本提携をお考えの事業者様・オーナー様、ならびにウェルフォースとの提携・取引をご希望される事業者様、金融機関様、また、その他のご相談は下記の当社担当:牧までご連絡いただけますと幸いです。
<担当者連絡先>
株式会社日本創生投資
担当 牧 大誠
E-mail:maki@nipponci.com
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