Polyuse、シリーズBとして27億円の資金調達を実施

国内唯一の建設用3Dプリンタメーカー※1として研究開発基盤の拡充および社会実装に向けた事業体制の強化を加速

株式会社Polyuse

2025年12月3日 08時00分

株式会社Polyuse（東京都港区、代表取締役：岩本卓也/大岡航、以下「Polyuse」）は、WiL（World Innovation Lab）およびグロービス・キャピタル・パートナーズ（GCP）を共同リード投資家として、ユニバーサルマテリアルズインキュベーター（UMI）、SBIインベストメント、大和ハウスベンチャーズから約27億円の資金調達を実施しました。今回の第三者割当増資に加え、金融機関からの融資も実施してまいります。

※1 日本国内における「建設用3Dプリンタ技術に関連する機械・ソフトウェア・材料を内製化して研究開発を行い、サービス提供及び導入支援まで行う企業」として（2025年12月）

■ 成長フェーズ加速に向けた資金調達

Polyuseは、2019年の創業から一貫して、「人とテクノロジーの共存施工」を会社のビジョンに掲げ、昨今の建設業界での少子高齢化、社会インフラの老朽化、災害復旧などへの貢献を目指し、国産の建設用3Dプリンタ技術の総合的な研究開発及び社会実装を行って参りました。

2022年1月に国内初の国土交通省管轄工事での活用を皮切りに現在まで、公共事業を中心に200件以上の建設現場で活用されています。

また、2025年9月より正式に国産の建設用3Dプリンタである「Polyuse One」を全国に販売、設置を開始しております。今後、2025〜26年度において全国に100台の設置を計画しております。

今回調達した資金は、研究開発基盤の拡充および社会実装に向けた事業体制の強化へ重点的に投資し、事業のさらなる拡大を図ります。

【建設用3Dプリンタ、Polyuse One】

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本ラウンド参画の投資家からのコメント

WiL
Principal 笹川大和氏

日本は人手不足大国です。なかでも建設業、とりわけ型枠大工の人材不足は危機的な状況にあります。Polyuseは、この構造的な課題を根本から解決するために生まれた、国内でも先駆的な建設用3Dプリンタを手がけるスタートアップであり、その実現に不可欠な存在であると考えます。日本の優れた土木技術を基盤に、グローバル市場での成功を目指せる企業です。Polyuseと共に、人とテクノロジーが共存する次世代の建設業の価値と在り方を共創してまいります。

グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社
代表パートナー高宮慎一氏

Polyuseは、土木・建築のコンクリート工事で急速に進む職人の高齢化と人手不足を解消します。3Dプリンタのハードｘソフトウェアｘ材料という3つのテクノロジーのすり合わせという日本らしいアプローチで、能登の復興で目の当たりにした地方のインフラ再整備の課題を解決します。岩本さん、大岡さんをはじめとする素晴らしいチームの皆さんと大きな社会課題にチャレンジするのを楽しみにしています。

グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社
プリンシパル工藤真由氏

この度、Polyuse社のシリーズBラウンドにリード投資家の一社として参画でき、大変嬉しく思います。深刻化する土木コンクリート工事の職人不足という構造課題に対し、ハードウェアを融合した革新的アプローチで挑む同社の大きなビジョンに初対面時から強く惹かれていました。岩本さん・大岡さんを中心に、深い業界理解、行動力、戦略構築力を兼ね備えた勢いあるチームと今後ご一緒できることを楽しみにしています。

ユニバーサルマテリアルズインキュベーター株式会社
代表取締役パートナー木場祥介氏

今回の資金調達はPolyuseが価値創造をさらに加速させるための重要な一歩です。UMIとして、顧客価値と社会課題の解決に徹するPolyuseの姿勢を高く評価しています。今後もスケールとガバナンスを磨き、GX時代の産業基盤を共創し、日本発の新たな標準を築いていくことを期待しています。現場で機能するテクノロジーを軸に、地域・産業の再設計に挑むPolyuseの挑戦を、引き続き全力で支援してまいります。

