大阪・関西万博にて「ジェロントロジー総合会議2025」を10月2日に開催

超高齢社会・日本で、多様な人たちが生涯にわたって輝ける社会の実現を目指していのち輝く未来の社会をデザインするためにジェロントロジーをとおして考える

誰もが暮らしやすい共生社会をめざしてサービス介助士、防災介助士、認知症介助士の共育、認定、普及に取り組む公益財団法人日本ケアフィット共育機構（東京都千代田区、代表理事：畑中 稔）は、2025年4月に開幕した「2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）」のフューチャーライフエクスペリエンスにて、10月2日（木）に「ジェロントロジー総合会議2025」を開催することをお知らせいたします。本イベントは、超高齢社会、少子高齢化、人生100年時代を迎える日本で、多様な人たちが生涯共にありのままに生きる、いのち輝く未来の社会をデザインするためにジェロントロジーをとおして考えるきっかけを創出し、世界に発信することを目的としています。

提供：南方熊楠顕彰館

提供：南方熊楠顕彰館

ジェロントロジーは、「加齢による身体的・心理的・社会的な変化」を、医学や心理学、社会学、経済学、生物学、生態学、環境学など多角的に捉えた学問で、高齢社会における個人と社会の様々な課題を解決することを目的としています。ジェロントロジーは「高齢者の学問」と捉えられがちですが、少子高齢化や人生100年時代など社会構造が変化するなかで、高齢者だけでなく若い世代も含めた多様な人たちが暮らしやすい社会や環境を整備していくことが必要となっています。

公益財団法人日本ケアフィット共育機構は、1999年に前身のNPO法人日本ケアフィットサービス協会を設立して以来、超高齢社会の到来を見据えて共生社会の実現に向けて活動してきました。2000年におもてなしの心と正しい介助技術を備えるサービス介助士の資格制度をスタートし、2025年4月時点では23万人超のサービス介助士が活躍しています。

今回、大阪・関西万博で開催する「ジェロントロジー総合会議」では、サービス介助士とジェロントロジーの関係性について考察するとともに、知の巨人と称された南方熊楠（みなかたくまぐす）の生涯からジェロントロジーを考察します。江戸末期から昭和初期に生きた南方熊楠は博物学、民俗学の分野における近代日本の先駆者的存在であり、同時に植物学、粘菌や藻類の日本における初期の代表的な研究者です。彼の人生そのものがジェロントロジーではないかという点を多岐にわたる専門家で討議し、考察していきます。

最後に総括として物質社会から意識社会へとパラダイムシフトしていく変革期に、ジェロントロジーに新たな価値を創出し、定義付けします。そして、ジェロントロジーをどのように活用し、私たちが行動していくか、いのち輝く未来社会へ向けて提言します。

■開催概要

・日　程：10月2日（木）10:30〜18:00

・場　所：2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）

　　　　　フューチャーライフヴィレッジ内「フューチャーライフエクスペリエンス」ステージ

            　 オンライン（zoomウェビナー）のハイブリット開催

・主　催：公益財団法人日本ケアフィット共育機構

・サイト：https://www.carefit.org/expo2025/

■当日のプログラムについて

・10:30-11:00　開会宣言

▼ テーマ：考察1 サービス介助士の核はジェロントロジーなのか？

・10:50-11:20 九州旅客鉄道 社員研修センター次長 押方智嗣氏

　「JR九州におけるサービス介助士の役割と存在意義とジェロントロジー」

・11:20-11:50 幸せの入口屋 当主兼エイチ・ツー・オー リテイリング 専属カウンセラー 西亀真氏

   「地域社会の発展とジェロントロジーの要素」

・11:50-12:20 JR西日本あいウィル 総務部 兼 サービス介助士アドバイザー　岡﨑蕗氏・古香氏

   「障害当事者からみたジェロントロジーの必要性」

・12:20-12:50 神奈川大学 国際日本学部 教授　(公財)日本ケアフィット共育機構 評議員 島川崇

   「サービス介助士とジェロントロジーの接点」

・13:00-13:30 パネルディスカッション：考察1 講演者とファシリテーター 喜山・冨樫

ジェロントロジーが現代に必要な理由は何か？サービス介助士はジェロントロジーを具現化した形ではないか？ジェロントロジーとサービス介助士が今後どのように更に深く繋がり交じり合っていくか考察していきます。

