第36回慶應義塾図書館貴重書展示会
Slow Reading-中世・ルネサンスの書物が語る身体と健康-
第36回慶應義塾図書館貴重書展示会
Slow Reading-中世・ルネサンスの書物が語る身体と健康-
主催:慶應義塾図書館 協賛:丸善雄松堂株式会社
【会期】2026年10月7日(水)~10月13日(火)9:00~21:00(最終日は15時閉場)
【会場】丸善・丸の内本店4階ギャラリー
〒100-8203 東京都千代田区丸の内1-6-4丸の内オアゾ内 TEL (03)5288-8881
「慶應義塾図書館貴重書展示会」は、慶應義塾図書館が所蔵する数ある貴重書を毎回テーマに沿って展示し一般の方々に公開しております。毎年多くの来場者にお越しいただき今年で第36回を迎えます。
■ 展示会の見どころ
3年ぶりの開催となる本展示では、中世・ルネサンス期のヨーロッパにおける知的枠組み、すなわち宇宙と身体、自然界と人間社会が照応し合う世界観に着目します。天体の運行から身体の健康、薬草や動物の性質、国家や共同体の安定までを一つの秩序と調和のもとに捉えた人々は、その複雑で重層的な世界観を図像や書物に刻み、知的資産として受け継いできました。本展示では、慶應義塾図書館が所蔵する15世紀から17世紀にかけての科学、医学、文学、博物誌などの貴重書を通して、こうした知の体系とその変容をたどります。また本年はイングランドで印刷が始まって550年の節目にあたり、印刷業者ウィリアム・キャクストンと彼の次世代の英国出版文化を代表する作品も紹介します。「ゆっくり読む」という営みを通して、書物に刻まれた「調和としての健康」を見つめる展示です。

■会期中の各種イベント
展⽰をより深く楽しんでいただくため、各種イベントをご⽤意しています。
【ギャラリートーク】
本展⽰会の監修者である慶應義塾⼤学⽂学部の徳永聡子教授が、展⽰内容や⾯⽩さを解説しながら
会場を巡ります。参加をご希望される⽅は、開始時刻前までに展⽰会場にご参集ください。
※予約不要
❖10 ⽉ 9⽇(⾦) 18:30〜 慶應義塾⼤学⽂学部教授 徳永聡子
❖10 ⽉12⽇(月・祝)14:00〜 慶應義塾⼤学⽂学部教授 徳永聡子
【講演会】
本展⽰内容に沿ったテーマを、講演いたします。参加をご希望される⽅は、開始時刻前までに
展⽰会場にご参集ください。
各回定員:50名程度(先着順)
※予約不要
❖10 ⽉10⽇(⼟) 15:00〜 慶應義塾大学名誉教授 井出新
「ロバート・フラッドの世界観から読むシェイクスピア」
❖10 ⽉12⽇(月・祝)16:00〜 慶應義塾大学理工学部准教授 池田真弓
「『健康の園』からひもとく薬草事典の挿絵の歴史」
■主な展示品
ロバート・フラッド『両宇宙誌』
(オッペンハイム, 1617–19年)
イギリスの医師、神秘思想家ロバート・フラッドの代表作の要は「自然全体の鏡、及び技芸の象徴」と題された図版。中央に佇む「美しい処女」すなわち擬人化された〈自然〉の右手は、雲から伸びる「神の手」と鎖によって結ばれ、左手は〈自然〉の働きを模倣する「猿」、すなわち人間の〈技芸〉の象徴と結ばれています。彼女は神の領域、天球、地上世界の三層構造を密接に繋ぐ架け橋として描かれています。

『健康の園』
(ストラスブール, 1497年)
本草誌の系譜に連なりつつ、動物、鳥類、魚類、鉱物へと対象を広げたラテン語自然博物誌です。ストラスブールの印刷業者ヨハン・プリュスによって出版されました。各項目では、名称や性質に続いて、薬効や具体的な用法が説かれ、1000点を超える木版挿絵が添えられています。身近な動植物だけでなく、フェニックス、マンドラゴラなどの存在も記述されています。

『アルゴリスムス』、『天球論』、『暦算』他
(13世紀)
13世紀にパリ大学で活動したヨハネス・デ・サクロボスコの数学・天文学書と、その注釈を収録した写本。13世紀後半にイングランドで筆写されたもので、サクロボスコの『算法』『天球論』『暦算』に加え、14世紀末にロベルトゥス・アングリクスが寄せた注釈も書き加えられています。また余白には随所に天体図や幾何学図などが描かれています。

『キリスト教徒の日常訓』
(ロンドン, 1506年)
パリの印刷業者アントワーヌ・ヴェラールによる仏語版をもとに、ウィンキン・ド・ウォードが英訳出版したキリスト教の一般信徒向け霊的指針書。洗礼、十戒、告解、天国と地獄などの基本教義を説きます。展示ページでは「七つの慈善行為」が、臨終の場面を描く木版挿絵とともに示され、死と救済への備えを視覚的に印象づけています。

マイケル・ドレイトン『ポリオルビオン』
(ロンドン, 1613年及び1622年)
イギリス・ルネサンスを代表する詩人マイケル・ドレイトンの壮大な地誌詩のタイトルページにはブリテン島を擬人化した女神が描かれ、彼女の纏う衣には、山々や森林、都市、蛇行する川など、ブリテン島の地形が緻密に書き込まれています。挿入されている多数の地図には、各所の豊かな自然地形と古代の神話的記憶の織りなす文化的、地理的な特徴が記され、ブリテンの豊穣さと地域の活力が寿がれています。

■関連情報
❖ 慶應義塾図書館貴重書展示会情報
https://libguides.lib.keio.ac.jp/mit_annual_exhibition
❖ Slow Reading2026
(監修者と慶應義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻大学院生によるInstagram)
https://www.instagram.com/slowreading2026/
❖ 丸善・丸の内本店イベント情報
https://honto.jp/store/news/detail_041000132974.html?shgcd=HB300
■お問い合わせ
丸善雄松堂株式会社 総務・統制部 広報担当
Mail:ml-mycc@maruzen.co.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
