NEC、簡単な指示でロボットを操作でき作業の生産性を大幅に向上する技術を開発

~ピック&プレイスロボットを8台並列操作可能~

日本電気株式会社

NECは、物品をピッキングして指定のトレイへ運ぶピック&プレイス作業におけるロボット導入のハードルを下げることで、作業の生産性を大幅に向上できる技術を開発しました。
具体的には、操作者が運びたい物品をタブレット画面の映像(注1)から指定するだけで、ロボットが物品をあらかじめ指定されたトレイにピック&プレイスします。従来、ロボットがピックアップする物品を認識するために、一品あたり数十分~数時間を要していた物品情報の事前登録を省略できます。さらにロボットアームの動きはNEC独自のAIが自動で準備するため、ロボット操作の非熟練者がすぐにロボットの利用を開始できます。

図 本ロボットシステム導入の効果図 本ロボットシステム導入の効果

現場に残るピック&プレイス作業をロボット化する手段として、人が目の代わりとなってロボットを遠隔操作する遠隔操作ロボットが注目を集めており、世界市場規模は2019年で199億円、2027年には868億円に拡大することが予想されています(注2)。しかし、従来の遠隔操作ロボットでは、カメラ映像を見ながらゲームコントローラなどを利用してロボットの手先を操縦するため、手先位置の微調整や衝突回避など操作者にスキルが必要でした。くわえて、操縦者が一台のロボット操作にかかりきりになるため、一人一台の操作が限界であり、作業効率向上が課題でした。

今回NECは、操作者がタブレット画面の映像から運ぶ物品を指定するとロボットに物品の把持位置を通知するUIシステムを新たに開発しました。本システムを、「指定した物品を指定のトレイに運ぶ」という作業目標の指示だけで人手で数時間程度を要していた作業教示(ティーチング)なしにロボットが作業を自動実行できるようにするNEC独自のAI「目標指向タスクプランニング」と組み合わせることで、非熟練者だけで、ロボットによるピック&プレイス作業を実現可能にしました。加えて、人の介在が必要なのはロボットに作業指示を与える数秒間(注3)だけなので、操作者一人が複数台(注4)のロボットを同時並列操作でき、作業効率が大幅に向上します。

本技術により、現場作業のリモートワーク化を促進し、今後、時間や空間の制約を超えたフレキシブルな働きかたが広まっていくものと考えます。

                                                                                                                                                 以上

注1:ロボットアーム近傍に取り付けられたカメラの映像を表示
注2:出典:ヴェリファイドマーケットリサーチ社調査より、1USD=110円で計算。

   https://www.nikkei.com/telecom/theme/16913

注3:タブレット画面に表示されたカメラ映像上で、運ぶ物品の指定に要する時間。
注4:NECが構築したシミュレーション上で、操作者が8台のロボットの並列操作を、ロボットを待ち状態にさせることなく実現できることを確認

<技術紹介Webページ※>
https://jpn.nec.com/rd/technologies/202007/index.html
<研究グループのページ※>
https://jpn.nec.com/rd/tg/system_control/index.html
※デモ動画を掲載しております。

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会社概要

日本電気株式会社

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URL
https://jpn.nec.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝5丁目7-1
電話番号
-
代表者名
森田 隆之
上場
東証1部
資本金
-
設立
-