<泉鏡花・生誕150年記念『繪本辰巳巷談』復刻プロジェクト>クラウドファンディング実施のお知らせ
株式会社春陽堂書店(本社:東京都中央区銀座)は、<泉鏡花・生誕150年>を記念し、鏡花の名作『繪本辰巳巷談』をクラウドファンディングによる支援のもと復刻いたします。
生誕150年記念復刻として、作者・泉鏡花に加え、木版挿絵に六人の画家、装幀に小村雪岱(こむらせったい)が描き彫琢した、絢爛華麗な一冊『繪本辰巳巷談』が甦る!
「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト
https://camp-fire.jp/projects/view/747071
【募集期間】2024年9月13日(金)20:00~10月31日(木)23:59 ※予定
■近代における幻想文学の先駆者・泉鏡花
泉鏡花は、明治後期から昭和初期にかけて活躍し、幻想的な作風と絢爛たる文体で知られています。代表作『高野聖』をはじめとして、300篇以上の作品を世に送り出しました。明治11年創業の春陽堂書店とは深い関わりがあり、鏡花はかつて春陽堂が発行していた『新小説』で社員として編集に携わっていました。さらに、『婦系図』や『粧蝶集』(しょうちょうしゅう)、『銀燭集』(ぎんしょくしゅう)など、彼の代表作や美装本の多くが春陽堂から刊行されており、両者の関係は鏡花文学の発展において重要な役割を果たしました。
■『繪本辰巳巷談』
『辰巳巷談』は、深川を舞台にした遊女の物語で、斬新な口絵や小村雪岱の装幀と相まって、鏡花ファンに非常に人気のある作品です。特に、中村不折、富岡永洗、鈴木華邨、下村為山、水野年方、楊洲周延といった名だたる画家たちによる巻頭挿絵を、小村雪岱が着色した『繪本辰巳巷談』は、芸術的にも高い評価を受けています。泉鏡花の生誕150年という節目に、このような歴史的価値の高い書籍を再び世に送り出すことは、春陽堂書店の使命であると考えています。
■クラウドファンディング実施の背景
鏡花本の復刊にクラウドファンディングを利用する背景として、昨今の出版不況という現実があります。出版業界が厳しい状況に直面している中、従来の流通経路とは異なる、新しい形で読者にアプローチする方法が求められています。この手法を通じて、よりインタラクティブな形で読者との交流を深め、作品に対する共感や支援をより強く得られるのではないかという期待が、このプロジェクトの実施理由となっています。
■豊富なリターン
ご支援いただいたリターンとして、本編解説文にご寄稿いただいた東雅夫氏による講演会「泉鏡花──文豪伝説の誕生」(会場:日本近代文学館)への招待のほか、金沢・東京それぞれの泉鏡花ゆかりの地を巡る「文学散歩」、雪岱の挿絵を使用したレターセットやクリアファイルなどのオリジナルグッズをご用意しています。デザインや詳細は順次更新していきますので、サイトやSNSのお知らせをご覧ください。※一部変更の可能性あり
■東雅夫氏による応援コメント
「若き文豪鏡花の原点!」
大東京きっての「水の都」深川は、かつて泉鏡花が仲間たちと「百物語怪談会」を催した所縁の地にも程近く(春陽堂書店『泉鏡花<怪談会>全集』を参照)、若き文豪・鏡花がこよなく愛した、艶のある土地柄だ。本書『繪本辰巳巷談』(約百年前の初刊も春陽堂から!)を皮切りに、『葛飾砂子』『通夜物語』等々、鏡花は一時期、憑かれように深川を舞台に、小粋で洒脱な「辰巳の女」の凛とした生きざまと悲哀を描いた作品群を発表した。それらは当時人気を呼んだ新派劇の演目として好評を博し、文壇の新星、鏡花の名を不動のものとしたのである。瑞々しい輝きに満ちた本書によって、鏡花文学の初心な魅力を、存分に御堪能いただきたい!
■最後に
春陽堂書店は、明治11年に創業し、夏目漱石や森鷗外といった文豪をはじめ、泉鏡花、江戸川乱歩、横溝正史などの多くの人気作家の作品を手掛けてきた老舗出版社です。現在も、山頭火全集や合作探偵小説コレクション、そして新たな装いで展開している春陽文庫など、多彩な出版活動を続けています。このたび、泉鏡花の代表作である『辰巳巷談(古書)』の復刻本を制作するため、クラウドファンディングに挑戦することとなりました。ぜひ、皆さまからのご支援をお待ちしております。
『繪本辰巳巷談』
発売:2024年11月頃発売予定
著者:泉鏡花
ISBN:978-4-394-90478-6
定価:5,000円+税
判型:菊判
「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト
https://camp-fire.jp/projects/view/747071
【募集期間】2024年9月13日(金)20:00~10月31日(木)23:59 ※予定
株式会社春陽堂書店
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