SBIインベストメント株式会社
投資部部長小野浩之氏

前回ラウンドに続き、ご出資させていただきました。Polyuseは、建設用3Dプリンタをハード・ソフト・マテリアルまで自社で一貫開発する稀有な企業であり、高精度な造形により人手不足やインフラ老朽化といった課題解決に貢献しています。前回ラウンド以降も技術は大きく進化し、全国での施工実績も拡大しております。今回新たに加わった強力な投資家の皆様のお力も得て、建設業界の未来を大きく変えていく存在になると期待しております。

大和ハウスベンチャーズ株式会社
代表取締役社長鈴木哲雄氏

私たち大和ハウスグループは、創業以来原点である「建築の工業化」を推進させ、あくなき挑戦を続けてまいりました。人とロボットが協働する生産体制を推進し、いつの時代も「世の中の役に立つ技術」を追及しています。この度、Polyuse社への出資による事業共創を通じて、建設領域の工業化技術の更なる向上とDXを推進し、持続可能なまちづくりに貢献してまいります。

■新シリーズ企画のご案内

今回の資金調達に伴い、Polyuseでは研究開発体制および事業組織の強化を進めるとともに、建設用3Dプリンティングの価値や、そこで挑む人々の姿をより広くお届けするため、2つの新シリーズ企画を開始します。

Printing the Future ― 未来を積層する、Polyuseのつくり手たち ―

Polyuseの技術開発および社会実装の最前線で活躍するメンバーの視点から、仕事のリアルと挑戦をお届けするインタビューシリーズです。各専門ドメインのHardware・Software・Material・Growthなど、多様な専門性が交わるPolyuseならではのものづくりの魅力を、メンバーのストーリーを通じてご紹介します。
動画はYouTube、記事はnoteにて連載してまいりますので、ぜひチャンネル登録・フォローをお願いいたします。

YouTube：https://www.youtube.com/@Polyuse

note：https://note.com/polyuse3dp

※本シリーズは順次公開中です。以下は今後配信予定を含むラインナップの一部です。

Polyuse Meetup

Polyuseに関わる多様な仕事を、直接メンバーと対話しながら深く知っていただけるオフラインイベントです。初回は4ドメインのリーダーが登壇し、建設用3Dプリンティング技術の普及に向けた挑戦について語るクロストークと、少人数で話せるQ&A／交流セッションを実施します。Polyuseの取り組みや働く環境に関心をお持ちの方におすすめの機会です。

《開催概要》

日程：2025/12/20（土）10:00 - 12:00

場所：東京都港区虎ノ門二丁目9番1号虎ノ門ヒルズ江戸見坂テラス12階

内容：リーダーセッション・Q&A／交流、事業紹介

参加申込

■建設用3Dプリンタとは？

建設用3Dプリンタは、建築物や構造物を建設するために使用される特殊な3Dプリンタです。従来の建設方法と比べて、より迅速かつ効率的にコンクリート構造物を作製することができ、建設工程の効率化や建物の品質向上が期待されます。また、建設現場での労働力の削減や安全性の向上も見込まれており、更には持続可能な建築材料の利用や廃棄物の削減といった環境への配慮も促進されます。

これまで公共工事を中心に国内最多の3Dプリンタ施工実績※2と各種検証データを蓄積し続けてきたことで、近年国内市場での建設用3Dプリンタ技術の有効活用事例は急激に増加しています。

※2 土木学会コンクリート委員会調べ

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■News Topics

▶️「3Dプリンタの施工が常識に」公共工事で一気に進展

https://sekokan-navi.jp/magazine/80416

▶️災害復旧でも躍動する新技術

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00107/00220/

▶️国内初、道路橋の重要構造物領域への技術適用

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01786/

▶️国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に建設用3Dプリンティング技術が国内初登録

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000049711.html