京都フュージョニアリング、米国ジェネラル・アトミクスよりプラズマ加熱システム「ジャイロトロン」を受注
- 米国エネルギー省が管轄する核融合施設向けに、2基のジャイロトロンを納入 -
ジャイロトロンは、磁場閉じ込め方式のフュージョンエネルギー炉において、核融合反応の条件となるプラズマ状態を作り出すために必要な加熱システムです。当社は、日本の国立研究機関等で長年にわたり多くの研究者によって研究・開発が行われてきた技術をベースに、高周波数の開発や出力時間の長期化など、さらなる性能の向上を目指して研究開発を行うとともに、周辺機器を含めたシステムパッケージとして、世界中の研究機関やスタートアップ等の顧客が利用できるよう取り組んでいます。
このたび、米国エネルギー省の資金の下で運営されている国立核融合施設DIII-Dで進められている磁場閉じ込め式の研究開発において当社のジャイロトロンが採用されることとなり、DIII-Dを運営するジェネラル・アトミクスと受注契約を締結しました。両社は、ジャイロトロン2基を2026年までにジェネラル・アトミクスに納入することで合意しています。
今回の契約について、当社のCTOであり、ジャイロトロン開発の第一人者でもある坂本慶司は「米国におけるフュージョンエネルギーの研究開発をけん引するジェネラル・アトミクスに、長年にわたる日本の研究開発の結晶でもある当社のジャイロトロンを提供できることをとても光栄に思っています。当社のジャイロトロンが、DIII-Dにおけるフュージョンエネルギー研究、ひいてはフュージョンエネルギーの早期実現と産業化に多大に貢献できると確信しています」と述べています。
また、DIII-D国立核融合施設のDirectorであるRichard Buttery氏は以下のようにコメントしています。
「DIII-Dのフュージョンエネルギー炉の加熱能力増大に向けて、京都フュージョニアリング社をパートナーに迎え、取り組めることを大変嬉しく思っています。米国のフュージョンエネルギー研究をけん引し、世界中の研究ニーズに応え続けることを使命とする当施設に、常に最先端の技術を取り入れるという私たちの絶え間ない努力の一環として、今回のジャイロトロンの発注は重要な意味を持ちます」
当社は2023年2月より、米国での事業推進をさらに加速させるべく、ワシントン州シアトルを拠点とする米国子会社の本格稼働を開始しました。このたびの受注契約締結と同様に、今後も引き続き、米国を含む世界中のフュージョンプレーヤーの研究開発のさらなる発展に、当社の最先端技術をもって貢献することで、フュージョンエネルギーの早期実現に取り組んでまいります。
(DIII-D国立核融合施設及びジェネラル・アトミクスについては、各公式サイトをご参照ください)※英文のみ
DIII-D国立核融合施設:https://d3dfusion.org/
ジェネラル・アトミクス:https://www.ga.com/
【京都フュージョニアリング株式会社について】
当社は、京都大学の長年にわたる核融合研究の成果に基づき2019年に設立された、フュージョンエネルギープラント機器の開発に特色を持つエンジニアリング企業です。
プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体移送ポンプを始めとした先端核融合工学分野において世界有数の技術力を有しており、英国原子力公社を始め全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持ちます。
日本のものづくり力を結集し、革新的なエンジニアリングソリューションを世界に提供することで、人類に究極のクリーンエネルギーを提供し、フュージョンエネルギーという新たな世界市場を創出することを目指しています。
<会社概要>
会社名 京都フュージョニアリング株式会社
設立 2019年10月
事業内容 フュージョンエネルギープラント関連装置・システムの研究開発
およびプラントエンジニアリング
代表者 代表取締役社長 小西 哲之(こにし さとし)
社員数 103名 (2023年10月1日時点、派遣・業務委託・海外子会社含む)
所在地 東京都千代田区大手町(本社)
・京都府宇治市五ケ庄(研究拠点・京都大学宇治キャンパス内)
・英国バークシャー州レディング(英国子会社オフィス)
・米国ワシントン州シアトル(米国子会社オフィス)
HP https://kyotofusioneering.com/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- 電気・ガス・資源・エネルギー
- ダウンロード