ヘンリー、地方銀行5行・地銀系VC2社から融資中心に12億円を調達

〜地方から消えゆく病院を、地元の銀行と一緒に残す。地銀のみで組成する国内初のベンチャーデット型シンジケートローン〜

ヘンリー

病院向けクラウド基幹システム「Henry」を提供する株式会社ヘンリー(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:逆瀬川光人、以下「ヘンリー」)は、静岡銀行をアレンジャーとする地方銀行5行(静岡銀行、福岡銀行、常陽銀行、名古屋銀行、山梨中央銀行)による、地方銀行のみで組成された国内初のベンチャーデット型シンジケートローンを通じて11億円の資金調達を実施したことをお知らせいたします。あわせて、地方銀行系ベンチャーキャピタル2社(YMFGキャピタル、ほくほくキャピタル)から1億円の出資を受けており、今回の調達総額は12億円となります。

今回の調達は、単なる資金の確保にとどまらず、地域の病院と長年の取引関係を持つ地域金融機関7グループと連携し、地方病院の業務と経営の改善を支える体制を強化するためのものです。

■ 地方から、病院が消えている

日本では今、病院の数が減り続けています。都市部でクリニックが増える一方、地域の中核を担ってきた病院は、看護師や医療事務などの担い手が集まらず、経営が立ち行かなくなって姿を消しています。人口減少が進む地域ほど、少ない人数で診療と運営の両方を支えなければならず、人手不足はそのまま病院の存続に関わる問題です。病院が続くかどうかは、その地域で暮らし続けられるかどうかにも関わります。


■ 変わり始めた病院がある

しかし、この状況が変わり始めた病院があります。そのべ病院(埼玉県本庄市・51床)では、紙カルテからの転記作業や、内線電話に頼った院内連絡の滞りが日々の業務を圧迫していました。

そこで2023年6月、同院は病院向けのクラウド型基幹システム「Henry」を導入しました。「Henry」とは、電子カルテ・オーダー・レセコンを一体化したシステムです。2023年の提供開始以降、導入病院の約8割が地方に立地しています。

そのべ病院では、「Henry」の導入によってカルテからの転記作業をなくすとともに、同時に導入したチャットツールで診療中の医師にも即座に連絡できる体制を整えました。その結果、他院からの療養患者の受け入れ判断を即日で返せるようになり、病床稼働率は90%近くまで回復しました。さらに看護師や事務職員の月間残業時間は半減し、月間の診療報酬収入は導入前の1.3倍に増えています。


■ 医療DXを進める、国の政策の動き

2025年12月に成立した改正医療法では、2030年末までに電子カルテの普及率を約100%にすることが明記され、国の定める標準仕様にはクラウドネイティブ型が採用されました。地方の病院にとって、限られた人員で診療と運営を続けるための基盤づくりは、政策上も待ったなしの段階に入っています。

出典 : 厚生労働省「医療法等の一部を改正する法律の概要」

■ 金融面の支援と、病院の業務・経営改善をつなぐ

地方の病院は、医療の提供を通じて地域の暮らしを支える重要な社会インフラです。病院は地域金融機関にとって主要な取引先の一つであり、その経営悪化は地域経済にも直結します。一方で、金融機関が資金面で支えることはできても、病院の中の業務や運営を改善する手立ては限られていました。

ヘンリーが今回、地方銀行5行および地方銀行系ベンチャーキャピタル2社から資金調達を実施した目的は、資金面の基盤強化に加え、地方の病院を共に支えるパートナーとして、地域金融機関との連携を深めることにあります。

まずは、今回参画した金融機関からの病院紹介や、販売面での連携に取り組みます。各金融機関が築いてきた病院とのネットワークを通じて「Henry」の導入を推進するとともに、ヘンリーが基幹システムの刷新、医事BPOやAIを活用した業務の再設計、経営改善を支援します。

さらに、病院ごとの経営課題に応じて、金融機関による金融面の支援とヘンリーのソリューションを組み合わせ、段階的に連携を深めていきます。両者の専門性を生かし、地方の病院の持続的な経営を総合的に支えてまいります。

■ 今回の資金で、地方の病院はこう変わる

調達資金は、ヘンリーの支援体制とサービスの拡充に投じます。

地方の病院に対する導入・移行支援体制の拡充:人手の少ない病院でも、現場を止めずに切り替えられるようにします。

医事BPOとAIエージェントの拡充:診療報酬の請求業務を外部化し、記録や請求をAIで自動化することで、少ない人数でも病院が回る体制をつくります。

■ 「Henry」について

Henryは、電子カルテ・オーダー・レセコンを一体化した、病院向けクラウドネイティブ型の基幹システムです。大手ベンダーのオンプレミス型が約30年続いてきた病院向け電子カルテ市場に、2023年、新規参入者として登場しました。

ヘンリーは、基幹システムの導入を起点に、医事業務や病院運営の改善まで支援することを重視しています。基幹システムの提供にとどまらず、医事BPO、AIワークフロー、経営コンサルティングまで、病院経営に必要なサービスを一体で提供しています。

