“酷暑日”でもイオンモールはなぜ快適? 空調に加え、照明の色温度を活かして涼感を演出

山形の公共施設、群馬の商業施設で進む、季節・時間に応じた照明活用

株式会社遠藤照明

株式会社遠藤照明(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:遠藤邦彦、東証スタンダード市場:証券コード6932、以下「遠藤照明」)は、空調だけに頼らず、照明の色(色温度)を活用した屋内空間づくりを提案しています。ここでは、遊びと学びの交流施設「くるんと」(山形県長井市)、イオンモール太田(群馬県太田市)の調光調色照明の活用事例を紹介します。

イオンモール太田の屋内広場「ピクニックコート」の照明。左が夏、右が秋。季節に応じて光の色を変えられる

照明は、工夫することで空間を涼しげにも暖かくも演出することができ、季節や時間帯に応じて、視覚的・心理的な心地よさを生み出す要素の一つです。遠藤照明は、調光調色照明や無線制御システムを通じて、暑い季節でも快適に過ごせる屋内空間づくりを支援しています。

「酷暑」時代に高まる、快適な屋内空間の価値

2025年は全国で最高気温40℃以上を記録した地点が過去最多となり、2026年には気象庁が、40℃以上の日を「酷暑日」として新たに予報用語に定めました。猛暑日(35℃以上)に加え、より危険な暑さを示す言葉が必要とされるほど、夏の高温は社会課題となっています。

こうしたなか、暑い季節でも快適に過ごせる屋内空間の価値が高まっています。公共施設や商業施設には、子どもや家族連れ、地域住民が安心して滞在できる「居場所」としての役割が求められ、空調による温度管理だけでなく、空間全体の居心地や印象を整える視点が重要になっています。その手がかりの一つが、光環境です。

暑さは、実際の温度だけでなく「見え方」にも左右される

人は、室温だけでなく、光の色や明るさからも暑さ・涼しさを感じています。一般に、色温度の高い青みのある光はすっきりと涼しげな印象を、色温度の低い赤みのある光は暖かみを感じさせやすいとされます。

照明の色温度が涼暖感に影響することは、照明設計の分野で知られています。同じ室温でも、低色温度の照明下では暖かく、高色温度の照明下では涼しく感じる傾向があるとされ、こうした関係は「色相-熱効果(hue-heat effect)」として知られています。同志社大学などが参画した実証実験(※)では、3000Kの暖かい色の照明と5500Kの涼しい色の照明で、冷房時・暖房時のいずれにおいても、体感温度に約2℃の差が生じることが示されています。

ただし、これは照明によって実際の室温を下げるものではなく、光の色によって人の感じ方が変わる可能性を示すものです。空調による温度管理を前提に、光環境を組み合わせることで、暑い季節の屋内空間をより快適に感じられるようにする。こうした視点から、公共施設や商業施設でも調光調色照明の活用が広がっています。

※知的オフィス環境推進協議会「HUE-HEAT効果による照明・空調連動制御システムを商品化」(2021年12月15日) https://www.kri.or.jp/news-event/img/pressrelease_20211215a.pdf

事例1:遊びと学びの交流施設「くるんと」(山形県長井市)

「くるんと」エントランスの照明。左が夏の6000K、右が春・秋・冬の3500K。季節に応じて光の印象を変えている

山形県長井市の「くるんと」は、屋内遊戯場と図書館を一体化した、遊び・学び・交流の複合施設です。子どもや家族連れをはじめ、幅広い世代が日常的に利用する地域の居場所として2023年に完成しました。

同施設では、来館者を最初に迎えるエントランスで、季節に応じて光の色温度を切り替えています。夏は涼しげな印象を与える6000K(上記写真左)、春・秋・冬はあたたかな印象を与える3500K(同右)へ、自動スケジュールで切り替わる設計です。

長井市では、この運用について、温度だけでは伝わりにくい涼しさや温もりを来館者に視覚的に感じてもらい、季節を問わず心地よく過ごせる空間をつくる意図があると説明しています。

施設側では、エントランスの照明が季節に合わせて自動で切り替わることで、空間の第一印象が大きく変わると受け止めています。特に夏の暑い日に外から入った際には、すっきりとした涼しげな光によって、体感温度が下がったかのような安心感があるとの声も寄せられています。

