サイオステクノロジー、OSSサプライチェーンセキュリティ強化に向けChainguardとパートナー契約を締結

サイオステクノロジー株式会社

 サイオステクノロジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:喜多 伸夫、以下、サイオステクノロジー)は、Chainguard, Inc.(本社:米国ワシントン州、CEO:Dan Lorenc、以下、Chainguard)とパートナー契約を締結し、2026年7月24日より協業開始することを発表します。

両社はオープンソースソフトウェア(OSS)の脆弱性やマルウェアリスクといったセキュリティ課題に対処し、国内企業の安全なインフラ構築を支援することを目指します。

【背景】

 近年、最先端の生成AIモデルやそれらを活用するフレームワークから、クラウドネイティブ*1環境を支えるコンテナ技術(Kubernetes等)に至るまで、その多くがOSSとして提供されています。そのため、企業が先端テクノロジーを導入するほど、システム全体におけるOSSの利用が急増する構造となっています。一方で、OSSの脆弱性を突いた攻撃やソフトウェアの開発・提供の過程(サプライチェーン)に悪意あるプログラムを混入させる「サプライチェーン攻撃」は増加傾向にあり、企業にとって重大な経営リスクとなっています。

 このような背景から、サイバーセキュリティ対策は、「後から脆弱性を検知して対処する」従来のアプローチから、「最初から安全性が保証されたOSSを使う」など、ソフトウェアやシステムの開発において、企画・設計の初期段階からセキュリティ対策を組み込む「セキュア・バイ・デザイン」への転換が急務となっています。

 このたびの協業により、サイオステクノロジーがOSS、API、クラウド領域で培ってきた知見や技術力に、Chainguardのソフトウェアサプライチェーンセキュリティ技術を組み込みます。これにより、AI、API、クラウドネイティブ基盤の設計・開発や、安全かつ信頼性の高いシステム運用を実現するDevSecOps*2導入支援など、統合的なサービスを包括的に提供します。

【製品機能の概要】

 Chainguardは、エンジニアリングチームがAIを活用した安全な開発を行えるよう、堅牢かつ信頼性が高く、本番環境での使用に適したOSSを提供しています。同社の製品には、既知のCVE(脆弱性)がゼロである専用設計のコンテナイメージ「Chainguard Containers」や、Java、Python、JavaScript向けのマルウェア耐性を持つ言語ライブラリ「Chainguard Libraries」などがあります。

<主な特長>

  1. 「Chainguard Containers」

    高水準の脆弱性修正SLAと透明性の高い「セキュア・バイ・デザイン」の実現

     万が一ソフトウェアに脆弱性が発見された場合でも、重大なリスクには7日以内、高・中・低リスクには14日以内での修正を約束するサービス品質保証(SLA)*3を設けています。また、すべてのChainguardコンテナイメージには、ビルド時のソフトウェア部品表(SBOM)*4と真正性および出所を検証可能なデジタル署名付きアテステーション*5が付属しており、ソフトウェアサプライチェーンにおける高い透明性と安全性を確保します。さらに、厳格なセキュリティ基準(FIPS*6やSTIG*7など)にも対応しています。

  2. 「Chainguard Libraries」

    設計段階からのマルウェア防止と開発スピードの維持

     本製品はそのパッケージが本当に公開されている安全なソースコードから改ざんリスクのない隔離環境でビルドされたものであるという、暗号学的な「証拠(署名・由来・ハッシュ)」を検証し、改ざん防止機能を備えた環境で検証済みのソースからライブラリをビルドします。これにより、マルウェアの98%以上が開発環境に侵入するのを未然に防ぎます。開発チームはインシデント対応に追われることなく、開発のスピードを維持することができます。

 

図1 Chainguardの概要

 サイオステクノロジーは、APIを活用したビジネスモデルの変革やレガシーシステムのモダナイゼーションを支援する包括的なインテグレーションサービスである「API・AIエコシステムデザインソリューション」において、ChainguardをDevSecOps領域の重要技術のひとつとして位置づけています。本ソリューション内の各種サービスとChainguardのコンテナ・ライブラリ群を組み合わせることで、開発から運用に至るソフトウェアサプライチェーンのセキュリティ強化につなげます。

