「死はひとつではない」アンドロイド・マリアが誕生、渋谷慶一郎が挑む最新人型ロボットが示す次なる可能性

2025年11月5日(火)に都内コンサートホールにて本格デビューを予定

©︎ATAK

音楽家・渋谷慶一郎が代表を務めるアタック・トーキョー株式会社(ATAK)は、最新の人型ロボット「アンドロイド・マリア」を発表、2025年6月初旬にPRADA MODE OSAKAにて初公開しました。

「アンドロイド・マリア」は、渋谷が10年近く取り組んできたアンドロイド・オペラやテクノロジーを用いた舞台芸術の成果をもとに、さらなる身体性と表現の進化、そして世界一美しいアンドロイドを目指して開発されました。

これまでアンドロイドによる即興的な歌やリーディングといったソフトウェア開発による革新は実現されてきましたが、本作ではハードウェアの根本的刷新に挑戦。これまで渋谷の作品で使用されていた空気圧駆動のアンドロイドとは異なり、50以上の関節をすべてモーター駆動化することで、より滑らかで有機的な動きが可能となりました。

AIによるコンセプトデザインと会話プログラムを手がけたアーティスト・岸裕真、近年のアンドロイド・オペラでアンドロイドプログラミングを担当するコンピュータ音楽家・今井慎太郎をはじめ、総勢20名近くのコラボレーターや選りすぐりのエンジニア陣の協力を得て、誕生した「アンドロイド・マリア」。


渋谷がかつて喪った最愛の妻“マリア”をモデルとしながらも、「死はひとつではない」という「THE END」以降の渋谷の一貫したテーマを具現化した作品でもあります。単なる機械ではなく、記憶、音楽、人工知能、そして拡張された身体性の交差点に立つ新たな存在として、「アンドロイド・マリア」は舞台芸術における“次なる演者”となることを目指します。

©︎ATAK

造形は、古代から現代に至る多様な女神像や菩薩像をAIが学習し生成したコンセプトデザインをベースにしており、下半身は地下茎を思わせる無数のチューブで覆われており、大地との繋がりや生命、存在そのものを想起させることを意図しています。アンドロイドの声や動きは、それを見た人に今まで感じたことのない感情を喚起し、新しいコミュニケーションのモデルを提案します。また、内蔵カメラとマイクで常時人間の存在を認識し、対話やパフォーマンスも可能となっています。

今後さらなる進化を目指し、東京大学の池上高志教授をはじめとした国内外の様々な研究者、アーティストとの共同研究、開発も予定しています。

本作の発表にあたり、開発に携わってくださったすべての協力者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

また「アンドロイド・マリア」は2027年にヨーロッパ初演を予定している、渋谷の新作舞台作品への出演も決定しています。本作は英国ロイヤル・バレエ団常任振付師であり、ヴェネツィア・ビエンナーレ ダンス部門の芸術監督も務めるサー・ウェイン・マクレガーが演出を行い、建築家・妹島和世が舞台美術を担当するコラボレーション作品となります。

さらに、2025年11月5日(火)には、都内コンサートホールにて「アンドロイド・マリア」の本格的なデビュー公演が予定されており、公演の詳細は、2025年夏に発表します。

本日公開「アンドロイド・マリア」映像:https://youtube.com/shorts/7lEVKompf30

プロフィール

Photo: Grégoire Alexandre

渋谷慶一郎

1973年東京生まれ。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンドインスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。
2012年初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表、パリ・シャトレ座公演を皮切りにヨーロッパで巡回公演を行う。2018年AIを搭載したアンドロイドとオーケストラによる作品、アンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を発表。2021年は新国立劇場の委嘱新制作にてオペラ作品『Super Angels』の作曲を務め、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。2022年ドバイ万博にてアンドロイド・オペラ『MIRROR』を発表、2023年にパリ、2024年に東京凱旋公演。 また、サウンドインスタレーション作品『Abstract Music』を2023/2025年PRADA MODE、2024年ミラノデザインウィークにてLEXUS BEYOND THE HORIZON、2025年Google Pixel京都などイベントにて展示。テクノロジー、生と死の境界領域を、作品を通して問いかけている。

©︎ATAK

ANDROID MARIA(アンドロイド・マリア)

AIを搭載した最新のアンドロイドで、2025年6月に初めて公開。これまでに10年近くアンドロイド・オペラなどの作品を発表し続けてきた音楽家・渋谷慶一郎と気鋭のコラボレーターによって構想、制作されている。多言語での会話が可能になり、内蔵のマイクやカメラによってインタラクティブなアンドロイドに進化。造形は古代から現在に至る無数の女神や菩薩像などを学習したAIによって作られている。下半身は地下茎を思わせる無数のチューブで覆われており、大地との繋がりや生命、存在そのものを想起させることを意図する。アンドロイドの声や動きは、それを見た人に今まで感じたことのない感情を喚起し、新しいコミュニケーションのモデルを提案する。

製作クレジット

Concept and Direction: Keiichiro Shibuya
Mechanical Design and Android Producer: Tadashi Shimaya
AI Programming and Concept Visual: Yuma Kishi
Android Programming: Shintaro Imai, Soyo Kandagawa, Taiki Niimi, Yuta Ogai
Face Production: Jun Migita
Visual Design & 3D Printing: PUNKT Inc.
Upper Body Mechanism Development: ASAI ENGINEERING Co., Ltd.
Electronics and System Development: Intelligent Machine Lab. Co. Ltd.
Eye Camera System: Sunataro Hosoi
Sound Advisors: ZAK, Yuki Suzuki, Takeo Watanabe
AI Programming Advisor: Takashi Ikegami
Technical Supervisor: Motoi Ishibashi
Technical Management: So Ozaki
Project Management: Natsumi Matsumoto

Produced by ATAK

すべての画像


ビジネスカテゴリ
アート・カルチャー音楽
関連リンク
http://atak.jp/
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
http://atak.jp
業種
サービス業
本社所在地
東京都目黒区青葉台4-1-3 102
電話番号
-
代表者名
渋谷慶一郎
上場
未上場
資本金
100万円
設立
2006年09月