同施設は、市民にとって「いつ来ても居心地が良い空間」であることを目指しています。季節に応じたエントランスの光の演出は、来館時の第一印象を整え、遊び・学び・交流の複合施設として、地域のサードプレイスとなる空間づくりを支えています。

事例2:イオンモール太田(群馬県太田市)

「ピクニックコート」の照明。左が日中、右が夕方。日中は青空を思わせる爽やかな光で、視覚的な涼感を演出する

夏は暑く、冬は赤城おろしが吹く。そんな土地で2024年4月にリニューアルしたイオンモール太田は、暑さや寒さに左右されず、子どもや家族連れが一年を通して過ごせる屋内広場「ピクニックコート」を、フードコートの中心部に設けました。

その空間づくりを支えているのが、光の演出です。広場の上部には、空をイメージさせる大きな光膜照明を設置。朝・昼・夕方・夜といった1日の流れに加え、春・夏・秋・冬など季節に応じた光のシーンを切り替えることで、同じ屋内広場でも時間帯や季節に合わせて印象が変化します。

こうした光の切り替えは、あらかじめ設定されたタイムテーブルに沿って行われます。朝の空色から昼の天色、夕方、マジックアワー、夜の灯りへと、1日の自然光の移ろいを屋内空間に再現するように光のシーンが設計されています。

日中や夏のシーンでは、青空を思わせる爽やかな光が広がります。対照的に、夕方や秋のシーンでは、あたたかみのある光によって落ち着いた印象を演出します。屋内にいながら空や季節の移ろいを感じられる空間をつくるための光環境設計です。

イオンモール太田は、人工芝の上でくつろぐ利用者の視界に入る天井の色彩が、空間体験を高める要素になっていると考えています。また、四季に応じた光の演出が、館内のほかの空間演出と組み合わさることで、来館者に季節感や屋外感を伝える効果があるとしています。

イオンモール太田の担当者は、「特に夏季は、屋内空間の快適性を高める手段が空調に限られがちななか、視覚的な涼感を演出する光の色彩が、空間全体の印象をやわらげ、爽やかさを感じさせる要素になっていると感じています。館外が酷暑となる日でも、涼しげで開放的な雰囲気のなかで過ごせる環境づくりに役立っていると考えています」と話します。

こうした光環境が、フードコートを単なる飲食の場から、家族連れがピクニック気分で食事や休憩を楽しめる屋内の居場所づくりにつながっています。

「光の運用」を実現する調光調色照明

遠藤照明は、次世代調光調色LEDシリーズ「Synca」、調光調色機能を備えた「Tunable LEDZ」、無線制御システム「Smart LEDZ」などを通じて、施設ごとの用途に応じた光環境づくりを提案しています。

「Synca」は、ろうそくの炎に相当する1800Kから、青空光に相当する12000K相当まで、自然光に近い幅広い色温度に対応。121色のカラー演出に加え、時間帯制御やシーン設定にも対応します。夏は涼しげに、冬は落ち着いた雰囲気に、イベント時にはカラー演出に――施設の使われ方に応じて光環境を変えることで、空間の印象や滞在体験を高めます。

これらは照明によって室温を下げるものではなく、空調による温度管理を前提に、視覚的・心理的な快適性を高める空間づくりの一要素として光環境を活用する考え方です。

※今回紹介した事例には、Syncaのほか、Tunable LEDZなどの調光調色器具を含みます。

製品情報:https://www.endo-lighting.co.jp/products/pickup/synca/

関連情報

株式会社 遠藤照明 会社概要

社名:株式会社 遠藤照明 

本社:〒541-0051 大阪府大阪市中央区備後町1-7-3 ENDO堺筋ビル8階

TEL:06(6267)7095(代表)  FAX:06(6267)7096

代表取締役社長:遠藤 邦彦

創業:1967年9月 

設立:1972年8月 

資本金:51億55百万円 

事業内容:各種照明器具の企画・デザイン・設計・製造及び販売/インテリア家具・用品の販売 

決算期:年1回 3月31日 

売上高(連結):554億73百万円(2026年3月期)

従業員数(連結):1,648名(2026年3月末現在)

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株式会社遠藤照明

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業種
製造業
本社所在地
大阪府大阪市中央区備後町一丁目7番3号 ENDO堺筋ビル8階
電話番号
03-5369-7131
代表者名
遠藤 邦彦
上場
東証スタンダード
資本金
51億5500万円
設立
1972年08月