医療データ標準化のYuimedi、NECによるNDBおよび電子カルテ情報のOMOP変換実証を技術支援

株式会社Yuimedi

株式会社Yuimedi(本社:東京都中央区、代表取締役:グライムス英美里、以下「Yuimedi」)は、日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田 隆之、以下「NEC」)、愛媛大学(愛媛県松山市、大学長:仁科弘重)、一般社団法人医療データ連携分析基盤協会(以下「FedAna」)と共同で実施した「医療情報標準化と二次活用に向けたOMOP CDM変換技術検証研究」において、OMOP CDM(以下「OMOP」)変換の技術支援を担ったことを発表します。

本検証の概要については、NECの発表内容をご参照ください。

https://jpn.nec.com/press/202603/20260325_03.html

■背景

政府が推進する「全国医療情報プラットフォーム構想」や「日本版EHDS」の実現に向け、NDBをはじめとする公的データベース(以下「公的DB」)を研究・政策立案に活用することへの期待が高まっています。一方で、公的DBの多くは、研究用途を前提とした構造にはなっていません。データの理解・前処理に大きな負担がかかることが、研究活用の大きな障壁となってきました。

【NDB解析における例】

よくある課題

課題の詳細

OMOP活用による解決イメージ

コード体系の複雑さ

1つのドメインの中には、コード体系の並存と粒度の階層という2つの問題が絡み合っている。医薬品を例にとると、同一成分に対してYJコード・レセ電算コード・HOTコードといった複数の体系が並存するうえ、各体系の中でも成分・製品・剤形のレベルに粒度が分かれる。そのため「スタチン系薬剤を処方された患者」を集めるだけで、数十〜数百のコードを列挙しなければならない。

複数のローカルコードをOMOP標準語彙の概念IDに統一してマッピングする。スタチン系薬剤であれば、先発・後発・剤形を問わず同一の概念IDで横断的に集計でき、コードリストの管理コストが大幅に削減される。

縦持ちデータの複雑な期間計算

NDBは請求単位でレコードが生成されるため、「ある患者がどの医療機関でどんな治療を受けてきたか」という縦断的な経緯を把握するには、名寄せと複雑な突合処理が必要になる。

患者単位でデータを集約する設計思想であり、診断・処方・処置・検査が同一の患者IDのもとに時系列で格納される。臨床イベントを患者軸で追跡・解析できるため、治療経路の分析や転帰評価が自然に行える。

解析プロトコルが再利用不能

NDB向けに作成した解析プロトコルは、NDB固有のデータ構造に依存するため、他のデータベースに対して同様の解析を行う場合に再利用することができない。

OMOP準拠DBであれば、同一の解析プロトコルをそのまま使い回せる。さらに、他国がOMOP準拠DBに対して開発・公開している解析プロトコルを日本に持ち込むことも可能となり、国際共同研究への参加も現実的になる。

■本検証におけるYuimediの役割

本プロジェクトにおいてYuimediは、NECが用意したNDBおよび電子カルテ(HL7 FHIR)の合成データからOMOPへの高品質な変換処理を技術面で主導しました。具体的には、変換仕様策定からデータ変換、クオリティチェック、公的DB利用者像ごとに設定したリサーチクエスチョンに対応したコホート定義の設計・特徴量の可視化を実施し、OMOP変換された公的DBが研究に直結する形で活用できることを実証しました。

本成果の背景には、Yuimediがこれまで積み重ねてきた以下の研究・開発実績があります。

Yuimediはこれらの実績をもとに、日本の医療データ標準化に向けた取り組みを継続的に推進しています。

■今後の展望

医療データの標準化は、世界的な潮流として加速しています。各国の政府・研究機関がデータの国際互換性を重視する動きを強める中、OMOPはその中心的な規格として急速に普及しており、グローバルスタンダードとなっています。日本においても、公的DBや電子カルテデータのOMOP化に向けた機運が高まっており、今回の実証はその流れを加速させる一歩となりました。

Yuimediは、OMOPに特化した標準化の技術を事業の中核に据える企業として、この領域の最前線で取り組みを続けています。日本の医療データ標準化をリードする存在として、引き続き業界各社・関係機関と連携しながら、「データを通じて必要な医療を必要な患者さんへ届ける」という理念のもと、医療データ利活用の促進に引き続き尽力してまいります。

■NECからのコメント

本プロジェクトでは、レセプト・DPC・HL7 FHIR処方データの合成データを国際的な共通規格OMOP CDM(共通データモデル)へ変換し、研究者が実際に行うデータ解析プロセスに必要なスキームとデータの有用性を検討しました。Yuimedi社には、OMOP変換に関する深い専門知識と実践的なコンサルティングをご支援いただき、変換仕様の整理から品質確保、リサーチクエスチョンに基づくコホート定義や特徴量の可視化までを、研究に直結する形で円滑に進めることができました。OMOPを介したデータ統合により、研究者がデータを扱いやすくなり、標準的な解析ツールを活用した精度の高い、効率的かつ再現性のある研究環境が整備されることで、研究活動が一層促進されることを期待しています。

日本電気株式会社 官公インテグレーション統括部

上席プロフェッショナル 梶道男


■OMOP CDMについて

OMOP CDM(Observational Medical Outcomes Partnership Common Data Model)は、OHDSI(Observational Health Data Sciences and Informatics)が公開する共通データモデルです。RWD解析を目的として設計されたデータ形式であり、標準化された用語体系を備えているため世界の医療用語を統合して扱える点が特徴です。これらの特徴により、各国のRWDを共通のデータ表現に統一できます。また、データベースに格納しやすいよう正規化されている点も観察研究に適した特徴のひとつです。


■会社概要

会社名:株式会社Yuimedi

事業内容:医療データ標準化、医療データ利活用ネットワークの構築

代表取締役:グライムス英美里

創業:2020年11月

URL:https://yuimedi.com/omop

■本件に関するお問い合わせ先

問い合わせフォームURL: https://yuimedi.com/contact


会社概要

株式会社Yuimedi

25フォロワー

RSS
URL
https://yuimedi.com/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都中央区日本橋堀留町1丁目9番10号 日本橋ライフサイエンスビルディング7 8F
電話番号
-
代表者名
グライムス英美里
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年11月