▼座談会：ファシリテーター 喜山

・13:30-14:00：
　エムケイ観光バス 京都市交通局 受託横大路B区分 営業所長 加藤勝久氏

　社会福祉法人同胞会 DOHO グループ Noa-cube主任 廣瀬憂香氏

　最重度発達遅滞を伴う自閉症の子を持つ母 野澤ゆかり氏

「障害のある人たちと多様な関りをしている人の視点からみたジェロントロジー」

▼テーマ：考察2 南方熊楠の生涯から考察するジェロントロジー

・14:00〜14:30　熊野本宮大社 宮司 九鬼家隆氏　「よみがえりの聖地 熊野と熊楠」

・14:30〜15:10　公益財団法人南方熊楠記念館 学術スタッフ 三村宜敬氏　「南方熊楠の生涯」

・15:10〜15:50　南方熊楠顕彰館館長（龍谷大学国際学部教授/博士）松居竜五氏

　「南方マンダラと萃点の思想」

・16:00〜17:00　パネルディスカッション：考察2 講演者とファシリテーター 喜山・森屋

　熊楠の全体像と核心をジェロントロジーと対比させながら、本会議のテーマである「見えないものを観る眼を養う」ためには何が必要か、様々な視点から考察していきます。

▼クロージング　

・17:00-18:00：松居竜五氏 島川崇氏 ファシリテーター：喜山・冨樫・森屋

私たちが考えるジェロントロジーの本質や、あるべき姿など新たな価値を見出し、ジェロントロジーの定義を提言する。そして、いのち輝く未来社会をデザインするため「萃点」のごとくあらゆるものが交じり合い、活かし合える調和されたインクルーシブな場を私たちが創出していくことを宣誓し、世界へ発信する。

■南方熊楠について

日本の博物学者・生物学者・民俗学者。生物学者としては粘菌の研究で知られているが、キノコ、藻類、コケ、シダなどの研究もしており、さらに高等植物や昆虫、小動物の採集も行なっていた。そうした調査に基づいて生態学（ecology）を早くから日本に導入した。1929年には昭和天皇に進講し、粘菌標品110種類を進献している。民俗学研究上の主著として『十二支考』『南方随筆』などがある。その他にも、投稿論文、ノート、日記のかたちで学問的成果が残されている。

 フランス語、イタリア語、ドイツ語、ラテン語、英語、スペイン語に長けていた他、漢文の読解力も高く、古今東西の文献を渉猟した。言動や性格が奇抜で人並み外れたものであるため、後世に数々の逸話を残している。柳田國男から「日本人の可能性の極限」と称され、現代では「知の巨人」との評価もある。（ウィキペディアより）

 

◾️サービス介助士について

公益財団法人日本ケアフィット共育機構では、前身のNPO法人日本ケアフィットサービス協会の設立、1999年から超高齢社会の到来を見据え、共生社会の実現に向けて活動しています。

2000年からおもてなしの心と正しい介助技術を備えるサービス介助士資格制度をスタートし、2025年4月時点では23万人超のサービス介助士が街中で活躍しています。そのサービス介助士の学びの核には「ジェロントロジー」があります。

■公益財団法人　日本ケアフィット共育機構の取組み

日本ケアフィット共育機構は、誰もが安心して暮らせる共生社会を目指して、高齢者や障害者をはじめとするあらゆる人々が安心して外出できるよう環境づくりを推進し、「人の多様性を受け入れる」「違いを尊重する「相手の立場になって考え、行動する」サービス介助士の普及を行っています。近年はブラインドサッカーや車いすバスケなどパラスポーツ大会において、年齢や障害の有無に関わらずスポーツの感動を共有できるよう介助ボランティアとしての活動を推進しています。

公益財団法人 日本ケアフィット共育機構　https://www.carefit.org

サービス介助士　https://www.carefit.org/carefit/