図2 サイオステクノロジーの「API・AIエコシステムデザインソリューション」取扱サービス一覧

「Chainguard」に関する詳細情報は、https://api-ecosystem.sios.jp/chainguard/ をご覧ください。

【今後の展望】

 両社は今後、開発元が不確かなソフトウェアの混入を防ぎ、安全性を開発段階から確保する「セキュア・バイ・デザイン」の普及に向け、セキュリティエンジニア、DevSecOps担当者、AIプラットフォームエンジニアなどを対象に、実践的な技術評価(PoC)支援を展開します。また、セミナーやホワイトペーパーの発行など、多角的な情報発信を通じた啓発活動を進めます。本協業を通じて、エンジニアの脆弱性対応への負担を軽減し、日本国内における「Trusted OSS(信頼できるOSS)」の普及と、安心なデジタル社会の実現に貢献していきます。

【両社からのコメント】

Chainguard, Inc. Director, Partner APJ Dirk de Vos

「日本は、Chainguardにとってアジア太平洋地域における重要な戦略市場の一つです。生成AIやクラウドネイティブ技術の普及に伴い、企業システムにおいては可用性や運用継続性だけでなく、ソフトウェア基盤そのものに対する信頼性がこれまで以上に重要になっています。特に金融、製造、公共、医療をはじめとするミッションクリティカルな分野において、組織は信頼性が高く、継続的にアップデートされ、かつ脆弱性のないオープンソースソフトウェアを必要としています。サイオステクノロジーとの協業を通じ、この高い信頼性を日本企業のみなさまにお届けできることを大変嬉しく思います。これにより、日本企業がリスクを恐れることなく、デジタルビジネスの安全を確保できるよう尽力してまいります」

サイオステクノロジー株式会社 執行役員 二瓶 司

「APIの公開やAI技術の活用が進むモダンなシステム環境において、オープンソースソフトウェア(OSS)の安全な利用は必要不可欠です。私たちは、Chainguardの高度なソフトウェアサプライチェーンセキュリティと、当社のAPI基盤構築、およびコンサルティングの専門知識を融合させることで、より堅牢な『API・AIエコシステム』をデザインします。変化の激しい市場において、お客様がリスクを恐れずに最先端のテクノロジーをビジネスに組み込めるよう、安全な土台を提供してまいります」

*1 クラウドネイティブ

クラウド上での運用を前提として設計されたシステムやサービス

*2 DevSecOps

開発(Development)、セキュリティ(Security)、運用(Operations)の略。開発プロセスにセキュリティを効果的に統合することで、生産性とセキュリティの両立を目指す手法

*3 サービス品質保証(SLA:Service Level Agreement)

サービスの提供者が契約者に対し、提供するサービスの品質基準を明示し、それを下回らないことを保証する合意のこと

*4 ソフトウェア部品表(SBOM:Software Bill of Materials)

ソフトウェアに含まれるすべてのコンポーネント(部品)、ライブラリ、およびそれらの依存関係やバージョン情報を網羅した一覧表のこと。ソフトウェアに「何が使われているか」を可視化することで、脆弱性が発見された際に影響範囲を迅速に特定するために用いられる

*5 デジタル署名付きアテステーション

ソフトウェアが「いつ、誰によって、どのような環境で正しく構築されたか」を証明する電子的なメタデータ(証明書)のこと。製造プロセス全体に不正な改ざんや不純物の混入がないことを暗号技術によって保証し、ソフトウェアの「出自の正しさ」を第三者が客観的に検証できるようにするもの

*6 FIPS(Federal Information Processing Standards / 連邦情報処理標準)

米国政府が、機密ではないが重要な情報を保護するために定めた暗号モジュール等のセキュリティ要件に関する規格

*7 STIG(Security Technical Implementation Guides / セキュリティ技術実装ガイド)

米国防情報システム局(DISA)が公開している、IT製品を安全に設定・運用するための厳格なセキュリティ設定基準

■サイオステクノロジーについて

サイオスグループは、1997年の設立以来、オープンソースソフトウェアの社会実装の先駆者として事業を展開してきました。

サイオステクノロジーは、サイオス株式会社(東証スタンダード:3744)を持株会社とするサイオスグループの中核事業会社として、クラウド・AI等の先端テクノロジーを活用したソフトウェア製品の開発・販売および高度なシステムインテグレーションサービスの提供を通じて、企業のデジタルトランスフォーメーションを支えています。

「世界中の人々のために、不可能を可能に。」をミッションステートメントに、グループの総力を結集し、AI時代の新たな価値創造をリードしていきます。

詳細情報は、https://sios.jp/ をご覧ください。

■お客様のお問い合わせ先(記事掲載の場合はこちらをご利用ください)

サイオステクノロジー株式会社

APIソリューションサービスライン  担当:二瓶・中谷

お問い合わせフォーム:https://mk.sios.jp/PS_API_Inquiry.html

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会社概要

URL
https://sios.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区南麻布2-12-3 サイオスビル
電話番号
-
代表者名
喜多伸夫
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年02月