製品詳細:https://lp.henry-app.jp/


■ 参加金融機関・投資家コメント(順不同)

株式会社静岡銀行 ベンチャービジネスサポート部 
グループ長 恩田 雄基様
山本 芳弥様

ヘンリー様への追加支援を、地域金融機関の皆さまと連携して実現できたことを大変うれしく思います。地域の医療機関では、人材の確保や業務負担の軽減などが経営上の課題となっており、同社のサービスは、こうした課題の解決に資するものと考えています。

今回の連携を、成長資金の提供にとどめることなく、各行がもつネットワークを生かした事業面での支援につなげることで、ヘンリー様のさらなる成長と、各行のお客さまへの新たな価値提供につなげていきたいと思います。

今後も、地方銀行が連携してスタートアップの成長を支援する可能性を広げ、その先にある地域医療の持続的な発展に貢献してまいります。

株式会社福岡銀行
ソリューション事業部長 吉田 圭一郎様

デットファイナンスを通じて、ヘンリー様のさらなる事業成長をご支援できることをうれしく思います。ヘンリー様のクラウド型基幹システムを起点とした病院の業務・経営改善への取り組みは、持続可能な地域医療の実現に資するものと期待しております。福岡銀行は、地域の病院との連携を通じ、その実現に貢献してまいります。

株式会社常陽銀行 ストラクチャードファイナンス部スタートアップファイナンスグループ
主任調査役 江原 敏史様

当行は、持続可能な医療体制を築こうとするヘンリー社の取り組みに強く共感し、資金支援を決定いたしました。国による医療DXの推進加速に伴い、医療機関におけるデジタルシフトや業務再設計は急務となっています。今回の支援がヘンリー社の基盤強化とサービス拡充に繋がり、ひいては地域の医療機関の生産性向上と『更なる躍進』に繋がることを強く期待しております。今後もヘンリー社と連携し、地域医療の持続的な発展に貢献してまいります。

株式会社山梨中央銀行 スタートアップ統括室
室長代理 深澤 翔様

医療現場の業務効率化という社会課題に向き合い、着実に事業を拡大するヘンリー社の成長性を高く評価しております。今回のご融資を通じて、地域金融機関との連携による資金調達基盤の拡充を支援するとともに、地域の医療機関との接点も活かしながら、同社のさらなる成長に伴走してまいります。

株式会社名古屋銀行
佐藤 慎也様

地域医療の持続的な発展を支援することは、地域金融機関として重要な使命であると考えております。

地域金融機関5行とヘンリー様の連携により、医療DXを加速し、地域医療の変革を後押しできることを大変嬉しく思います。

名古屋銀行は今後も地域課題の解決に取り組み、地域の発展に寄与してまいります。

ほくほくキャピタル株式会社 ほくほくキャピタル株式会社
代表取締役 木田 弘誠様

医療DXの本丸である電子カルテ領域において、中小病院に特化したクラウドネイティブなシステムを持つヘンリー社の独自性と技術力を高く評価し、投資を決定いたしました。今回の資金調達を契機に同社がさらに成長し、医療従事者の負担軽減と病院の経営改善を両立する、新たな業界スタンダードとなることを期待しております。

株式会社YMFGキャピタル ディレクター 工藤 崇文様

ヘンリーは、クラウドネイティブ型電子カルテの提供を通じて中小病院の経営改善と医療従事者の負担軽減を実現し、持続可能な地域医療の構築に挑戦されています。地銀グループとして、地域医療の維持・最適化は重要な社会課題です。本投資を通じて、地域における質の高い医療提供体制の実現に貢献してまいります。

■ 代表取締役CEO 逆瀬川光人 コメント

地方の病院は、2030年を目前に、患者の高齢化と働き手の減少に同時に向き合っています。これは病院だけで解決できる課題ではありません。システム会社一社でも同じです。今回、地域に根ざした7つの金融グループの皆さまから、資金だけでなく、病院と共に歩んできた知見とネットワークを持ち寄っていただけることを、大変心強く思います。ヘンリーは地域金融機関の皆さまと共に、地方の病院が経営を継続し、地域の医療を守り続けられる仕組みをつくってまいります。

採用情報はこちら:https://jobs.henry-app.jp/

事業連携に関するお問い合わせはこちら:sales@henry.jp

■ 株式会社ヘンリーについて

株式会社ヘンリーは「社会課題を解決し続け、より良い世界をつくる」を理念に、2018年に創業した理想駆動で社会課題を解決するフルスタックスタートアップです。現在、日本社会で最も喫緊かつ重要な課題である社会保障制度の「持続可能な医療体制の構築」に着目し、病院向けクラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」の開発・提供を中核に、医事BPOや経営コンサルティングなど、病院経営に必要なサービスを一気通貫で提供しています。

URL:https://henry.jp/

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ビジネスカテゴリ
ネットサービス医療・病院
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会社概要

URL
https://henry.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都新宿区四谷坂町10-10 NOW/HERE新宿四谷 3001
電話番号
03-6773-5778
代表者名
逆瀬川光人
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2018年05月