約4800項目を収録! 能・狂言事典の決定版が登場
大修館書店『能と狂言の大事典』を刊行
株式会社大修館書店(本社:東京都文京区)は、2026年7月1日、『能と狂言の大事典』(竹本幹夫ほか編著)を刊行いたしました。
能・狂言は、600年以上にわたり受け継がれてきた、現存する演劇として世界でも最古級の日本の伝統芸能です。近年、国内外で新しい広がり・評価の動きを見せる「能・狂言」について、最新の研究成果を、初心者にもわかりやすい解説とともに一冊にまとめました。
65名の専門家が18年をかけて執筆・編集した最新・最高峰の事典です。

■2026年、国内外で新たな関心を呼ぶ能・狂言の話題
・世阿弥の『風姿花伝』(15世紀の演劇論)がユネスコ「世界の記憶」の登録候補に
・ヨーロッパ3大国際演劇祭「シビウ国際演劇祭」で、山本能楽堂(大阪)が“殿堂入り”にあたる
「ウオーク・オブ・フェーム」を受賞。
・大河ドラマ『豊臣兄弟』で話題の豊臣秀吉の能楽にも注目が集まる(名古屋能楽堂)
・漫画・アニメとの連携でファン層が拡大
(『刀剣乱舞』『日出処の天子』の公演開始、『ワールド イズ ダンシング』の放送開始)
・インバウンドの増加に伴い、海外公演や英語字幕付き公演など、国際的な発信が増加
■本事典の特色
◇類書中最多の約4800項目を収録
◇現行曲・番外曲・散逸曲等はあらすじ・演出・素材をはじめ総合的に解説。狂言は現存する主要な台本をほぼすべて紹介
◇演出技法に関わる項目・記述を満載。
◇延べ約1万4000の研究文献を紹介。貴重で圧倒的なレファレンス情報
◇「謡の記号一覧」「主な能舞台・能楽堂一覧」「能楽史年表」等も収録
◇全編を通じて歴史的な考察を重視。他領域の研究にとっても必携の内容
■書誌情報
『能と狂言の大事典』
竹本幹夫・橋本朝生・高桑いづみ・西村聡・永井猛 編著
B5判・上製・函入・1,040頁
定価35,200円(本体32,000円+税)
2026年7月1日発売
ISBN:978-4-469-01293-4
■編著者
竹本幹夫(早稲田大学名誉教授)
橋本朝生(元山梨大学教授)
高桑いづみ(東京文化財研究所名誉研究員)
西村聡(金城大学名誉教授)
永井猛(米子工業高等専門学校名誉教授)
〈竹本幹夫(たけもと みきお)略歴〉
1948年東京生まれ。1979年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位満了退学。博士(文学)。1980年実践女子大学専任講師のち助教授、1987年より早稲田大学文学部助教授のち教授(~2019年3月)を経て、早稲田大学名誉教授。2004年、同大坪内博士記念演劇博物館館長(~2012年)。専門は中世文学、特に能。主な著書に、日本の文学 古典編『能・能楽論・狂言』(橋本朝生氏との共編、ほるぷ出版、1987年)、岩波講座 能狂言Ⅱ『能楽の伝書と芸論』(表章氏との共著、岩波書店、1988年)、『早稲田大学演劇博物館蔵特別資料目録5 貴重書 能・狂言篇』(監修、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、1997年)、『観阿弥・世阿弥時代の能楽』(明治書院、1999年)、『風姿花伝・三道――現代語訳付き』(訳注、角川ソフィア文庫、2009年)ほか。
〈編著者より〉
現代においては、新しいことと判りやすいこととが、そのものの価値を定めるときの目安となっている。どちらも大切ではあるが、その裏で古典的なものに対する価値が軽視になりがちだという想いがある。能楽と総称される能・狂言もそのような古典の一つであり、かつてはこれらを演じることが日本人の趣味の第一であったが、今や演じるどころか見る人さえも少なくなった。能・狂言が世界に冠たる舞台芸術であることは疑いのないところであるが、現代の日本における実際の担われ方を見たとき、その基盤は脆弱である。恐らくは古典的なもの、ひいては人文科学全般に共通しているであろうこうした現象は、能・狂言における知識のあり方にも表れている。研究が著しく進展した反面、一般向けの知識は研究の進展を反映するところがあまり多くない。本書はそのようなギャップを埋めるべく、能楽に関わる網羅的かつ最先端の知識を集積することに努めた。
本書の記述内容は高度に専門的な側面があるが、その一方で極力判りやすくあることに注力した。それらが相俟って、各項目は簡明を旨とするというよりは、詳細を極めたものとなり、事典の常識を超えて長大なものとなった例もある。各項目の多くは歴史的な変遷を踏まえて、なぜ現在このようであるのかという視点で構成されており、項目数の多さとその深さにおいて、類例のないものとなっている。『能と狂言の大事典』と名付けたゆえんである。
本書が能楽という古典世界をより良く、より深く理解するための一助になれば幸いである。
(本書「刊行にあたって」より抜粋、再構成)
■パンフレット
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