KIZASHIが独占インタビュー!生成AIの最前線を語る内閣官房副長官 村井英樹氏
骨太の方針2024発表前に独占インタビューした内容を詳しく解説
■内閣官房副⻑官 村井 英樹氏インタビュー実施背景
生成AI時代の到来に伴い、その技術革新がもたらす新たな可能性とリスクへの対応が急務となっています。生成AI時代のリスキリングを推進するReskilling.com(https://reskilling.com/)を運営する株式会社KIZASHI(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:菅野 哲也、以下:KIZASHI)は、生成AIを取り巻く最新の動向とリスキリングの重要性について、内閣官房副長官 村井英樹氏に独占インタビューを実施しました。村井氏からは、日本が主導する国際的なAIルール作りや、生成AIが働き方に与える影響、そしてリスキリングを通じたデジタル人材の育成策など、「生成AI時代」に向けた多様な取組について、具体的に解説していただきました。
Reskilling.comは、生成AI時代のリスキリングに関する有識者へのインタビューやコラム記事を掲載し、その知見を広めています。
生成AIと国際的な取り組みの拡大
村井氏は、昨年のG7広島サミットで合意された「広島AIプロセス」について次のように述べました。
「昨年、G7議長国である日本が立ち上げた広島AIプロセスでは、生成AIに関する国際的なルール作りを主導し、昨年末に、生成AIのチャンスとリスクに対応する国際指針と行動規範等からなる初の国際的政策枠組み『広島AIプロセス包括的政策枠組み』を策定しました。そして、この行動規範はGoogle、OpenAIなど主要なAI開発企業からも支持されています。」
さらに、村井氏は、5月のOECD閣僚理事会で岸田総理から発表された「広島AIプロセス フレンズグループ」の立ち上げについても触れ、広島AIプロセスの更なる拡大と実践への期待を語りました。
生成AIのリスクとバランス
生成AIの活用に伴うリスクについて、村井氏は次のように述べました。
「AIの技術革新には、メリットとともに様々なリスクもあるため、『利用促進・イノベーション促進』と『規制・ルールづくり』を一体的に進めることが重要です。規制やルールが『ガードレール』として機能することで、利用・イノベーションの促進につながると考えています。」
日本政府は、事業者ガイドラインというソフトローによるリスク対応を進めつつ、国際的なルールづくりの動向等を踏まえて、制度の在り方を更に検討する必要があると述べました。
生成AIによる働き方の変化とリスキリングの重要性
生成AIの普及による働き方の変化について、村井氏は次のように語りました。
「生成AIの登場によって、世界中で従来の雇用や働き方に変化が起きようとしています。我が国は、人口減少下にあって幅広い分野において省人化・省力化が求められる状況にあり、生成AI導入による雇用面の問題には比較的対応しやすい環境にあるように思います。」
そのため、適切に生成AIを利用することで、より付加価値が高く、生産性の高い働き方が可能になる、その一方で、こうした技術進歩に取り残される方をなくし、また、成長産業に労働力をスムーズに移動させるため、リスキリングが特に重要であると強調しました。
デジタル人材育成とリスキリング推進策
村井氏は、岸田政権が掲げる「三位一体の労働市場改革」に基づくリスキリングの取組について、次のように説明しました。
「『デジタル推進人材』を2026年度末までの5年間で230万人育成することを目標に、各種の取組を進めています。リスキリング支援策としては、①個人向けとして教育訓練給付の最大給付率の引上げ、②企業向けとして人材開発支援助成金の措置、③リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の創設などを進めています。」
また、キャリアコンサルタントの重要性を強調するとともに、そのスキル向上や役割の強化に向けた取組も進めていくと述べました。
中小企業・地方におけるリスキリングの浸透
リスキリングを中小企業や地方に浸透させるための施策について、村井氏は次のように語りました。
「人材開発支援助成金の中小企業向けの助成率を高く設定したり、訓練期間中の賃金の一部を助成するなどの支援策を講じています。加えて、手続の簡素化も重要であることから、面倒な申請書類や手続なしに、中小企業が商品をカタログから選ぶように、省力化のための製品を選べば補助を受けられる省力化投資補助金を措置しています。」
併せて、こうした取組を「知ってもらうこと」の重要性を強調し、専門メディアや普及啓発活動を通じた情報発信が鍵になると述べました。
新しい資本主義の実現に向けて
最後に、岸田政権の掲げる「新しい資本主義」について、村井氏は次のように締めくくりました。
「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現し、そして、来年以降に、物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させていきます。」
「賃金と物価の好循環を実現し、成長と分配の好循環につなげ、コストカット型の経済から成長型の新たな経済ステージへの移行を確かなものにしていきます。」
インタビューを通じて、生成AIとリスキリングの重要性、そして新しい資本主義の実現に向けた政府の取組をわかりやすく説明していただきました。KIZASHIは、Reskilling.comを通じて生成AI時代におけるリスキリングの推進を今後も注視していきます。
プロフィール:村井 英樹(むらい ひでき)
内閣官房副長官/AI戦略チーム長
1980年、さいたま市生まれ。2003年、東京大学卒業後、財務省入省。2010年、ハーバード大学院修了。2012年、衆議院議員。以降、国会対策副委員長、内閣府大臣政務官(金融担当)、自民党副幹事長、内閣総理大臣補佐官等を歴任し、2023年、内閣官房副長官に就任。
※敬称略
■ 会社概要
名称 :株式会社KIZASHI
設立日:2021 年10 月
所在地:東京都渋谷区神泉町9-1 Daiwa 渋谷神泉ビル4F
代表者:代表取締役 菅野 哲也
■本件に関する問い合わせ
株式会社KIZASHI 広報部 高梨
E-mail:media@kizashi-co.jp
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